240: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:52:37.94 ID:1PJE8z7H
~例によって休日~
善子「んぐぅ……zzz」
ヨハネ「すぴー……zzz」ギュウッ
善子「んぅ……」ムギュー
ヨハネ「んー……zzz」
ピンポーン
ヨハネ「んぁ……?」
ヨハネ「……このかんじは」
ヨハネ『せーとかいちょお……ね』
『!!』
ヨハネ『鍵空いてるから入ってらっしゃい。善子の部屋だから。ロビーは……なんか適当に開けるから』
『お、おじゃまします……!』
ヨハネ「……zzz」バタリ
善子「んぐぅ……zzz」
ヨハネ「すぴー……zzz」ギュウッ
善子「んぅ……」ムギュー
ヨハネ「んー……zzz」
ピンポーン
ヨハネ「んぁ……?」
ヨハネ「……このかんじは」
ヨハネ『せーとかいちょお……ね』
『!!』
ヨハネ『鍵空いてるから入ってらっしゃい。善子の部屋だから。ロビーは……なんか適当に開けるから』
『お、おじゃまします……!』
ヨハネ「……zzz」バタリ
241: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:53:34.80 ID:1PJE8z7H
カチャ
ダイヤ「し、失礼いたします……」コソコソ
ダイヤ「善子さん……ヨハネさん……」
ダイヤ「ごめんくださいませ! ええと、黒澤ダイヤと申しますが……ど、どなたかいらっしゃいませんか……?」
ダイヤ「……いらっしゃらないのかしら」
ダイヤ「お邪魔してよいものか……しかし、ヨハネさんはテレパシーでお伝えしてくださっていましたし……」
ダイヤ「お邪魔しますね……?」パタパタパタ
ダイヤ「ええと、善子さんのお部屋は……」ガチャッ
ダイヤ「ああ……よかった、善子さんヨハネさん、おはようg……!!???」
ダイヤ「ピギャぁぁぁあああああああああ!!!!!!」
善子「ぁぁああああああなになになになに!!!???」ガバッ
ヨハネ「ああおはよ生徒会長いらっしゃい」
ダイヤ「ぁ、あわわわっ……ひ、ゃわっ……あわわわわ……///」
善子「えっ……生徒会長……? なんで……」
ヨハネ「なんか来たから入れたのよ……くぁ、む……」
善子「そ、そう……」
ダイヤ「な、なんで落ち着いてるんですか!? ふ、ふたりとも裸……なんですよ!///」
善子「えっ」
ヨハネ「ん?」
ダイヤ「し、失礼いたします……」コソコソ
ダイヤ「善子さん……ヨハネさん……」
ダイヤ「ごめんくださいませ! ええと、黒澤ダイヤと申しますが……ど、どなたかいらっしゃいませんか……?」
ダイヤ「……いらっしゃらないのかしら」
ダイヤ「お邪魔してよいものか……しかし、ヨハネさんはテレパシーでお伝えしてくださっていましたし……」
ダイヤ「お邪魔しますね……?」パタパタパタ
ダイヤ「ええと、善子さんのお部屋は……」ガチャッ
ダイヤ「ああ……よかった、善子さんヨハネさん、おはようg……!!???」
ダイヤ「ピギャぁぁぁあああああああああ!!!!!!」
善子「ぁぁああああああなになになになに!!!???」ガバッ
ヨハネ「ああおはよ生徒会長いらっしゃい」
ダイヤ「ぁ、あわわわっ……ひ、ゃわっ……あわわわわ……///」
善子「えっ……生徒会長……? なんで……」
ヨハネ「なんか来たから入れたのよ……くぁ、む……」
善子「そ、そう……」
ダイヤ「な、なんで落ち着いてるんですか!? ふ、ふたりとも裸……なんですよ!///」
善子「えっ」
ヨハネ「ん?」
242: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:54:19.81 ID:1PJE8z7H
善子「……えっ」
ヨハネ「ああ……昨日、ちょっと頑張り過ぎちゃったのよね」
ダイヤ「が、がんばっ……ぁ、ぅう……///」
善子「……あんた、何してんのよーー!!」
ヨハネ「もー……そんな大声出さないでよ……」
ヨハネ「ああ……昨日、ちょっと頑張り過ぎちゃったのよね」
ダイヤ「が、がんばっ……ぁ、ぅう……///」
善子「……あんた、何してんのよーー!!」
ヨハネ「もー……そんな大声出さないでよ……」
243: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:55:10.96 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「どういうことか説明なさい! い、いくら……そ、その……家庭のこととはいえ、あの、そ……ようなっ……///」
善子「そうよ! び、びっくりしたんだからね!?///」
ヨハネ「昨日はちょっと魔力を使い過ぎちゃったから、肌を密着させて魔力を分けてもらってたの」
ヨハネ「ほんとは……R18な行為まで行けばいちばん効率よくもらえるけど、我慢して裸で同衾するだけで済ませたんだから許してよ」
ダイヤ「ど、どうきっ……ん……///」
善子「あんた、ほんとに……///」
ヨハネ「ふふ、喜びなさい善子」
善子「な、なにをよ」
ヨハネ「寝てるあなたの胸、たくさん揉んどいてあげたからあ痛ーーーーーー!!!?」
善子「な、なな、っ……なにしとんじゃあ!」
ヨハネ「思いっきり殴ったわね!!?」
善子「当たり前でしょ! ひ、ひとを裸にさせてっ……しかも、胸まで……!」
ヨハネ「減るもんじゃないでしょ!? どうせ私たちお互いのこと大好きなんだからいいじゃない!」
善子「それとこれは別でしょ!!?///」
ヨハネ「私は善子だったら全部見せてもいいと思ってるわよっ!」
善子「はぁぁあーーー???///」
ダイヤ「おだまらっしゃーい!!」
よしヨハ『』
ダイヤ「……まず、服を着てくださいあなたたち!」
よしヨハ『……はい』
善子「そうよ! び、びっくりしたんだからね!?///」
ヨハネ「昨日はちょっと魔力を使い過ぎちゃったから、肌を密着させて魔力を分けてもらってたの」
ヨハネ「ほんとは……R18な行為まで行けばいちばん効率よくもらえるけど、我慢して裸で同衾するだけで済ませたんだから許してよ」
ダイヤ「ど、どうきっ……ん……///」
善子「あんた、ほんとに……///」
ヨハネ「ふふ、喜びなさい善子」
善子「な、なにをよ」
ヨハネ「寝てるあなたの胸、たくさん揉んどいてあげたからあ痛ーーーーーー!!!?」
善子「な、なな、っ……なにしとんじゃあ!」
ヨハネ「思いっきり殴ったわね!!?」
善子「当たり前でしょ! ひ、ひとを裸にさせてっ……しかも、胸まで……!」
ヨハネ「減るもんじゃないでしょ!? どうせ私たちお互いのこと大好きなんだからいいじゃない!」
善子「それとこれは別でしょ!!?///」
ヨハネ「私は善子だったら全部見せてもいいと思ってるわよっ!」
善子「はぁぁあーーー???///」
ダイヤ「おだまらっしゃーい!!」
よしヨハ『』
ダイヤ「……まず、服を着てくださいあなたたち!」
よしヨハ『……はい』
244: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:56:56.17 ID:1PJE8z7H
善子「……」※正座
ヨハネ「……」※正座
ダイヤ「……朝から訪ねたわたくしも、わたくしですわ」
ダイヤ「ですが、ふたりとも……そんな佇まいで迎えられては流石に驚くでしょう?」
ダイヤ「しかもっ……よ、ヨハネさんは今でこそ違う名を名乗っているとはいえ、もともとはと言えば善子さんではないですか!」
ヨハネ「え……それはそれよって感じだけど。生まれた時点で、私と善子は同じだけど違う存在として認識してた。本当に同じ顔で同じ性格で同じ思考で99%同じだけど、私とこの子は圧倒的に1%違うってね」
ダイヤ「は、はあ……?」
ヨハネ「それは私が堕天使ヨハネであり、迷える子羊こと善子を救うために生まれたという事実!」ギラン
善子「……」
ダイヤ「……なるほど」
ダイヤ「では、善子さんはいかがなんですか? あなたもまさか、同じことは言い出しませんよね?」
善子「……」
ダイヤ「……善子さん?」
善子「ぐう……zzz」
ダイヤ「」
ヨハネ「朝は弱いのよ」
ダイヤ「よ~し~こ~さ~ん~!!」ユサユサ
善子「すぴー……zzz」
ダイヤ「……はああ……」
ヨハネ「とりあえずコーヒーでも飲む?」
ダイヤ「ああ、ええと……では、いただきます」
ヨハネ「……」※正座
ダイヤ「……朝から訪ねたわたくしも、わたくしですわ」
ダイヤ「ですが、ふたりとも……そんな佇まいで迎えられては流石に驚くでしょう?」
ダイヤ「しかもっ……よ、ヨハネさんは今でこそ違う名を名乗っているとはいえ、もともとはと言えば善子さんではないですか!」
ヨハネ「え……それはそれよって感じだけど。生まれた時点で、私と善子は同じだけど違う存在として認識してた。本当に同じ顔で同じ性格で同じ思考で99%同じだけど、私とこの子は圧倒的に1%違うってね」
ダイヤ「は、はあ……?」
ヨハネ「それは私が堕天使ヨハネであり、迷える子羊こと善子を救うために生まれたという事実!」ギラン
善子「……」
ダイヤ「……なるほど」
ダイヤ「では、善子さんはいかがなんですか? あなたもまさか、同じことは言い出しませんよね?」
善子「……」
ダイヤ「……善子さん?」
善子「ぐう……zzz」
ダイヤ「」
ヨハネ「朝は弱いのよ」
ダイヤ「よ~し~こ~さ~ん~!!」ユサユサ
善子「すぴー……zzz」
ダイヤ「……はああ……」
ヨハネ「とりあえずコーヒーでも飲む?」
ダイヤ「ああ、ええと……では、いただきます」
245: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:57:52.85 ID:1PJE8z7H
~リビング~
ヨハネ「そこに座ってて」
ダイヤ「はい、失礼いたします」
ヨハネ「朝ごはん食べた?」
ダイヤ「ええ。もう10時ですし」
ヨハネ「まだ10時か……普段ならもう少し寝てるわよ」ジャー
ダイヤ「レッスンのない日こそ体のリズムを整えるべきでは……と思いますけどね」
ヨハネ「まあ……いったん覚醒したら強いから、善子は」ガシャン
ダイヤ「無理をしていないといいのですが」
ヨハネ「ありがとう。あなたが善子を心配してくれるなら、私も安心だわ」カチッ ボボボボ…
ダイヤ「とは言いますが……わたくしだけは、まだ彼女との距離を縮め切れていませんから」
ダイヤ「ルビィを通して心配を伝えることしか……」
ヨハネ「……たしかに」
ヨハネ「私も生徒会長って呼んでるしね」
ダイヤ「ええ……そうです」
ダイヤ「もうあなたはヨハネさんですし……この際、はっきりと言いますが」
ダイヤ「先日、果南さんや千歌さんたちが名前で呼ばれているのを聞きました」
ダイヤ「そこで思ったのです……あれ、名前で呼ばれてないのわたくしだけじゃないの……? と」
ヨハネ「……」
ヨハネ「かもしれない……」
ダイヤ「ですよね……」
ヨハネ「そこに座ってて」
ダイヤ「はい、失礼いたします」
ヨハネ「朝ごはん食べた?」
ダイヤ「ええ。もう10時ですし」
ヨハネ「まだ10時か……普段ならもう少し寝てるわよ」ジャー
ダイヤ「レッスンのない日こそ体のリズムを整えるべきでは……と思いますけどね」
ヨハネ「まあ……いったん覚醒したら強いから、善子は」ガシャン
ダイヤ「無理をしていないといいのですが」
ヨハネ「ありがとう。あなたが善子を心配してくれるなら、私も安心だわ」カチッ ボボボボ…
ダイヤ「とは言いますが……わたくしだけは、まだ彼女との距離を縮め切れていませんから」
ダイヤ「ルビィを通して心配を伝えることしか……」
ヨハネ「……たしかに」
ヨハネ「私も生徒会長って呼んでるしね」
ダイヤ「ええ……そうです」
ダイヤ「もうあなたはヨハネさんですし……この際、はっきりと言いますが」
ダイヤ「先日、果南さんや千歌さんたちが名前で呼ばれているのを聞きました」
ダイヤ「そこで思ったのです……あれ、名前で呼ばれてないのわたくしだけじゃないの……? と」
ヨハネ「……」
ヨハネ「かもしれない……」
ダイヤ「ですよね……」
246: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 10:58:36.42 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「結構ショックだったんですからねわたくし。鞠莉さんには堅物と呼ばれ、Aqoursのファンの方々からも硬度10などと言われたりもしますが……」
ダイヤ「わたくし、結構ショックなんですからね!」ガタッ
ヨハネ「わ、わかったから落ち着いて……どうどう」
ダイヤ「ぅ……し、失礼いたしました。わたくしとしたことが……」
ダイヤ「……ともかく、そろそろ、そろそろ出会ってそれなりに時間も経ちますし」
ダイヤ「名前で呼んでほしいなあ、なんて……思うのです、わたくしも」
ヨハネ「ふうん……」
シュンシュンシュン…
ヨハネ「それで……今日訪ねてきた理由はそれ?」
ダイヤ「あ、この話とは全く無関係ですわ」
ヨハネ「関係ないんかい」
ダイヤ「わたくし、結構ショックなんですからね!」ガタッ
ヨハネ「わ、わかったから落ち着いて……どうどう」
ダイヤ「ぅ……し、失礼いたしました。わたくしとしたことが……」
ダイヤ「……ともかく、そろそろ、そろそろ出会ってそれなりに時間も経ちますし」
ダイヤ「名前で呼んでほしいなあ、なんて……思うのです、わたくしも」
ヨハネ「ふうん……」
シュンシュンシュン…
ヨハネ「それで……今日訪ねてきた理由はそれ?」
ダイヤ「あ、この話とは全く無関係ですわ」
ヨハネ「関係ないんかい」
247: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 11:05:41.23 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「……今、何月だかご存知ですか?」
ヨハネ「え……9月でしょ? サザエさん時空だし」
ダイヤ「反応に困ることは言わないでいただきたいのですが……その通り、今は9月です」
ダイヤ「そして再来週は……ルビィの誕生日」
ヨハネ「リリーの誕生日もあるわね」
ダイヤ「ええと、それはそうなんですが……ルビィの誕生日じゃないですか」
ヨハネ「うん」
ダイヤ「それで、あの子への誕生日プレゼントの相談なのですが……」
ヨハネ「え、その相談!?」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「いや……なんで善子? 花丸の方が知ってるでしょ絶対」
ダイヤ「それは確かに、ルビィのことをより知ってる相手となれば、花丸さんに軍配が上がりますよ?」
ダイヤ「けれど、わたくしが彼女に贈りたいもの……それは知っている、知らないの問題ではないのです」
ヨハネ「なんか複雑そうね……分かったわ、ちょっと善子起こして……」
ダイヤ「いえ……それには及びません」
ヨハネ「え?」
ダイヤ「わたくしがご用があるのは……あなたなんです。ヨハネさん」
ヨハネ「え……9月でしょ? サザエさん時空だし」
ダイヤ「反応に困ることは言わないでいただきたいのですが……その通り、今は9月です」
ダイヤ「そして再来週は……ルビィの誕生日」
ヨハネ「リリーの誕生日もあるわね」
ダイヤ「ええと、それはそうなんですが……ルビィの誕生日じゃないですか」
ヨハネ「うん」
ダイヤ「それで、あの子への誕生日プレゼントの相談なのですが……」
ヨハネ「え、その相談!?」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「いや……なんで善子? 花丸の方が知ってるでしょ絶対」
ダイヤ「それは確かに、ルビィのことをより知ってる相手となれば、花丸さんに軍配が上がりますよ?」
ダイヤ「けれど、わたくしが彼女に贈りたいもの……それは知っている、知らないの問題ではないのです」
ヨハネ「なんか複雑そうね……分かったわ、ちょっと善子起こして……」
ダイヤ「いえ……それには及びません」
ヨハネ「え?」
ダイヤ「わたくしがご用があるのは……あなたなんです。ヨハネさん」
248: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 11:07:50.74 ID:1PJE8z7H
ヨハネ「……私?」
ダイヤ「ええ、そうです」
ヨハネ「……」
ピーーーー…
カチ
ヨハネ「私に用、ね……」コポポポ…
ヨハネ「はい、コーヒー。チョコもあるから食べて」コト
ダイヤ「ありがとうございます」
ギシッ
ヨハネ「私にねえ……」
ヨハネ「……魔法で何かして欲しい?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「このような頼り方は……許されたものではないと理解しています。もし、別の方がわたくしがこんな方法であなたを頼ったと聞いたら怒ります」
ダイヤ「……ですが、わたくしは」
ヨハネ「御託はいいわ」
ダイヤ「っ……」
ヨハネ「要件を聞きましょうか」
ダイヤ「……はい」
ダイヤ「ええ、そうです」
ヨハネ「……」
ピーーーー…
カチ
ヨハネ「私に用、ね……」コポポポ…
ヨハネ「はい、コーヒー。チョコもあるから食べて」コト
ダイヤ「ありがとうございます」
ギシッ
ヨハネ「私にねえ……」
ヨハネ「……魔法で何かして欲しい?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「このような頼り方は……許されたものではないと理解しています。もし、別の方がわたくしがこんな方法であなたを頼ったと聞いたら怒ります」
ダイヤ「……ですが、わたくしは」
ヨハネ「御託はいいわ」
ダイヤ「っ……」
ヨハネ「要件を聞きましょうか」
ダイヤ「……はい」
249: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/12/09(日) 12:04:01.81 ID:UAK+9ubm
呼び方気にするダイヤちゃん可愛い
250: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:24:32.43 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「……」
ダイヤ「わたくしは……ルビィを……連れていってあげたいんです」
ヨハネ「どこに?」
ダイヤ「……μ’sのファイナルライブ」
ヨハネ「μ’s……」
ダイヤ「はい。覚えていらっしゃいますか? まだあなたがいなかった頃……音ノ木坂学院に訪れたことを」
ヨハネ「ええ、もちろん。リリーがもともと通っていた学校で、昔、そこを卒業した伝説のスクールアイドル」
ヨハネ「あなたとルビィが愛している……でしょう?」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「それのファイナル? どういうこと?」
ダイヤ「μ’sは3年生が卒業したら、そこでおしまいになりました。その……最後のライブ」
ダイヤ「……わたくしは、ルビィに、彼女たちの最後舞台を見せてあげたいんです」
ヨハネ「どうして?」
ダイヤ「わたくしは……ルビィを……連れていってあげたいんです」
ヨハネ「どこに?」
ダイヤ「……μ’sのファイナルライブ」
ヨハネ「μ’s……」
ダイヤ「はい。覚えていらっしゃいますか? まだあなたがいなかった頃……音ノ木坂学院に訪れたことを」
ヨハネ「ええ、もちろん。リリーがもともと通っていた学校で、昔、そこを卒業した伝説のスクールアイドル」
ヨハネ「あなたとルビィが愛している……でしょう?」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「それのファイナル? どういうこと?」
ダイヤ「μ’sは3年生が卒業したら、そこでおしまいになりました。その……最後のライブ」
ダイヤ「……わたくしは、ルビィに、彼女たちの最後舞台を見せてあげたいんです」
ヨハネ「どうして?」
251: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:25:33.58 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「……これまで、わたくしはあの子に辛い生活を強いてきました」
ダイヤ「わたくしと果南さんと鞠莉さんのトラブルが原因で……あの子の、スクールアイドルが大好きという気持ちを抑圧してしまった」
ダイヤ「そのせいで……あの子が楽しみにしていた、μ'sの最後の舞台も、諦めさせてしまった」
ダイヤ「……あの頃、まだルビィは中学2年生。とても辛かったと思います」
ダイヤ「今でこそ、あなたたちと共にAqoursで活動しているから、笑顔でいてくれていますが……あの時は本当に、辛そうでした」
ダイヤ「わたくしと……一緒に行こうって楽しみにしていたんです」
ダイヤ「それを見せてあげられなかった」
ダイヤ「今更になって、それがとてもわたくしの胸を抉るんです。あの子に、あの子が何より愛していたものを一時は奪ってしまった」
ダイヤ「その事実が……わたくしを……」
ヨハネ「……要するに後悔してるってことね」
ダイヤ「はい」
ヨハネ「それで、私にどうしろと?」
ダイヤ「あなたは、あらゆる魔法が使えますよね」
ヨハネ「ええ。正直、不可能なことは無いに等しいわ。限界はあるけど」
ダイヤ「では……時間を超える魔法は」
ヨハネ「……あるには、あるわ」
ダイヤ「……」
ダイヤ「わたくしと果南さんと鞠莉さんのトラブルが原因で……あの子の、スクールアイドルが大好きという気持ちを抑圧してしまった」
ダイヤ「そのせいで……あの子が楽しみにしていた、μ'sの最後の舞台も、諦めさせてしまった」
ダイヤ「……あの頃、まだルビィは中学2年生。とても辛かったと思います」
ダイヤ「今でこそ、あなたたちと共にAqoursで活動しているから、笑顔でいてくれていますが……あの時は本当に、辛そうでした」
ダイヤ「わたくしと……一緒に行こうって楽しみにしていたんです」
ダイヤ「それを見せてあげられなかった」
ダイヤ「今更になって、それがとてもわたくしの胸を抉るんです。あの子に、あの子が何より愛していたものを一時は奪ってしまった」
ダイヤ「その事実が……わたくしを……」
ヨハネ「……要するに後悔してるってことね」
ダイヤ「はい」
ヨハネ「それで、私にどうしろと?」
ダイヤ「あなたは、あらゆる魔法が使えますよね」
ヨハネ「ええ。正直、不可能なことは無いに等しいわ。限界はあるけど」
ダイヤ「では……時間を超える魔法は」
ヨハネ「……あるには、あるわ」
ダイヤ「……」
252: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:26:48.59 ID:1PJE8z7H
ダイヤ「もしこの世界に、そんなものがあるのだとしたら……それが使えるのだとしたら、わたくしはルビィを……」
ダイヤ「あの子を、あの子が何よりも見たがっていた最高の景色をプレゼントしてあげられるのではないか……そう、思ったんです」
ヨハネ「……なるほどね」
ヨハネ「じゃあ私が、その、【過去に戻る魔法】を使えばいいと?」
ダイヤ「いえ」
ヨハネ「?」
ダイヤ「……曜さんから聞きました。あなたの……『魔力』というものは、わたくしたち普通の人間にも備わっているものだと」
ヨハネ「ええ……って、まさか」
ダイヤ「はい」
ダイヤ「もしそれを使うことができれば……ルビィを、あの子を……あの舞台に連れて行ってあげられる」
ダイヤ「そう、思ったんです」
ダイヤ「お願いします────過去に戻る魔法をわたくしに教えてください。魔法を、使うすべを……お教えください」ペコリ
ヨハネ「────」
ダイヤ「あの子を、あの子が何よりも見たがっていた最高の景色をプレゼントしてあげられるのではないか……そう、思ったんです」
ヨハネ「……なるほどね」
ヨハネ「じゃあ私が、その、【過去に戻る魔法】を使えばいいと?」
ダイヤ「いえ」
ヨハネ「?」
ダイヤ「……曜さんから聞きました。あなたの……『魔力』というものは、わたくしたち普通の人間にも備わっているものだと」
ヨハネ「ええ……って、まさか」
ダイヤ「はい」
ダイヤ「もしそれを使うことができれば……ルビィを、あの子を……あの舞台に連れて行ってあげられる」
ダイヤ「そう、思ったんです」
ダイヤ「お願いします────過去に戻る魔法をわたくしに教えてください。魔法を、使うすべを……お教えください」ペコリ
ヨハネ「────」
253: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:28:14.59 ID:1PJE8z7H
ヨハネ「んー……」
ダイヤ「……だめですか?」
ヨハネ「だめ、じゃないけど……生徒会長」
ダイヤ「はい」
ヨハネ「……あなた、死ぬ覚悟はある?」
ダイヤ「……!!」
ヨハネ「そう簡単に魔法を使う、というけれどね。あなたは魔法をただの便利なものだと思っているの?」
ヨハネ「それは魔法を舐めた発言だからやめたほうがいいわ。簡単に魔法を使いたいなんて言わないで」
ダイヤ「……」
ヨハネ「ひとくちに魔法を使いたいというけどね」
ヨハネ「魔法を使うには、まず体内に魔法を使うための、魔力を自分で作り出す必要がある」
ダイヤ「……」
ヨハネ「誰にも魔力はある、というけどね……まず普通の人にはただの生命エネルギー。魔法使いはそれを『魔力』という別の力に変換させて使っているの」
ダイヤ「変換……」
ヨハネ「魔法使いはまず、その変換するための回路を体内に形成する。その回路自体は誰にでもあるけれど、最初は閉じているの」
ヨハネ「それを修行して開放することで、魔力を通すことができるようになる」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……だめですか?」
ヨハネ「だめ、じゃないけど……生徒会長」
ダイヤ「はい」
ヨハネ「……あなた、死ぬ覚悟はある?」
ダイヤ「……!!」
ヨハネ「そう簡単に魔法を使う、というけれどね。あなたは魔法をただの便利なものだと思っているの?」
ヨハネ「それは魔法を舐めた発言だからやめたほうがいいわ。簡単に魔法を使いたいなんて言わないで」
ダイヤ「……」
ヨハネ「ひとくちに魔法を使いたいというけどね」
ヨハネ「魔法を使うには、まず体内に魔法を使うための、魔力を自分で作り出す必要がある」
ダイヤ「……」
ヨハネ「誰にも魔力はある、というけどね……まず普通の人にはただの生命エネルギー。魔法使いはそれを『魔力』という別の力に変換させて使っているの」
ダイヤ「変換……」
ヨハネ「魔法使いはまず、その変換するための回路を体内に形成する。その回路自体は誰にでもあるけれど、最初は閉じているの」
ヨハネ「それを修行して開放することで、魔力を通すことができるようになる」
ダイヤ「……」
254: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:30:08.47 ID:1PJE8z7H
ヨハネ「わかるかしら……車で例えるわよ」
ヨハネ「魔力はガソリンで、回路がそれを通すパイプ。最初はそのパイプは固く閉ざされているから、バルブを使って開放しなくちゃいけないというわけ」
ヨハネ「魔法使いは魔力を、大気中や体内から集め回路に通し、それを体内のエンジンのような機構で増幅し、力とすることで魔法を扱う」
ヨハネ「……簡単じゃないのよ、魔法を使うといっても」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「ここまでで、まず血の滲むような特訓が必要よ。本当に、キツイでしょうね」
ダイヤ「はい……わかっています。そう簡単ではないことも」
ヨハネ「ええ、そうね……じゃあまずあなたの身体をスキャンさせてもらうわ。手を出して」
ダイヤ「はい」スッ
ヨハネ「……」ギュウッ
ヨハネ「……」
ヨハネ(……ああ、やっぱりそうよね)
ヨハネ「わかったわ」
ダイヤ「……いかがですか?」
ヨハネ「ざっと見積もって3年」
ダイヤ「え……」
ヨハネ「3年は修行をする必要があるということよ」
ダイヤ「そ、それでは間に合いません! ルビィの誕生日まで2週間なんですよ!?」
ヨハネ「ええ、そうね。だから最初に言ったでしょう? 簡単に魔法を使うなんて言うなって」
ダイヤ「では、わたくしは……」
ヨハネ「魔力はガソリンで、回路がそれを通すパイプ。最初はそのパイプは固く閉ざされているから、バルブを使って開放しなくちゃいけないというわけ」
ヨハネ「魔法使いは魔力を、大気中や体内から集め回路に通し、それを体内のエンジンのような機構で増幅し、力とすることで魔法を扱う」
ヨハネ「……簡単じゃないのよ、魔法を使うといっても」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「ここまでで、まず血の滲むような特訓が必要よ。本当に、キツイでしょうね」
ダイヤ「はい……わかっています。そう簡単ではないことも」
ヨハネ「ええ、そうね……じゃあまずあなたの身体をスキャンさせてもらうわ。手を出して」
ダイヤ「はい」スッ
ヨハネ「……」ギュウッ
ヨハネ「……」
ヨハネ(……ああ、やっぱりそうよね)
ヨハネ「わかったわ」
ダイヤ「……いかがですか?」
ヨハネ「ざっと見積もって3年」
ダイヤ「え……」
ヨハネ「3年は修行をする必要があるということよ」
ダイヤ「そ、それでは間に合いません! ルビィの誕生日まで2週間なんですよ!?」
ヨハネ「ええ、そうね。だから最初に言ったでしょう? 簡単に魔法を使うなんて言うなって」
ダイヤ「では、わたくしは……」
255: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:31:10.32 ID:1PJE8z7H
ヨハネ「そんな時間がないあなたに、いいお知らせと悪いお知らせがあるわ」
ダイヤ「え……?」
ヨハネ「いいお知らせは、今すぐあなたに魔法を使えるようにしてあげる」
ダイヤ「……!!」ガタッ
ヨハネ「悪いお知らせは……さっきも言ったわね」
ヨハネ「下手をするとあなたは死ぬ」
ダイヤ「ぁ……っ」
ヨハネ「私があなたにしてあげられる方法は二つ」
ヨハネ「ひとつは……私の知り合いの魔法使いにあなたを紹介し、修行をつけてもらう。私の見立てでも3年は確実にかかるから、かなり大変な修行になるでしょうね」
ヨハネ「もうひとつは、私が魔法であなたの神経を無理矢理こじ開ける」
ヨハネ「これがものすごい賭けでね? どんな熟練の魔法使いだとしても、安全にこじ開けさせることは難しいわ」
ヨハネ「だから被験者にはかなりの負担がかかるの。生きたまま背中を切り開かれて神経を指でいじくられるようなものだもの」
ダイヤ「……ぅ、ぉぇっ」ガタッ
ヨハネ「トイレは廊下に出て右よ」
ダイヤ「っ……ぐっ……」ダッ
バタバタバタ
バタン!!
ダイヤ「え……?」
ヨハネ「いいお知らせは、今すぐあなたに魔法を使えるようにしてあげる」
ダイヤ「……!!」ガタッ
ヨハネ「悪いお知らせは……さっきも言ったわね」
ヨハネ「下手をするとあなたは死ぬ」
ダイヤ「ぁ……っ」
ヨハネ「私があなたにしてあげられる方法は二つ」
ヨハネ「ひとつは……私の知り合いの魔法使いにあなたを紹介し、修行をつけてもらう。私の見立てでも3年は確実にかかるから、かなり大変な修行になるでしょうね」
ヨハネ「もうひとつは、私が魔法であなたの神経を無理矢理こじ開ける」
ヨハネ「これがものすごい賭けでね? どんな熟練の魔法使いだとしても、安全にこじ開けさせることは難しいわ」
ヨハネ「だから被験者にはかなりの負担がかかるの。生きたまま背中を切り開かれて神経を指でいじくられるようなものだもの」
ダイヤ「……ぅ、ぉぇっ」ガタッ
ヨハネ「トイレは廊下に出て右よ」
ダイヤ「っ……ぐっ……」ダッ
バタバタバタ
バタン!!
256: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:32:34.47 ID:1PJE8z7H
ヨハネ「……」
善子「脅してどうするつもり?」
ヨハネ「起きてたんだ」
善子「まあね」
善子「それで?」
ヨハネ「まだ序の口よ。そのあとには、過去に戻るなんていう大魔法を使うんだから」
ヨハネ「それこそ、代償がどうなるか分からない。下手をすればルビィごと時間の流れから取り残されてしまうかもしれない」
ヨハネ「これはまだいい方ね。最悪、時間という概念から除外され、老いることも死ぬこともできず、永遠にありとあらゆる時間、世界を彷徨い続けることになるわ」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「わかってる。そんなことにはさせないわよ」
ヨハネ「あなたが一番わかってるでしょ?」
ヨハネ「ふふ、善子にも手伝ってもらうわよ?」
善子「脅してどうするつもり?」
ヨハネ「起きてたんだ」
善子「まあね」
善子「それで?」
ヨハネ「まだ序の口よ。そのあとには、過去に戻るなんていう大魔法を使うんだから」
ヨハネ「それこそ、代償がどうなるか分からない。下手をすればルビィごと時間の流れから取り残されてしまうかもしれない」
ヨハネ「これはまだいい方ね。最悪、時間という概念から除外され、老いることも死ぬこともできず、永遠にありとあらゆる時間、世界を彷徨い続けることになるわ」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「わかってる。そんなことにはさせないわよ」
ヨハネ「あなたが一番わかってるでしょ?」
ヨハネ「ふふ、善子にも手伝ってもらうわよ?」
257: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:33:11.71 ID:1PJE8z7H
バタン
ヨロヨロ
善子「……大丈夫?」ガシッ
ダイヤ「ぁ……よはねさん」
善子「……ヨハネよ」
ダイヤ「……失礼しました。善子さんでしたか」
善子「顔、やばいくらい青いわよ」サスリサスリ
ダイヤ「すみません……」
ヨハネ「よく考えておいて、生徒会長。あなたの気持ちが本気なら、私はいつでも準備があるわ」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「少し眠ったほうがいいわね。善子、私の部屋に連れてってあげて」
善子「あんたの部屋でいいの?」
ヨハネ「見られて困るものはないもの」
ダイヤ「そ、それには及びませんわ! 大丈夫……もう、平気ですから」
ヨハネ「ダメよ。一度寝て、頭をスッキリさせたほうがいいわ」
ヨハネ「さあ、おやすみ」フッ
ダイヤ「ッ……」クラッ
善子「おわっ……!」ギュウッ
ダイヤ「……すう、すう……」
善子「……催眠術?」
ヨハネ「まあそんな感じ? 少しは疲れがとれるわ、寝かせてあげて」
善子「はいはい……」
ヨロヨロ
善子「……大丈夫?」ガシッ
ダイヤ「ぁ……よはねさん」
善子「……ヨハネよ」
ダイヤ「……失礼しました。善子さんでしたか」
善子「顔、やばいくらい青いわよ」サスリサスリ
ダイヤ「すみません……」
ヨハネ「よく考えておいて、生徒会長。あなたの気持ちが本気なら、私はいつでも準備があるわ」
ダイヤ「……はい」
ヨハネ「少し眠ったほうがいいわね。善子、私の部屋に連れてってあげて」
善子「あんたの部屋でいいの?」
ヨハネ「見られて困るものはないもの」
ダイヤ「そ、それには及びませんわ! 大丈夫……もう、平気ですから」
ヨハネ「ダメよ。一度寝て、頭をスッキリさせたほうがいいわ」
ヨハネ「さあ、おやすみ」フッ
ダイヤ「ッ……」クラッ
善子「おわっ……!」ギュウッ
ダイヤ「……すう、すう……」
善子「……催眠術?」
ヨハネ「まあそんな感じ? 少しは疲れがとれるわ、寝かせてあげて」
善子「はいはい……」
258: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/09(日) 12:33:32.85 ID:1PJE8z7H
¶cリ˘ヮ˚)|「小出しになって悪いわね……とりあえず一旦ここまでよ」
259: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2018/12/09(日) 12:55:26.62 ID:tZ4fp8Sp
おつ
260: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/12/09(日) 13:59:28.62 ID:UAK+9ubm
乙善子ちゃん
261: 名無しで叶える物語(やわらか銀行) 2018/12/09(日) 14:05:05.19 ID:DPbwikGg
おつしまよしこ~
262: 名無しで叶える物語(庭) 2018/12/09(日) 14:05:36.18 ID:Z5rED+6t
シリアスな内容になると感想コメしづらいね
263: 名無しで叶える物語(SB-iPhone) 2018/12/09(日) 14:29:39.28 ID:YlKg6LJN
魔力で構成された自分の分身を復活させた上で魔力生成装置を埋め込むとかいう奇跡を起こした善子も最悪こうなってた可能性があるってことかね
265: 名無しで叶える物語(空中都市アレイネ) 2018/12/09(日) 19:28:17.89 ID:a2p4pX+l
|c||^.- ^||ぉぅぇぇ🌈
268: 名無しで叶える物語(茸) 2018/12/10(月) 07:31:54.96 ID:aDrvNPmF
>>265
草
草
271: 名無しで叶える物語(庭) 2018/12/10(月) 18:44:19.65 ID:bsRO29X8
>>265
ワロタ
ダイヤ編はシリアスになりそうな感じか
続きも待ってます
ワロタ
ダイヤ編はシリアスになりそうな感じか
続きも待ってます
273: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:19:26.98 ID:S2a4hxI4
~2時間後~
ダイヤ「ぅ、うう……」モゾモゾ
ダイヤ「あ、ら……? ここは……」
善子「起きたのね」
ダイヤ「よしこさん……?」
善子「覚えてる? 生徒会長、朝から私の家に来たのよ」
ダイヤ「……ぁ」
善子「ん、覚えてるようで何よりね」
善子「もうお昼だけど、食べれる?」
ダイヤ「……いえ」グー
ダイヤ「……///」
善子「焼きそばだけど、いいわよね」
ダイヤ「……いただきます///」
ダイヤ「ぅ、うう……」モゾモゾ
ダイヤ「あ、ら……? ここは……」
善子「起きたのね」
ダイヤ「よしこさん……?」
善子「覚えてる? 生徒会長、朝から私の家に来たのよ」
ダイヤ「……ぁ」
善子「ん、覚えてるようで何よりね」
善子「もうお昼だけど、食べれる?」
ダイヤ「……いえ」グー
ダイヤ「……///」
善子「焼きそばだけど、いいわよね」
ダイヤ「……いただきます///」
274: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:20:14.69 ID:S2a4hxI4
・・・
ダイヤ「……」
善子「んー……」ジュー
善子「味付け、薄めと濃いめどっちがいい?」
ダイヤ「では……薄めで」
善子「ん」ジュー
ダイヤ「あの、ヨハネさんは」
善子「スーパーよ。お茶がなかったから買いに行ってもらってるの」
ダイヤ「……そうですか」
善子「……ヨハネから聞いた。魔法を教わりたいんですって?」
ダイヤ「……はい」
善子「そこまでして……ルビィに償いたいの?」
ダイヤ「あの子には、今まで我慢ばかりさせてしまいましたから……」
ダイヤ「今まででいちばんのプレゼントをして、喜んでほしいんです」
善子「……ふうん」
ダイヤ「……」
善子「んー……」ジュー
善子「味付け、薄めと濃いめどっちがいい?」
ダイヤ「では……薄めで」
善子「ん」ジュー
ダイヤ「あの、ヨハネさんは」
善子「スーパーよ。お茶がなかったから買いに行ってもらってるの」
ダイヤ「……そうですか」
善子「……ヨハネから聞いた。魔法を教わりたいんですって?」
ダイヤ「……はい」
善子「そこまでして……ルビィに償いたいの?」
ダイヤ「あの子には、今まで我慢ばかりさせてしまいましたから……」
ダイヤ「今まででいちばんのプレゼントをして、喜んでほしいんです」
善子「……ふうん」
275: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:21:20.03 ID:S2a4hxI4
善子「お姉ちゃんしてるのね」
ダイヤ「当然ですわ。お姉ちゃんという生き物はね……常に妹の幸せを願っているものなの」
ダイヤ「だから……そのためなら」
善子「死んでもいいの?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「そうですね」
善子「……そう」
ダイヤ「でも、死ぬ気はありません。生き延びます」
ダイヤ「わたくしは生きて、あの子をあの日に連れて行ってあげなくてはいけませんから」
善子「……」ジュー
善子「できたわ」
ガチャッ
タダイマー
善子「ヨハネも帰ってきたみたいね。ちょうどいいからみんなで食べましょ」
ダイヤ「……はい」
ダイヤ「当然ですわ。お姉ちゃんという生き物はね……常に妹の幸せを願っているものなの」
ダイヤ「だから……そのためなら」
善子「死んでもいいの?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「そうですね」
善子「……そう」
ダイヤ「でも、死ぬ気はありません。生き延びます」
ダイヤ「わたくしは生きて、あの子をあの日に連れて行ってあげなくてはいけませんから」
善子「……」ジュー
善子「できたわ」
ガチャッ
タダイマー
善子「ヨハネも帰ってきたみたいね。ちょうどいいからみんなで食べましょ」
ダイヤ「……はい」
276: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:22:47.24 ID:S2a4hxI4
・・・
『いただきます』
善子「……で、どうするの?」
ダイヤ「……むぐ?」モグモグ
ヨハネ「それは会長のやる気次第よ?」
ダイヤ「……ん、んく」ゴクン
ダイヤ「先程もお伝えしましたが……わたくし、やりますわ」
ヨハネ「ええ、それも聞いてるわ」
善子「そうじゃなくて……その、時を超える魔法? 簡単に使えるものなの?」
ヨハネ「どういうこと?」
善子「ルビィの誕生日まであと2週間……そんな短期間で覚えられるものなのかってこと」
ダイヤ「……」
善子「回路を開くだけじゃ魔法は使えないでしょ? まず魔力を作れるようにならないと」
ダイヤ「……そうですね。パイプはあっても、ガソリンを作れなければ……」
ヨハネ「善子は数ヶ月練習しても魔力すら作れないもんね」
善子「うるさいわよ」
『いただきます』
善子「……で、どうするの?」
ダイヤ「……むぐ?」モグモグ
ヨハネ「それは会長のやる気次第よ?」
ダイヤ「……ん、んく」ゴクン
ダイヤ「先程もお伝えしましたが……わたくし、やりますわ」
ヨハネ「ええ、それも聞いてるわ」
善子「そうじゃなくて……その、時を超える魔法? 簡単に使えるものなの?」
ヨハネ「どういうこと?」
善子「ルビィの誕生日まであと2週間……そんな短期間で覚えられるものなのかってこと」
ダイヤ「……」
善子「回路を開くだけじゃ魔法は使えないでしょ? まず魔力を作れるようにならないと」
ダイヤ「……そうですね。パイプはあっても、ガソリンを作れなければ……」
ヨハネ「善子は数ヶ月練習しても魔力すら作れないもんね」
善子「うるさいわよ」
277: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:23:43.32 ID:S2a4hxI4
ヨハネ「2週間……」
ヨハネ「まず3日で魔力を作り出すところまで行くわよ生徒会長」
ダイヤ「3日で……」
善子「……できるの?」
ヨハネ「善子よりは見込みあるし」
善子「ぶん殴ってやりましょうかあんた……」
ヨハネ「ふふふ」
ヨハネ「生徒会長」
ダイヤ「は、はい」
ヨハネ「いつから始める? 今日?明日?明後日?」
ダイヤ「それは……」
ヨハネ「本当にやるなら覚悟が決まるまでいつまででも待ってあげる。そしてルビィの誕生日までに必ず過去に行く魔法を使わせてあげる」
ヨハネ「私はいつでも準備オーケーよ? あとはあなたの覚悟次第」
ヨハネ「さあ、あなたの覚悟はいつ決まるのかしら? 明日? 明後日? それともその焼きそばを食べ終わるまで?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……!」ズルズル
善子「え、なに……」
ヨハネ「まず3日で魔力を作り出すところまで行くわよ生徒会長」
ダイヤ「3日で……」
善子「……できるの?」
ヨハネ「善子よりは見込みあるし」
善子「ぶん殴ってやりましょうかあんた……」
ヨハネ「ふふふ」
ヨハネ「生徒会長」
ダイヤ「は、はい」
ヨハネ「いつから始める? 今日?明日?明後日?」
ダイヤ「それは……」
ヨハネ「本当にやるなら覚悟が決まるまでいつまででも待ってあげる。そしてルビィの誕生日までに必ず過去に行く魔法を使わせてあげる」
ヨハネ「私はいつでも準備オーケーよ? あとはあなたの覚悟次第」
ヨハネ「さあ、あなたの覚悟はいつ決まるのかしら? 明日? 明後日? それともその焼きそばを食べ終わるまで?」
ダイヤ「……」
ダイヤ「……!」ズルズル
善子「え、なに……」
278: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:25:27.22 ID:S2a4hxI4
ダイヤ「チュルン……モグモグ」
ダイヤ「……ごちそうさまでした」
ダイヤ「ヨハネさん」
ヨハネ「なあに?」
ダイヤ「わたくしの覚悟は、すでに決まっています」
ヨハネ「いいわね────それ♡」
ヨハネ「ここでまた選択肢よ」
ヨハネ「死ぬほど痛いし辛いけど一晩苦しめば魔術回路が開くAコース」
ヨハネ「こっちもまあまあ苦しいけど寝てる間にゆっくり開いて3日後には開いているであろうBコース」
ヨハネ「前者は身体が痛みに耐えきれずその場で体内の血液が逆流して爆発四散する」
ヨハネ「後者は体内を異物が、ゆっくりゆっくり這いずり回る感覚に耐え続けなくちゃいけないし、開ききるまでは衰弱し続ける」
ヨハネ「さあどうする?」
ダイヤ「当然Aコースですわ!」
ヨハネ「上等……!」
ダイヤ「……ごちそうさまでした」
ダイヤ「ヨハネさん」
ヨハネ「なあに?」
ダイヤ「わたくしの覚悟は、すでに決まっています」
ヨハネ「いいわね────それ♡」
ヨハネ「ここでまた選択肢よ」
ヨハネ「死ぬほど痛いし辛いけど一晩苦しめば魔術回路が開くAコース」
ヨハネ「こっちもまあまあ苦しいけど寝てる間にゆっくり開いて3日後には開いているであろうBコース」
ヨハネ「前者は身体が痛みに耐えきれずその場で体内の血液が逆流して爆発四散する」
ヨハネ「後者は体内を異物が、ゆっくりゆっくり這いずり回る感覚に耐え続けなくちゃいけないし、開ききるまでは衰弱し続ける」
ヨハネ「さあどうする?」
ダイヤ「当然Aコースですわ!」
ヨハネ「上等……!」
279: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:26:14.01 ID:S2a4hxI4
ダイヤ「どうしたんです?」
善子「いいの? 本当に……そこまでして、やりたいことなの……?」
ダイヤ「……ええ」
ダイヤ「そこまでして、やりたいことなのです」
善子「……そう」
ヨハネ「あなたの覚悟は受け取ったわ。それじゃあ食後、私の部屋で始めましょ」
善子「またあんたの部屋で?」
ヨハネ「ええ、そこで開くための儀式を行うわ」
善子「……」
ダイヤ「わかりました。……ええと、家には」
ヨハネ「そうね。今日は帰れないと連絡したほうがいいわ」
ヨハネ「もしかしたら、明日も明後日も帰れないかもしれないけどね」
善子「ヨハネ、あんた」
ダイヤ「ご心配なく。大丈夫ですわ」
善子「……」
善子「いいの? 本当に……そこまでして、やりたいことなの……?」
ダイヤ「……ええ」
ダイヤ「そこまでして、やりたいことなのです」
善子「……そう」
ヨハネ「あなたの覚悟は受け取ったわ。それじゃあ食後、私の部屋で始めましょ」
善子「またあんたの部屋で?」
ヨハネ「ええ、そこで開くための儀式を行うわ」
善子「……」
ダイヤ「わかりました。……ええと、家には」
ヨハネ「そうね。今日は帰れないと連絡したほうがいいわ」
ヨハネ「もしかしたら、明日も明後日も帰れないかもしれないけどね」
善子「ヨハネ、あんた」
ダイヤ「ご心配なく。大丈夫ですわ」
善子「……」
280: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:34:43.96 ID:S2a4hxI4
~ヨハネの部屋~
ヨハネ「さてと、始めましょうか」
ダイヤ「……」
善子「こんな狭い部屋でできるの?」
ヨハネ「それには及ばないわ。すぐに広くなる」パチンッ
ズズズズ…
ダイよし『!!』
ググ……ズニューン……
ダイヤ「へ、部屋の壁が……」
善子「伸びて、る……?」
ヨハネ「部屋の空間を魔法で広くしたの。ちょーっといじっただけよ」
ダイヤ「ちょ、ちょっと……ですか、これが」
善子「ね……体育館くらいの広さよこれ」
ヨハネ「平気よ平気。外から見ても普通に何も変わってないから」
ダイヤ「こ、これが……魔法」
ヨハネ「ふふ、この程度は朝飯前だけどね?」
ヨハネ「さてと、始めましょうか」
ダイヤ「……」
善子「こんな狭い部屋でできるの?」
ヨハネ「それには及ばないわ。すぐに広くなる」パチンッ
ズズズズ…
ダイよし『!!』
ググ……ズニューン……
ダイヤ「へ、部屋の壁が……」
善子「伸びて、る……?」
ヨハネ「部屋の空間を魔法で広くしたの。ちょーっといじっただけよ」
ダイヤ「ちょ、ちょっと……ですか、これが」
善子「ね……体育館くらいの広さよこれ」
ヨハネ「平気よ平気。外から見ても普通に何も変わってないから」
ダイヤ「こ、これが……魔法」
ヨハネ「ふふ、この程度は朝飯前だけどね?」
281: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:35:35.31 ID:S2a4hxI4
・・・
ヨハネ「さて、着替えてきたわね」
ダイヤ「ええ……と、本当によろしいのですか?」
善子「いいわよ。汚れてもいい服ならいくらでもあるし」
ヨハネ「儀式の道具作るために用意したジャージがわんさかね」
善子「うるさいわよ」
ダイヤ「それで、わたくしは……」
ヨハネ「この石を飲んで」
ダイヤ「……石、ですか」
ヨハネ「ただの石じゃないわよ? 魔力の塊だから」
ヨハネ「これを飲み込んでもらうことで、体内から魔力を暴発させて無理やり回路を開くの」
ダイヤ「……随分と手荒なやり方ね」
ヨハネ「ふふ、言ったでしょう? 死ぬわよ、って」
善子「……会長」
ダイヤ「構いません。わたくしがお願いしたことです」
善子「どうしてそこまで……」
ダイヤ「……2年です」
善子「……え?」
ヨハネ「さて、着替えてきたわね」
ダイヤ「ええ……と、本当によろしいのですか?」
善子「いいわよ。汚れてもいい服ならいくらでもあるし」
ヨハネ「儀式の道具作るために用意したジャージがわんさかね」
善子「うるさいわよ」
ダイヤ「それで、わたくしは……」
ヨハネ「この石を飲んで」
ダイヤ「……石、ですか」
ヨハネ「ただの石じゃないわよ? 魔力の塊だから」
ヨハネ「これを飲み込んでもらうことで、体内から魔力を暴発させて無理やり回路を開くの」
ダイヤ「……随分と手荒なやり方ね」
ヨハネ「ふふ、言ったでしょう? 死ぬわよ、って」
善子「……会長」
ダイヤ「構いません。わたくしがお願いしたことです」
善子「どうしてそこまで……」
ダイヤ「……2年です」
善子「……え?」
282: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:36:52.27 ID:S2a4hxI4
ダイヤ「わたくしとルビィが離れてしまった時間です」
ダイヤ「……果南さんと鞠莉さんとも同じ時間、離れていましたが……」
ダイヤ「誰よりとも近くにいて、誰よりも愛していた妹とこれほど離れてしまっていたんです」
ダイヤ「……それを取り戻したいと願うのなら、命をかけても足りないかもしれません」
ダイヤ「本来であれば……死んだところで取り戻せるものではないですから」
善子「会長……」
ダイヤ「ふふ、ご心配なく。わたくしは黒澤ダイヤですわよ? お任せくださいな」
ダイヤ「善子さん、ひとつだけお願いがあります」
善子「なに……?」
ダイヤ「お泊まりさせていただくので……明日は一緒に朝食を作りませんか? わたくしもお手伝いいたします」
善子「……わかった。じゃあ、絶対一晩で終わらせてよ」
ダイヤ「はい、もちろんですわ」
ヨハネ「……本当にいいのね?」
ダイヤ「もちろん」
ヨハネ「じゃあ……飲んで」スッ
ダイヤ「……」
ダイヤ「……いきます」グイッ
ダイヤ「っ、んく……っ」ゴクッ
ダイヤ「っ……んん、っけほ、けほっ……」
ダイヤ「はあ、はあ……飲めました……」
善子「……」サスリサスリ
ダイヤ「ありがとう、ございます……」
ヨハネ「……確かに飲み込んだわね」
ダイヤ「……果南さんと鞠莉さんとも同じ時間、離れていましたが……」
ダイヤ「誰よりとも近くにいて、誰よりも愛していた妹とこれほど離れてしまっていたんです」
ダイヤ「……それを取り戻したいと願うのなら、命をかけても足りないかもしれません」
ダイヤ「本来であれば……死んだところで取り戻せるものではないですから」
善子「会長……」
ダイヤ「ふふ、ご心配なく。わたくしは黒澤ダイヤですわよ? お任せくださいな」
ダイヤ「善子さん、ひとつだけお願いがあります」
善子「なに……?」
ダイヤ「お泊まりさせていただくので……明日は一緒に朝食を作りませんか? わたくしもお手伝いいたします」
善子「……わかった。じゃあ、絶対一晩で終わらせてよ」
ダイヤ「はい、もちろんですわ」
ヨハネ「……本当にいいのね?」
ダイヤ「もちろん」
ヨハネ「じゃあ……飲んで」スッ
ダイヤ「……」
ダイヤ「……いきます」グイッ
ダイヤ「っ、んく……っ」ゴクッ
ダイヤ「っ……んん、っけほ、けほっ……」
ダイヤ「はあ、はあ……飲めました……」
善子「……」サスリサスリ
ダイヤ「ありがとう、ございます……」
ヨハネ「……確かに飲み込んだわね」
283: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:38:09.90 ID:S2a4hxI4
ヨハネ「今から私がその石に込められた魔力を暴走させる。その瞬間からあなたは体内から自分の身体が作り変わる感覚に晒され続けるわ」
ヨハネ「それはとても痛くて、つらくて、気持ち悪くて、きっと死んでしまいたくなるほど苦しい」
ヨハネ「……今ならまだ吐き出せば踏みとどまれる」
ヨハネ「どうする?」
ダイヤ「何度確認するつもりですか」
ヨハネ「……そうよね。しつこすぎたわ、謝る」
ヨハネ「それじゃあ始めるわ。お腹に意識を集中して」ポッ…
バチバチバチ…
ダイヤ「……」ドクッ…ドクン…
ダイヤ「……」
ダイヤ「──────ぁ、」ズグッ!!
ダイヤ「は、っあ……っぐぅぅっ……!!!」バタッ
善子「!!」
ダイヤ「ゔあ、っ……ぎ、ぁ……ッ!!」ズキンズキン
善子「ヨハネ……会長が!」
ヨハネ「……覚えてる? あなたが私を助けようとした時の……あの痛み」
善子「え……?」
善子「あ、ぁあ……覚えてるわ。もう2度と味わいたくない、死ぬほど痛いのに死ねなくて……」
ヨハネ「……この人はいま同じ痛みを受けてるのよ」
善子「……!」
ヨハネ「それはとても痛くて、つらくて、気持ち悪くて、きっと死んでしまいたくなるほど苦しい」
ヨハネ「……今ならまだ吐き出せば踏みとどまれる」
ヨハネ「どうする?」
ダイヤ「何度確認するつもりですか」
ヨハネ「……そうよね。しつこすぎたわ、謝る」
ヨハネ「それじゃあ始めるわ。お腹に意識を集中して」ポッ…
バチバチバチ…
ダイヤ「……」ドクッ…ドクン…
ダイヤ「……」
ダイヤ「──────ぁ、」ズグッ!!
ダイヤ「は、っあ……っぐぅぅっ……!!!」バタッ
善子「!!」
ダイヤ「ゔあ、っ……ぎ、ぁ……ッ!!」ズキンズキン
善子「ヨハネ……会長が!」
ヨハネ「……覚えてる? あなたが私を助けようとした時の……あの痛み」
善子「え……?」
善子「あ、ぁあ……覚えてるわ。もう2度と味わいたくない、死ぬほど痛いのに死ねなくて……」
ヨハネ「……この人はいま同じ痛みを受けてるのよ」
善子「……!」
284: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:39:26.14 ID:S2a4hxI4
ヨハネ「魔法を使うとはこういうことよ。今はあなたに出来ることは何もないわ……そこに居るか、見るのが辛いなら部屋を出ていなさい」
善子「……」
ダイヤ「ぁ、ぁあぁぁああっ……!! げほ、っ……ぶはっ! ごふ、げほっ……」
善子「!! ヨハネ……血、血が……」
ヨハネ「うるさいわ、こっちだって集中してるのよ……!」
ヨハネ「拒否反応が出てるんだわ……つらい時間はまだまだこれからよ。耐えなさい、会長」
ダイヤ「ぁぁぁあああ──────!!」
善子「っ……」
善子「ねえ……どうして、会長はそこまでするのよ」
ヨハネ「……あなたと同じよ」
善子「え?」
ヨハネ「この人は、何をしてでも取り戻したいのよ。ルビィとの時間を……ルビィとの約束を」
ヨハネ「だからこんなになってまで頑張ってる。それだけのことよ」
善子「……」
善子「バカよ……死んじゃうかもしれないのに」
ヨハネ「ほんとに、あなたが言えることじゃないからね?」
善子「……」
善子「私、部屋を出てるわ」
ヨハネ「……ええ」
ガチャッ
パタン
善子「……はあ」
善子「っ、う……会長…………っ」
善子「……」
ダイヤ「ぁ、ぁあぁぁああっ……!! げほ、っ……ぶはっ! ごふ、げほっ……」
善子「!! ヨハネ……血、血が……」
ヨハネ「うるさいわ、こっちだって集中してるのよ……!」
ヨハネ「拒否反応が出てるんだわ……つらい時間はまだまだこれからよ。耐えなさい、会長」
ダイヤ「ぁぁぁあああ──────!!」
善子「っ……」
善子「ねえ……どうして、会長はそこまでするのよ」
ヨハネ「……あなたと同じよ」
善子「え?」
ヨハネ「この人は、何をしてでも取り戻したいのよ。ルビィとの時間を……ルビィとの約束を」
ヨハネ「だからこんなになってまで頑張ってる。それだけのことよ」
善子「……」
善子「バカよ……死んじゃうかもしれないのに」
ヨハネ「ほんとに、あなたが言えることじゃないからね?」
善子「……」
善子「私、部屋を出てるわ」
ヨハネ「……ええ」
ガチャッ
パタン
善子「……はあ」
善子「っ、う……会長…………っ」
285: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:40:44.52 ID:S2a4hxI4
ブーッブーッ
善子「!」
善子「すー……はー……」ゴシゴシ
善子「……もしもし」
『あ、もしもし……善子ちゃん?』
善子「ええ、ルビィ」
ルビィ『お姉ちゃんが今日、善子ちゃんのおうちにお世話になるってメールが来てたから』
善子「ああ、そのことね」
ルビィ『びっくりしちゃったよ~! お姉ちゃんと善子ちゃんがお泊まりなんて』
善子「……ふふ、私もよ。いきなり訪ねてくるんだもの」
ルビィ『え、そうなの? お姉ちゃんが……』
善子「びっくりよね」
ルビィ『一体なんのご用事だったの?』
善子「ん、ちょっとした相談よ。あなた関係のね」
ルビィ『……それ、ルビィに言わない方が良かったんじゃないのかな』
善子「あなたにだけ特別隠し事が苦手な会長よ? 私が黙ってたところでいずれバレるわ」
ルビィ『それは……まあ、そうかもだけど』
善子「!」
善子「すー……はー……」ゴシゴシ
善子「……もしもし」
『あ、もしもし……善子ちゃん?』
善子「ええ、ルビィ」
ルビィ『お姉ちゃんが今日、善子ちゃんのおうちにお世話になるってメールが来てたから』
善子「ああ、そのことね」
ルビィ『びっくりしちゃったよ~! お姉ちゃんと善子ちゃんがお泊まりなんて』
善子「……ふふ、私もよ。いきなり訪ねてくるんだもの」
ルビィ『え、そうなの? お姉ちゃんが……』
善子「びっくりよね」
ルビィ『一体なんのご用事だったの?』
善子「ん、ちょっとした相談よ。あなた関係のね」
ルビィ『……それ、ルビィに言わない方が良かったんじゃないのかな』
善子「あなたにだけ特別隠し事が苦手な会長よ? 私が黙ってたところでいずれバレるわ」
ルビィ『それは……まあ、そうかもだけど』
286: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:41:38.63 ID:S2a4hxI4
善子「あなたも心配して私にかけてくるあたり、ほんと会長が好きね」
ルビィ『そ、それは……もちろんだよ。ルビィのたったひとりのお姉ちゃんだもん、大好きに決まってるよ』
善子「ふうん……なら、会長に恋人ができたらどうする?」
ルビィ『えっ!? できたの……? もしかして善子ちゃん……』
善子「違うわよバカ。たとえ話」
ルビィ『……ルビィがその相手の人をテストします』
善子「うわ、こわ」
ルビィ『だ、だってルビィの大事なお姉ちゃんをあげなくちゃダメなんだよ……? ルビィが納得できる人じゃないと、ヤダ』
善子「……ふふ、本当に好きね、あんた」
ルビィ『えっへん』
善子「ま、とりあえず心配しなくていいわ。会長はいまヨハネと二人で仲良く話してるから」
ルビィ『いいなぁ……ルビィも誘ってくれないお姉ちゃんはおばかさんだよ』
善子「だから相談って言ったでしょ? あなたがいたら意味ないじゃない」
ルビィ『まあそうだけど……ルビィも行きたかった』
善子「今度二人で泊まりに来なさいよ。歓迎するわ」
ルビィ『うん! ありがと!』
ルビィ『それじゃあお姉ちゃんのこと、よろしくおねがいします』
善子「ええ、また何かあれば連絡するわ」
ルビィ『うん! じゃあまたね!』
プツ
善子「……」
善子「……終わったらあんたのこと、もっと色々教えなさいよ……ダイヤ」
ルビィ『そ、それは……もちろんだよ。ルビィのたったひとりのお姉ちゃんだもん、大好きに決まってるよ』
善子「ふうん……なら、会長に恋人ができたらどうする?」
ルビィ『えっ!? できたの……? もしかして善子ちゃん……』
善子「違うわよバカ。たとえ話」
ルビィ『……ルビィがその相手の人をテストします』
善子「うわ、こわ」
ルビィ『だ、だってルビィの大事なお姉ちゃんをあげなくちゃダメなんだよ……? ルビィが納得できる人じゃないと、ヤダ』
善子「……ふふ、本当に好きね、あんた」
ルビィ『えっへん』
善子「ま、とりあえず心配しなくていいわ。会長はいまヨハネと二人で仲良く話してるから」
ルビィ『いいなぁ……ルビィも誘ってくれないお姉ちゃんはおばかさんだよ』
善子「だから相談って言ったでしょ? あなたがいたら意味ないじゃない」
ルビィ『まあそうだけど……ルビィも行きたかった』
善子「今度二人で泊まりに来なさいよ。歓迎するわ」
ルビィ『うん! ありがと!』
ルビィ『それじゃあお姉ちゃんのこと、よろしくおねがいします』
善子「ええ、また何かあれば連絡するわ」
ルビィ『うん! じゃあまたね!』
プツ
善子「……」
善子「……終わったらあんたのこと、もっと色々教えなさいよ……ダイヤ」
287: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:42:10.13 ID:S2a4hxI4
~夜~
善子「……」
善子「……まだ出てこない」
善子「ダイヤ……」
善子(あの断末魔のような声が、耳の奥でずっと響いてる)
善子(口から、目から、耳からも……血が噴き出して……全身が引き裂かれるような痛みに悶える、あの姿が)
善子「……」
善子(やめさせなければ、と思う)
善子(けれど……あの人の気持ちは、理解できてしまうから……私には、止められない)
善子(なぜなら────あれは私だから)
善子(ヨハネが消え、それを取り戻そうともがき、足掻いた私の姿そのものだから)
善子(私は……人の手助けがあったから、少し上手くいっただけ)
善子(それでも全身を突き刺す痛みで心は折れそうだった。死んでもおかしくないレベルの痛みを受けているのに、死ねない苦しみから逃れられなかった)
善子(……あれは私なんだ)
善子(私と同じ……何かを取り戻すために、自分の全てを投げ打とうとしてる)
善子(それをどうして私が止められようか)
善子(だから……)
善子「……早く終わって、ご飯食べましょうよ。ダイヤ」
善子「……」
善子「……まだ出てこない」
善子「ダイヤ……」
善子(あの断末魔のような声が、耳の奥でずっと響いてる)
善子(口から、目から、耳からも……血が噴き出して……全身が引き裂かれるような痛みに悶える、あの姿が)
善子「……」
善子(やめさせなければ、と思う)
善子(けれど……あの人の気持ちは、理解できてしまうから……私には、止められない)
善子(なぜなら────あれは私だから)
善子(ヨハネが消え、それを取り戻そうともがき、足掻いた私の姿そのものだから)
善子(私は……人の手助けがあったから、少し上手くいっただけ)
善子(それでも全身を突き刺す痛みで心は折れそうだった。死んでもおかしくないレベルの痛みを受けているのに、死ねない苦しみから逃れられなかった)
善子(……あれは私なんだ)
善子(私と同じ……何かを取り戻すために、自分の全てを投げ打とうとしてる)
善子(それをどうして私が止められようか)
善子(だから……)
善子「……早く終わって、ご飯食べましょうよ。ダイヤ」
288: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:42:57.12 ID:S2a4hxI4
・・・
善子「すう……すぅ……」
ガタガタガタ
ガチャッ
バタン
善子「!」ガバッ
善子「……いまのって」
善子「ダイヤ!」ダッ
ガチャッ
善子「ぁ……だい、や」
ダイヤ「……」
善子「ダイヤ、ダイヤ!しっかりして!」ユサユサ
ダイヤ「ぅ、あ……っ」
善子「ぁ……あ、あ……いきてる、いきてる……っ」
善子「よかった……っ」ギュウッ
ダイヤ「よし……こ、さ……っ」
善子「! な、なに!どうしたの!」
ダイヤ「はぁ、っぐ……ぅぅっ……」
善子「ダイヤ!?」
ダイヤ「はあ、ふっ……ぅ、あぁ……」
善子「どうしたのよ! ダイヤ、ダイヤ!」
善子「すう……すぅ……」
ガタガタガタ
ガチャッ
バタン
善子「!」ガバッ
善子「……いまのって」
善子「ダイヤ!」ダッ
ガチャッ
善子「ぁ……だい、や」
ダイヤ「……」
善子「ダイヤ、ダイヤ!しっかりして!」ユサユサ
ダイヤ「ぅ、あ……っ」
善子「ぁ……あ、あ……いきてる、いきてる……っ」
善子「よかった……っ」ギュウッ
ダイヤ「よし……こ、さ……っ」
善子「! な、なに!どうしたの!」
ダイヤ「はぁ、っぐ……ぅぅっ……」
善子「ダイヤ!?」
ダイヤ「はあ、ふっ……ぅ、あぁ……」
善子「どうしたのよ! ダイヤ、ダイヤ!」
289: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:43:23.38 ID:S2a4hxI4
ダイヤ「……よしこ、さん……」
善子「うん……、うん……ここにいるから! どうしたの、何か言って……」
ダイヤ「……おなかがすきました」グーキュルルル
善子「……」
善子「は?」
ヨハネ「はー……疲れた疲れた」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「大成功! 後遺症もないし怪我も治したし、これで会長も魔法使い見習いの第一歩よ!」
善子「……そう」
ヨハネ「おなかすいたわね。ママは?」
善子「寝てるわよ……今何時だと思ってるの」
ヨハネ「え、知らないわよ時間なんて見てる余裕なかったんだし」
善子「……あそう」
ダイヤ「うう、おなかが……」ギュルル
ヨハネ「私もおなかペコペコ」グゥゥ
善子「……はあ」
善子「コンビニでなんか買ってくる」
ヨハネ「やった!」
善子「その間にダイヤをお風呂に入らせて、それから着替えさせておいて」
ヨハネ「わかったわ。……って、いまダイヤって」
善子「そ、それはいいから! ……あんたも風呂入りなさいよ。すぐに沸くから」
ヨハネ「はいはーい。えっと……だ、ダイヤ? いくわよ」
ダイヤ「は、はぃ……」フラフラ
パタパタパタ
ガチャッ
……パタン
善子「……」
善子「ほんとに、よかった……っ」グスッ
善子「うん……、うん……ここにいるから! どうしたの、何か言って……」
ダイヤ「……おなかがすきました」グーキュルルル
善子「……」
善子「は?」
ヨハネ「はー……疲れた疲れた」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「大成功! 後遺症もないし怪我も治したし、これで会長も魔法使い見習いの第一歩よ!」
善子「……そう」
ヨハネ「おなかすいたわね。ママは?」
善子「寝てるわよ……今何時だと思ってるの」
ヨハネ「え、知らないわよ時間なんて見てる余裕なかったんだし」
善子「……あそう」
ダイヤ「うう、おなかが……」ギュルル
ヨハネ「私もおなかペコペコ」グゥゥ
善子「……はあ」
善子「コンビニでなんか買ってくる」
ヨハネ「やった!」
善子「その間にダイヤをお風呂に入らせて、それから着替えさせておいて」
ヨハネ「わかったわ。……って、いまダイヤって」
善子「そ、それはいいから! ……あんたも風呂入りなさいよ。すぐに沸くから」
ヨハネ「はいはーい。えっと……だ、ダイヤ? いくわよ」
ダイヤ「は、はぃ……」フラフラ
パタパタパタ
ガチャッ
……パタン
善子「……」
善子「ほんとに、よかった……っ」グスッ
290: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:45:29.18 ID:S2a4hxI4
~数時間後、朝~
ヨハネ「ぐう……すう……」
ダイヤ「……zzz」
善子「……zzz」
カチャ
パタパタパタ…
善子母「はぁあ……ん」
善子母「……なにこれ?」
善子母「ちょっと善子、どういうこと? 何この食べ散らかしたゴミ! こら起きなさい善子!」
ヨハネ「ぐう……すう……」
ダイヤ「……zzz」
善子「……zzz」
カチャ
パタパタパタ…
善子母「はぁあ……ん」
善子母「……なにこれ?」
善子母「ちょっと善子、どういうこと? 何この食べ散らかしたゴミ! こら起きなさい善子!」
291: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:56:06.94 ID:S2a4hxI4
~さらに数時間後!~
ヨハネ「それじゃあ修業開始────」
ダイヤ「はい!」
ヨハネ「の前に」
ダイヤ「!?」
ヨハネ「ちゃんと回路が通っているか、最後の確認よ」ナデナデ
ダイヤ「わ、わかりました……うう、素肌の背中を撫でられるのはくすぐったいです……」
ヨハネ「がまんがまん」
善子「ダイヤ……本当に身体はもう……」
ダイヤ「ええ、わたくしの身体に異常はありません。むしろ凝り固まっていた部分がほぐされたような感覚ですわ」
ダイヤ「……って、あら? 善子さん、今、わたくしのこと……」
善子「いいの気にしなくてほら続けて」
ダイヤ「は、はあ……」
ヨハネ「……うん、大丈夫ね。これでもかってくらい綺麗に開通してる」
ヨハネ「あとは魔力を生成するやり方を覚えないとね」
ダイヤ「まりょく……」
ヨハネ「それじゃあ修業開始────」
ダイヤ「はい!」
ヨハネ「の前に」
ダイヤ「!?」
ヨハネ「ちゃんと回路が通っているか、最後の確認よ」ナデナデ
ダイヤ「わ、わかりました……うう、素肌の背中を撫でられるのはくすぐったいです……」
ヨハネ「がまんがまん」
善子「ダイヤ……本当に身体はもう……」
ダイヤ「ええ、わたくしの身体に異常はありません。むしろ凝り固まっていた部分がほぐされたような感覚ですわ」
ダイヤ「……って、あら? 善子さん、今、わたくしのこと……」
善子「いいの気にしなくてほら続けて」
ダイヤ「は、はあ……」
ヨハネ「……うん、大丈夫ね。これでもかってくらい綺麗に開通してる」
ヨハネ「あとは魔力を生成するやり方を覚えないとね」
ダイヤ「まりょく……」
292: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:56:46.67 ID:S2a4hxI4
ヨハネ「まあ、魔力を作るだけじゃ何の実感もできないから……簡単な魔法も覚えましょう」
ダイヤ「ま、魔法……」
ヨハネ「それじゃあ……善子、あの鏡貸して?」
善子「……え、なんで?」
ヨハネ「それ使うの。ほら、善子がやろうとしてた魔力を移す魔法」
善子「…………」
善子「嫌」
ヨハネ「は?なんでよ」
善子「あれは……だって、私のだもの。いくらダイヤでも貸せないわ」
ヨハネ「なにこだわって……」
ダイヤ「な、なぜ喧嘩を……! 落ち着きなさいふたりとも、わたくしは別にそれでなくても……」
ヨハネ「もう……どうしたのよ」
善子「……嫌なの」
ヨハネ「わかったわよ……仕方ないわね。それじゃあモノを浮かせる魔法にしましょ」
ダイヤ「それならばわたくしも知っていますわ! ハリーポッターで拝見したことがあります!」
善子「ダイヤってハリーポッター見るのね……」
ダイヤ「ルビィが、好きなものですから」
善子「……なるほど」
ダイヤ「ま、魔法……」
ヨハネ「それじゃあ……善子、あの鏡貸して?」
善子「……え、なんで?」
ヨハネ「それ使うの。ほら、善子がやろうとしてた魔力を移す魔法」
善子「…………」
善子「嫌」
ヨハネ「は?なんでよ」
善子「あれは……だって、私のだもの。いくらダイヤでも貸せないわ」
ヨハネ「なにこだわって……」
ダイヤ「な、なぜ喧嘩を……! 落ち着きなさいふたりとも、わたくしは別にそれでなくても……」
ヨハネ「もう……どうしたのよ」
善子「……嫌なの」
ヨハネ「わかったわよ……仕方ないわね。それじゃあモノを浮かせる魔法にしましょ」
ダイヤ「それならばわたくしも知っていますわ! ハリーポッターで拝見したことがあります!」
善子「ダイヤってハリーポッター見るのね……」
ダイヤ「ルビィが、好きなものですから」
善子「……なるほど」
293: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/10(月) 23:59:36.36 ID:S2a4hxI4
ヨハネ「ふむ、イメージも出来てるってわけね? なら成功率も高いかな」
ダイヤ「そうなのですか?」
ヨハネ「ええ、魔法を使う上で大事なのはイメージ。そのイメージが強ければ強いほど魔法は成功しやすいの」
善子「イメージ……」
ダイヤ「ふむ……そういうものなのですか」
ヨハネ「そういうものなの。まあ得意不得意はあるものだから、イメージすれば誰でもできるわけではないわよ?」
ヨハネ「とりあえず、まず魔力を生成しながら魔法を使ってみましょうか。その羽を浮かせてみるの」
善子「どこから出てきたの羽」
ヨハネ「私の翼からちぎった」
善子「うそでしょ……」
ダイヤ「……ええと、その……魔法を使ううえで、呪文のようなものは?」
ヨハネ「そうね。私は呪文無しでスイッチの切り替えができるから使わないけれど、普通はあったほうがいい」
ヨハネ「呪文は自己暗示のようなもの……要するに、自分に今からこの魔法を使うぞ!って思い込ませるわけ」
ヨハネ「特定の流派に属する魔法使いなら、そこで決められた呪文があるけど……私はそんなのないから適当でいいわ」
ダイヤ「て、適当って……そんなもので大丈夫なのかしら……」
ヨハネ「ようは自分の中でイメージを固められれば問題ないから、そう難しく考えなくていいわよ。計算式のようなものだと思いましょ? 手順を自分の口で唱えながら、魔法としてもその工程を組み立てていく」
ヨハネ「そうやってひとつの魔法を組み上げて、発動する……って感じね」
ダイヤ「……なるほど」
ダイヤ「そうなのですか?」
ヨハネ「ええ、魔法を使う上で大事なのはイメージ。そのイメージが強ければ強いほど魔法は成功しやすいの」
善子「イメージ……」
ダイヤ「ふむ……そういうものなのですか」
ヨハネ「そういうものなの。まあ得意不得意はあるものだから、イメージすれば誰でもできるわけではないわよ?」
ヨハネ「とりあえず、まず魔力を生成しながら魔法を使ってみましょうか。その羽を浮かせてみるの」
善子「どこから出てきたの羽」
ヨハネ「私の翼からちぎった」
善子「うそでしょ……」
ダイヤ「……ええと、その……魔法を使ううえで、呪文のようなものは?」
ヨハネ「そうね。私は呪文無しでスイッチの切り替えができるから使わないけれど、普通はあったほうがいい」
ヨハネ「呪文は自己暗示のようなもの……要するに、自分に今からこの魔法を使うぞ!って思い込ませるわけ」
ヨハネ「特定の流派に属する魔法使いなら、そこで決められた呪文があるけど……私はそんなのないから適当でいいわ」
ダイヤ「て、適当って……そんなもので大丈夫なのかしら……」
ヨハネ「ようは自分の中でイメージを固められれば問題ないから、そう難しく考えなくていいわよ。計算式のようなものだと思いましょ? 手順を自分の口で唱えながら、魔法としてもその工程を組み立てていく」
ヨハネ「そうやってひとつの魔法を組み上げて、発動する……って感じね」
ダイヤ「……なるほど」
294: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 00:00:16.53 ID:MP72Doy9
ダイヤ「では、この羽を浮かび上がらせるためには」
ヨハネ「まず体内の回路をオンにして、魔力を生成、体内を循環させて増幅し、呪文とともに魔法として組み上げ発動」
ヨハネ「簡単にお手本をしてみるわ。百聞は一見にしかずでしょ」
ダイヤ「……はい、お願いします」
ヨハネ「すう、はあ……」
ヨハネ「────闇より出でし究極の絶望よ。堕天使ヨハネの名の下に、今ここに我が望みを現出せよ」
ヨハネ「荒れろ暴風! そして羽を吹き飛ばせ!」ゴオッ!!
ダイヤ「きゃっ……!」
善子「うわっ!?」
羽「」フワフワ~
ダイヤ「……」
善子「……」
ダイヤ「ほんとに浮いてます!?」
ヨハネ「どーよ!」
善子「めちゃくちゃ必殺技のノリじゃないの今の呪文」
ヨハネ「今のは出力を絞っただけ。その気になればほんとに暴風を起こして家ごと吹っ飛ばすなんて造作も」
善子「ママに怒られろ」
ヨハネ「だからやらないって言ってるでしょ!?」
ヨハネ「まず体内の回路をオンにして、魔力を生成、体内を循環させて増幅し、呪文とともに魔法として組み上げ発動」
ヨハネ「簡単にお手本をしてみるわ。百聞は一見にしかずでしょ」
ダイヤ「……はい、お願いします」
ヨハネ「すう、はあ……」
ヨハネ「────闇より出でし究極の絶望よ。堕天使ヨハネの名の下に、今ここに我が望みを現出せよ」
ヨハネ「荒れろ暴風! そして羽を吹き飛ばせ!」ゴオッ!!
ダイヤ「きゃっ……!」
善子「うわっ!?」
羽「」フワフワ~
ダイヤ「……」
善子「……」
ダイヤ「ほんとに浮いてます!?」
ヨハネ「どーよ!」
善子「めちゃくちゃ必殺技のノリじゃないの今の呪文」
ヨハネ「今のは出力を絞っただけ。その気になればほんとに暴風を起こして家ごと吹っ飛ばすなんて造作も」
善子「ママに怒られろ」
ヨハネ「だからやらないって言ってるでしょ!?」
295: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 00:01:23.77 ID:MP72Doy9
ダイヤ「……すごいですわ! 今まで何度も魔法を見せていただいたことはありますが……わたくしも本当にこれを……!」
ヨハネ「ええ、やってみて。魔力の練り方はさっき伝えたみたいにね」
ダイヤ「は、はい……」
ダイヤ「じゅ、呪文呪文……」
ダイヤ「……す、すいっちおん……!」
善子「!?」
ヨハネ「……」
ダイヤ「く、黒澤ダイヤが命じます! 羽よ……少しだけでいいのでどうか浮かび上がってくださいまし!」ゴオッ!
羽「」シーン
ダイヤ「む~!」
羽「」シーン
ダイヤ「むうう~!!」
羽「」
ダイヤ「動きませんわぁ……」
善子「……どうだったの?今の、魔力できてたの?」
ヨハネ「……ぜんぜん」
ダイヤ「な、なんですって!?」
ヨハネ「ほんとに教えた通りにやった?」
ダイヤ「やりました!」
ヨハネ「……まあ、善子が数ヶ月練習してもぜんぜん才能開かないし」
善子「うるさいわね……」
ヨハネ「反復練習よ! ちゃんと回路は通ってる、あとは体内のエネルギーを基に、外界からも少しずつ魔力を集めて魔法を組み立てましょう」
ダイヤ「は、はい!」
善子「────」
ヨハネ「ええ、やってみて。魔力の練り方はさっき伝えたみたいにね」
ダイヤ「は、はい……」
ダイヤ「じゅ、呪文呪文……」
ダイヤ「……す、すいっちおん……!」
善子「!?」
ヨハネ「……」
ダイヤ「く、黒澤ダイヤが命じます! 羽よ……少しだけでいいのでどうか浮かび上がってくださいまし!」ゴオッ!
羽「」シーン
ダイヤ「む~!」
羽「」シーン
ダイヤ「むうう~!!」
羽「」
ダイヤ「動きませんわぁ……」
善子「……どうだったの?今の、魔力できてたの?」
ヨハネ「……ぜんぜん」
ダイヤ「な、なんですって!?」
ヨハネ「ほんとに教えた通りにやった?」
ダイヤ「やりました!」
ヨハネ「……まあ、善子が数ヶ月練習してもぜんぜん才能開かないし」
善子「うるさいわね……」
ヨハネ「反復練習よ! ちゃんと回路は通ってる、あとは体内のエネルギーを基に、外界からも少しずつ魔力を集めて魔法を組み立てましょう」
ダイヤ「は、はい!」
善子「────」
296: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 00:02:24.28 ID:MP72Doy9
・・・
善子「こうして、ダイヤの魔法の特訓が開始した」
善子「何度も何度も、微妙にダサい呪文を唱えながら羽とにらめっこする数時間」
善子「結局、その日は何も起こらずダイヤは家路に着いた」
善子「その翌日からも特訓は続く。学校で、帰り道で、夜の海岸で(私たちが出向いてね)」
善子「繰り返し繰り返し、繰り返し続けるうち────特訓開始から3日後、ダイヤの身体に異変が起こる」
善子「なんと微妙に、少しだけだけど魔力が生成されたという」
善子「その感覚を一度掴んでからの上達は早く、特訓開始から1週間経つ頃には全身の回路を活用して魔力の生成が出来るようになっていた」
善子「さすがは完璧最強生徒会長黒澤ダイヤと言ったところかしら」
善子「私が何ヶ月かけても出来なかったことを1週間足らずでできるようになるなんて忌々s……げふんげふん」
善子「けれど、本当に大変なのはこれからで────」
善子「こうして、ダイヤの魔法の特訓が開始した」
善子「何度も何度も、微妙にダサい呪文を唱えながら羽とにらめっこする数時間」
善子「結局、その日は何も起こらずダイヤは家路に着いた」
善子「その翌日からも特訓は続く。学校で、帰り道で、夜の海岸で(私たちが出向いてね)」
善子「繰り返し繰り返し、繰り返し続けるうち────特訓開始から3日後、ダイヤの身体に異変が起こる」
善子「なんと微妙に、少しだけだけど魔力が生成されたという」
善子「その感覚を一度掴んでからの上達は早く、特訓開始から1週間経つ頃には全身の回路を活用して魔力の生成が出来るようになっていた」
善子「さすがは完璧最強生徒会長黒澤ダイヤと言ったところかしら」
善子「私が何ヶ月かけても出来なかったことを1週間足らずでできるようになるなんて忌々s……げふんげふん」
善子「けれど、本当に大変なのはこれからで────」
297: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 00:03:50.53 ID:MP72Doy9
`¶cリ˘ヮ˚)|「今日はここまで」
`¶cリ;˚ㅿ˚)|「長くてごめん……! まだ続くわ!」
`¶cリ;˚ㅿ˚)|「長くてごめん……! まだ続くわ!」
298: 名無しで叶える物語(らっかせい) 2018/12/11(火) 00:11:06.26 ID:E9/et713
魔術回路の開き方が遠坂流で草
299: 名無しで叶える物語(プーアル茶) 2018/12/11(火) 00:20:14.17 ID:B2Q/QaQ4
おつおつ
301: 名無しで叶える物語(禿) 2018/12/11(火) 01:38:50.84 ID:aCSsDmKK
散々脅かしといてこれまた随分あっさりと
302: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/12/11(火) 04:44:03.91 ID:miPspxh6
ダイヤちゃんがんばルビィ
303: 名無しで叶える物語(庭) 2018/12/11(火) 08:25:17.02 ID:7A8gMF+q
呪文が微妙にダサいのツボだわ
306: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:25:19.88 ID:MP72Doy9
~ルビィの誕生日まで残り1週間、ヨハネの部屋~
ダイヤ「ヨハネさん……わたくし、もう時間がないんですよ!?」
ヨハネ「分かってるわ! だからこれから1週間で急ピッチで固めるわよ!」
ダイヤ「はい!」
ヨハネ「まずは時間の遡行……時間という概念をどのように自分の中で掴むかのイメージから始めなくちゃいけないわ」
ヨハネ「私の場合、時間は縦軸状に存在していて、そのポイントごとに過去の世界、現在の世界、未来の世界として仮定することで異世界として認識している」
ヨハネ「そこを扉のようなもので移り行くことで過去と未来を────」
ダイヤ「ふむふむ……」メモメモ
善子「……私、ルビィと約束あるから出かけるわね?」
ヨハネ「ええ、こっちは進めとくからルビィのことはよろしくね」
ダイヤ「善子さん、申し訳ありませんがよろしくお願いいたします」
善子「わかってるわ」
ガチャッ
パタン
善子「さて……」
ダイヤ「ヨハネさん……わたくし、もう時間がないんですよ!?」
ヨハネ「分かってるわ! だからこれから1週間で急ピッチで固めるわよ!」
ダイヤ「はい!」
ヨハネ「まずは時間の遡行……時間という概念をどのように自分の中で掴むかのイメージから始めなくちゃいけないわ」
ヨハネ「私の場合、時間は縦軸状に存在していて、そのポイントごとに過去の世界、現在の世界、未来の世界として仮定することで異世界として認識している」
ヨハネ「そこを扉のようなもので移り行くことで過去と未来を────」
ダイヤ「ふむふむ……」メモメモ
善子「……私、ルビィと約束あるから出かけるわね?」
ヨハネ「ええ、こっちは進めとくからルビィのことはよろしくね」
ダイヤ「善子さん、申し訳ありませんがよろしくお願いいたします」
善子「わかってるわ」
ガチャッ
パタン
善子「さて……」
307: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:26:19.81 ID:MP72Doy9
~沼津駅~
ルビィ「よしこちゃ~ん!」トテトテ
花丸「おまたせずら~」テッテッテッ
善子「ん。私もさっき来たとこよ」
ルビィ「あ、デートのときに言われてみたいセリフのやつだ」
花丸「ほんとだ……善子ちゃんの格好もぱんつるっくだから、ちょっとかっこいい……かも?」
善子「かもってなによ! 可愛いでしょ!?」
ルビィ「うんうん、とっても! 善子ちゃんのカッコいいスタイルにもぴったり!」
花丸「外国人さんみたいずら~!」
善子「だから可愛いって……まあ、いいけど」
花丸「満更でもなさそうだね善子ちゃん」
善子「いちいち言わなくていいわよっ!」
善子「それより早く行きましょ。リリーの誕生日プレゼント選ばないと」
ルビィ「うんっ」
ルビィ「よしこちゃ~ん!」トテトテ
花丸「おまたせずら~」テッテッテッ
善子「ん。私もさっき来たとこよ」
ルビィ「あ、デートのときに言われてみたいセリフのやつだ」
花丸「ほんとだ……善子ちゃんの格好もぱんつるっくだから、ちょっとかっこいい……かも?」
善子「かもってなによ! 可愛いでしょ!?」
ルビィ「うんうん、とっても! 善子ちゃんのカッコいいスタイルにもぴったり!」
花丸「外国人さんみたいずら~!」
善子「だから可愛いって……まあ、いいけど」
花丸「満更でもなさそうだね善子ちゃん」
善子「いちいち言わなくていいわよっ!」
善子「それより早く行きましょ。リリーの誕生日プレゼント選ばないと」
ルビィ「うんっ」
308: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:30:58.62 ID:MP72Doy9
ルビィ「でも、なんだか申し訳ないなぁ……」
善子「なんで?」
ルビィ「ルビィが梨子ちゃんと近い日だから、みんなにお手数かけちゃうなぁ、って」
善子「別に誕生日が近いことくらいで迷惑に感じたりしないわよ。むしろ二人のこと、同じくらい盛大にお祝いしないとってみんなで張り切ってるんだから」
花丸「……それ内緒だよ善子ちゃん」
善子「どーせバレバレよ」
ルビィ「あ、あはは……うん、バレバレ……」
花丸「そ、そんな!? うまく隠せてると思ってたのに……」
ルビィ「だってまるちゃんもお姉ちゃんも分かりやすいんだもん」
善子「ほんと、ダイヤもずらまるも、ルビィに対して限定で嘘つくの下手なんだから」
花丸「返す言葉もないです……」
善子「だから、もう開き直ってルビィが喜びそうなものを本人の目の前で選んでやるっていうちょっと恥ずかしくなる遊びをしてやろうって思うわけ」
ルビィ「そ、それほんとに恥ずかしいよ~……///」
善子「ふふ、まあ見てなさいよ。まず仲見世商店街でランジェリーを……」
ルビィ「ほ、ほんとに恥ずかしいからやめて~!!///」ガバッ
善子「あ、こら! 髪引っ張らないでよせっかくセットしてるのに!」
ルビィ「善子ちゃんが恥ずかしいことしようとするからだよぅ!」ポカポカ
花丸「あはは……って、そういえば」
よしるび『?』
善子「なんで?」
ルビィ「ルビィが梨子ちゃんと近い日だから、みんなにお手数かけちゃうなぁ、って」
善子「別に誕生日が近いことくらいで迷惑に感じたりしないわよ。むしろ二人のこと、同じくらい盛大にお祝いしないとってみんなで張り切ってるんだから」
花丸「……それ内緒だよ善子ちゃん」
善子「どーせバレバレよ」
ルビィ「あ、あはは……うん、バレバレ……」
花丸「そ、そんな!? うまく隠せてると思ってたのに……」
ルビィ「だってまるちゃんもお姉ちゃんも分かりやすいんだもん」
善子「ほんと、ダイヤもずらまるも、ルビィに対して限定で嘘つくの下手なんだから」
花丸「返す言葉もないです……」
善子「だから、もう開き直ってルビィが喜びそうなものを本人の目の前で選んでやるっていうちょっと恥ずかしくなる遊びをしてやろうって思うわけ」
ルビィ「そ、それほんとに恥ずかしいよ~……///」
善子「ふふ、まあ見てなさいよ。まず仲見世商店街でランジェリーを……」
ルビィ「ほ、ほんとに恥ずかしいからやめて~!!///」ガバッ
善子「あ、こら! 髪引っ張らないでよせっかくセットしてるのに!」
ルビィ「善子ちゃんが恥ずかしいことしようとするからだよぅ!」ポカポカ
花丸「あはは……って、そういえば」
よしるび『?』
309: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:36:06.25 ID:MP72Doy9
花丸「今日はヨハネちゃんは?」
善子「ああ……」
ルビィ「お姉ちゃんとお出かけ、なんだよね?」
善子「……そうよ」
花丸「ダイヤさんとヨハネちゃんが……?」
善子「ええ」
ルビィ「何か企んでるみたいだけど……それだけは教えてくれなくって」
善子「聞き出そうとするんじゃないわよ……」
ルビィ「だって気になっちゃって」
善子「私は言わないわよ」
ルビィ「善子ちゃん……」ウワメヅカイ
善子「駄目」
ルビィ「ぷぅ」⌒°(●`ω´●)°⌒プクー
善子「可愛い顔してもダメ」
ルビィ「ざーんねん……」
花丸「さすがのルビィちゃんも善子ちゃんには勝てなかったずら……」
善子「ああ……」
ルビィ「お姉ちゃんとお出かけ、なんだよね?」
善子「……そうよ」
花丸「ダイヤさんとヨハネちゃんが……?」
善子「ええ」
ルビィ「何か企んでるみたいだけど……それだけは教えてくれなくって」
善子「聞き出そうとするんじゃないわよ……」
ルビィ「だって気になっちゃって」
善子「私は言わないわよ」
ルビィ「善子ちゃん……」ウワメヅカイ
善子「駄目」
ルビィ「ぷぅ」⌒°(●`ω´●)°⌒プクー
善子「可愛い顔してもダメ」
ルビィ「ざーんねん……」
花丸「さすがのルビィちゃんも善子ちゃんには勝てなかったずら……」
310: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:38:37.42 ID:MP72Doy9
ルビィ「善子ちゃん、ヨハネちゃんや千歌ちゃんには勝てないのに」
善子「相手が悪かったわね。ルビィとずらまるには絶対負ける気がしないわ。私がヒロインのギャルゲーは攻略難度高いわよ」
ルビィ「千歌ちゃん呼ぼっか」
善子「待ってそれはダメほんとにやめて」
ルビィ「……弱み見つけたかも?」
花丸「こうりゃくのいとぐち、です」
善子「こいつら……っ!」
花丸「うふふ、とりあえずお昼ご飯にしませんか? やば珈琲の鉄板なぽりたんが食べたいな~」
ルビィ「あ、ルビィも食べたい!」
善子「それならどうせ仲見世商店街の中だし、いいわね。いきましょっか」
るびまる『わーい!』
善子「相手が悪かったわね。ルビィとずらまるには絶対負ける気がしないわ。私がヒロインのギャルゲーは攻略難度高いわよ」
ルビィ「千歌ちゃん呼ぼっか」
善子「待ってそれはダメほんとにやめて」
ルビィ「……弱み見つけたかも?」
花丸「こうりゃくのいとぐち、です」
善子「こいつら……っ!」
花丸「うふふ、とりあえずお昼ご飯にしませんか? やば珈琲の鉄板なぽりたんが食べたいな~」
ルビィ「あ、ルビィも食べたい!」
善子「それならどうせ仲見世商店街の中だし、いいわね。いきましょっか」
るびまる『わーい!』
311: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:40:11.62 ID:MP72Doy9
・・・
善子「さてと、お腹も膨れたことだしリリーの誕生日プレゼントを選ぶわよ」
ルビィ「女の子が、膨れるなんて言い方したら可愛くないよ?」
善子「じゃあなんて言えばいいのよ」
ルビィ「んー……おなかがぺこちゃん?」
善子「それお腹空いてるじゃない」
ルビィ「あ、ほんとだ。それじゃあ……ぽんぽこりん」
善子「……幼稚園児を相手にしてんじゃないんだから」
ルビィ「むむむ……」
花丸「お腹いっぱいずら~」
善子「……ふふ」
ルビィ「あははっ」
善子「あれでいいじゃない」
ルビィ「そうだねっ」
花丸「?」
善子「さてと、お腹も膨れたことだしリリーの誕生日プレゼントを選ぶわよ」
ルビィ「女の子が、膨れるなんて言い方したら可愛くないよ?」
善子「じゃあなんて言えばいいのよ」
ルビィ「んー……おなかがぺこちゃん?」
善子「それお腹空いてるじゃない」
ルビィ「あ、ほんとだ。それじゃあ……ぽんぽこりん」
善子「……幼稚園児を相手にしてんじゃないんだから」
ルビィ「むむむ……」
花丸「お腹いっぱいずら~」
善子「……ふふ」
ルビィ「あははっ」
善子「あれでいいじゃない」
ルビィ「そうだねっ」
花丸「?」
312: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:42:07.40 ID:MP72Doy9
・・・
善子「あ、ねえ。Aqoursみんなでお揃いのバングルにするとかどう?」
花丸「梨子ちゃんのお誕生日なのに?」
善子「……もうちょいAqours全体の記念のほうがいいか」
花丸「だと思うなぁ」
ルビィ「ねえねえ、これは? わんちゃんさんのマグカップ!」
善子「ライラプス……」
花丸「あっ」
善子「らいらぷす…………」
花丸「しっかりするずら。もう善子ちゃんには育てるべき大事なお姉ちゃんがいるでしょ?」
善子「ヨハネは姉じゃないし! むしろ私の方が姉でしょ!」
るびまる『えー』
善子「なんで、えー、なの!?
ルビィ「だって、ねえ?」
花丸「ねえ?」
善子「ぐぬぬぬ……」
ルビィ「見た目もヨハネ様の方がおっきいし」
善子「それはあいつの魔法でしょ!」
花丸「善子ちゃんの弱い部分も受け止めて優しく解きほぐしてくれてるところも」
善子「それは……あ、あいつがなんか、達観してるっていうか……」
花丸「それがお姉ちゃんなんだよ?」
ルビィ「うんうん」
善子「……ふん」
花丸「この機会に日頃のお礼とかしたらどうかな?」
ルビィ「そうだよ! いい案だよ!」
善子「そ、そんな余裕はないのっ! いいからリリーのやつ決めてルビィで遊ぶんだから!」
ルビィ「あ~またそんなこと言う~!」
善子「あ、ねえ。Aqoursみんなでお揃いのバングルにするとかどう?」
花丸「梨子ちゃんのお誕生日なのに?」
善子「……もうちょいAqours全体の記念のほうがいいか」
花丸「だと思うなぁ」
ルビィ「ねえねえ、これは? わんちゃんさんのマグカップ!」
善子「ライラプス……」
花丸「あっ」
善子「らいらぷす…………」
花丸「しっかりするずら。もう善子ちゃんには育てるべき大事なお姉ちゃんがいるでしょ?」
善子「ヨハネは姉じゃないし! むしろ私の方が姉でしょ!」
るびまる『えー』
善子「なんで、えー、なの!?
ルビィ「だって、ねえ?」
花丸「ねえ?」
善子「ぐぬぬぬ……」
ルビィ「見た目もヨハネ様の方がおっきいし」
善子「それはあいつの魔法でしょ!」
花丸「善子ちゃんの弱い部分も受け止めて優しく解きほぐしてくれてるところも」
善子「それは……あ、あいつがなんか、達観してるっていうか……」
花丸「それがお姉ちゃんなんだよ?」
ルビィ「うんうん」
善子「……ふん」
花丸「この機会に日頃のお礼とかしたらどうかな?」
ルビィ「そうだよ! いい案だよ!」
善子「そ、そんな余裕はないのっ! いいからリリーのやつ決めてルビィで遊ぶんだから!」
ルビィ「あ~またそんなこと言う~!」
313: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:42:40.78 ID:MP72Doy9
花丸「ルビィちゃんはそのマグカップにするの?」
ルビィ「あ、うん。そうしようかなって!」
花丸「ううー……おらはどうしよう……」
善子「私も……うーん」
花丸「とりあえずルビィちゃんにはもう決まってて」
ルビィ「え、なになに? 教えてほしいなぁ♡」
善子「やめなさいって、このサプライズブレイカー」ペシ
ルビィ「あぅ……」
善子「ルビィの誕生日はリアルな犬の置物ね」
ルビィ「ぴっ……ご、ごめんなさいだからやめてください……」
善子「ったく……」
ルビィ「あ、うん。そうしようかなって!」
花丸「ううー……おらはどうしよう……」
善子「私も……うーん」
花丸「とりあえずルビィちゃんにはもう決まってて」
ルビィ「え、なになに? 教えてほしいなぁ♡」
善子「やめなさいって、このサプライズブレイカー」ペシ
ルビィ「あぅ……」
善子「ルビィの誕生日はリアルな犬の置物ね」
ルビィ「ぴっ……ご、ごめんなさいだからやめてください……」
善子「ったく……」
314: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:46:27.52 ID:MP72Doy9
花丸「あ、千歌ちゃん」
善子「!!?」ビクッ
花丸「うそだよ~」
善子「ぐぬぬぬ……」
ルビィ「もしかして千歌ちゃんのこと苦手なの?」
善子「は?なんで」
ルビィ「だって、千歌ちゃんの名前出すと毎回そんなだから……」
善子「べ、別に……苦手なわけないでしょ」
ルビィ「ふーん?」
善子「ただ、あの目に見られたら……リズムが崩れるの。堕天使ヨハネとしてのベールを剥がされてしまうのよ」
花丸「つまり素直にならざるを得ないってことずら?」
善子「説明しなくていい!」
ルビィ「かわいいねー善子ちゃん♡」
善子「うるさいわね……」
花丸「まるたちにもそれくらい素直になってくれてもいいのに」
善子「……うるさいわね」
ルビィ「でも意外と分かりやすいよねっ」
花丸「まあ、そうかも」
善子「うるさいってっ……///」
善子「!!?」ビクッ
花丸「うそだよ~」
善子「ぐぬぬぬ……」
ルビィ「もしかして千歌ちゃんのこと苦手なの?」
善子「は?なんで」
ルビィ「だって、千歌ちゃんの名前出すと毎回そんなだから……」
善子「べ、別に……苦手なわけないでしょ」
ルビィ「ふーん?」
善子「ただ、あの目に見られたら……リズムが崩れるの。堕天使ヨハネとしてのベールを剥がされてしまうのよ」
花丸「つまり素直にならざるを得ないってことずら?」
善子「説明しなくていい!」
ルビィ「かわいいねー善子ちゃん♡」
善子「うるさいわね……」
花丸「まるたちにもそれくらい素直になってくれてもいいのに」
善子「……うるさいわね」
ルビィ「でも意外と分かりやすいよねっ」
花丸「まあ、そうかも」
善子「うるさいってっ……///」
315: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:50:36.28 ID:MP72Doy9
・・・
ルビィ「んー……」
善子「ん、まだ悩んでんの?」
ルビィ「あ、ううん。梨子ちゃんのはさっきので決めたよ?」
善子「じゃあ何を探してるのよ」
ルビィ「えっと、お姉ちゃんにね」
善子「……自分の誕生日直前に姉に何かプレゼント?」
ルビィ「プレゼントなんて大きなものじゃないけど……それこそさっきまるちゃんが言ってた……日頃の感謝、かな」
善子「ふーん……」
ルビィ「あ、パワーストーンとかいいかも」
善子「パワーストーン!」ギラン
ルビィ「あ、善子ちゃんのスイッチが」
善子「パワーストーンなら少しかじったことがあるわ。任せて」
ルビィ「んー……おむかいにパワーストーンの雑貨屋さんがあるからそこで聞くからいいよ」
善子「なんでよ!」
ルビィ「だってお姉ちゃんとルビィの気持ちを、繋げる効果ってないでしょ」
善子「繋げる……?」
ルビィ「うん! 卒業しちゃって、離れ離れになっても一緒だよって……」
善子「……じゃあ、キャストライトって石とか」
ルビィ「?」
善子「多分置いてるわ────ほら、早く来て」
ルビィ「あ、待って待って」トテトテ
ルビィ「んー……」
善子「ん、まだ悩んでんの?」
ルビィ「あ、ううん。梨子ちゃんのはさっきので決めたよ?」
善子「じゃあ何を探してるのよ」
ルビィ「えっと、お姉ちゃんにね」
善子「……自分の誕生日直前に姉に何かプレゼント?」
ルビィ「プレゼントなんて大きなものじゃないけど……それこそさっきまるちゃんが言ってた……日頃の感謝、かな」
善子「ふーん……」
ルビィ「あ、パワーストーンとかいいかも」
善子「パワーストーン!」ギラン
ルビィ「あ、善子ちゃんのスイッチが」
善子「パワーストーンなら少しかじったことがあるわ。任せて」
ルビィ「んー……おむかいにパワーストーンの雑貨屋さんがあるからそこで聞くからいいよ」
善子「なんでよ!」
ルビィ「だってお姉ちゃんとルビィの気持ちを、繋げる効果ってないでしょ」
善子「繋げる……?」
ルビィ「うん! 卒業しちゃって、離れ離れになっても一緒だよって……」
善子「……じゃあ、キャストライトって石とか」
ルビィ「?」
善子「多分置いてるわ────ほら、早く来て」
ルビィ「あ、待って待って」トテトテ
316: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:51:47.33 ID:MP72Doy9
~パワーストーンのお店~
カランカラン…
「いらっしゃいませ」
善子「えーっと……あの、キャストライトってありますか?」
「それでしたらこちらに」
善子「ありがとうございます────ルビィ、これこれ」
ルビィ「ぅゆ……んんん?」
ルビィ「これぇ?」
善子「そうよ」
ルビィ「……想像してたのと違う」
善子「あんた、パワーストーンがみんなキラキラ輝く宝石だとでも思ってたの?」
ルビィ「ちがうの?」
善子「ちがうわ」
善子「パワーストーンは宝石の他に、希少な石がそう呼ばれてる。効果は結局ジンクスみたいなもの……だから、持つ人の信じる心次第になるけど」
善子「ほら、岩塩とかもパワーストーンなのよ?」
ルビィ「ほええ……さすが善子ちゃん物知り」
善子「ヨハネよ」
ルビィ「久しぶりに聞いたかも、それ」
善子「……」
ルビィ「ごめんごめん、そんな顔しないで~」
善子「ったく……で、このキャストライト」
ルビィ「うん」
善子「これは誠実な愛を築くとか、二人の絆を強くする……とか、対人関係を安定させる効果があるわ」
善子(恋愛運に近い方向だけど)
ルビィ「ほんと!?」
善子「ええ、よく知らないけど、この十字に刻まれた模様が、線と線の交わりってことでそういう意味になったのかなって思ってるけど」
ルビィ「……素敵!」
カランカラン…
「いらっしゃいませ」
善子「えーっと……あの、キャストライトってありますか?」
「それでしたらこちらに」
善子「ありがとうございます────ルビィ、これこれ」
ルビィ「ぅゆ……んんん?」
ルビィ「これぇ?」
善子「そうよ」
ルビィ「……想像してたのと違う」
善子「あんた、パワーストーンがみんなキラキラ輝く宝石だとでも思ってたの?」
ルビィ「ちがうの?」
善子「ちがうわ」
善子「パワーストーンは宝石の他に、希少な石がそう呼ばれてる。効果は結局ジンクスみたいなもの……だから、持つ人の信じる心次第になるけど」
善子「ほら、岩塩とかもパワーストーンなのよ?」
ルビィ「ほええ……さすが善子ちゃん物知り」
善子「ヨハネよ」
ルビィ「久しぶりに聞いたかも、それ」
善子「……」
ルビィ「ごめんごめん、そんな顔しないで~」
善子「ったく……で、このキャストライト」
ルビィ「うん」
善子「これは誠実な愛を築くとか、二人の絆を強くする……とか、対人関係を安定させる効果があるわ」
善子(恋愛運に近い方向だけど)
ルビィ「ほんと!?」
善子「ええ、よく知らないけど、この十字に刻まれた模様が、線と線の交わりってことでそういう意味になったのかなって思ってるけど」
ルビィ「……素敵!」
317: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:52:41.93 ID:MP72Doy9
「んー……このキャストライト、お嬢さんには少し大きいかな」
ルビィ「え?」
「パワーストーンは、その人にあった大きさがあるの」
「だからいつもお客さんに見てもらって、適正な大きさに加工するんです」
ルビィ「……」
「だからお嬢さんにはふたつ分くらい大きいかな……」
ルビィ「そ、そうなんですか……」
善子「どうする?」
ルビィ「ふたつぶん……」
善子「?」
ルビィ「あ、あのっ」
ルビィ「え?」
「パワーストーンは、その人にあった大きさがあるの」
「だからいつもお客さんに見てもらって、適正な大きさに加工するんです」
ルビィ「……」
「だからお嬢さんにはふたつ分くらい大きいかな……」
ルビィ「そ、そうなんですか……」
善子「どうする?」
ルビィ「ふたつぶん……」
善子「?」
ルビィ「あ、あのっ」
318: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:54:09.36 ID:MP72Doy9
・・・
ルビィ「……か、買っちゃった……!」
善子「しかもふたつ分ね」
ルビィ「だって……ふたつ分なんだもん。片方だけ捨てられちゃうなんて……嫌だもん」
ルビィ「だからふたつに分けてもらって……ひとつはお姉ちゃんで、もうひとつはルビィなの」
ルビィ「ふたりの関係を繋いでくれる石なんでしょ? だったら、同じ石をふたりで持ってる方が効果はあっぷあっぷだよっ」
善子「ふふ、そういうの……私好きよ」
ルビィ「えへへ~」
ルビィ「それで一緒に買ったパーツで頑張って作ります!」
善子「教えてもらえてよかったわね。普通はあの場で作るのに」
ルビィ「よかった~」
花丸「じー」
よしるび『……はっ!!』
花丸「まるを置いてどこ行ってたずら」
善子「え、えっと……そこのパワーストーンの雑貨屋さんに……?」
ルビィ「え、えっとねまるちゃん! ルビィがパワーストーンを見たいなって言ったら、善子ちゃんが色々教えてくれて……」
花丸「なんでまるだけ置いてけぼりにしたの」
善子「ご、ごめんって……そばにいなかったから……」
花丸「すぐ後ろの棚でプレゼント見てたずら!」
善子(そうだったのね……)
花丸「うぅぅ……気づいたら2人ともいないし、びっくりして商店街の端まで探しにいっちゃって……」
よしるび『……』
花丸「まるはお茶が飲みたいです!」
善子「る……ルビィ! 松月いくわよ!」アタフタ
ルビィ「う、うん! ルビィ、まるちゃんに松月で食べてもらいたいケーキがあるんだ~!」アセアセ
花丸「梨子ちゃんへのプレゼントは決まったの?」
善子「……あっ」
花丸「……先にそれ選んでからにするずら」
善子「はい……」
ルビィ「……か、買っちゃった……!」
善子「しかもふたつ分ね」
ルビィ「だって……ふたつ分なんだもん。片方だけ捨てられちゃうなんて……嫌だもん」
ルビィ「だからふたつに分けてもらって……ひとつはお姉ちゃんで、もうひとつはルビィなの」
ルビィ「ふたりの関係を繋いでくれる石なんでしょ? だったら、同じ石をふたりで持ってる方が効果はあっぷあっぷだよっ」
善子「ふふ、そういうの……私好きよ」
ルビィ「えへへ~」
ルビィ「それで一緒に買ったパーツで頑張って作ります!」
善子「教えてもらえてよかったわね。普通はあの場で作るのに」
ルビィ「よかった~」
花丸「じー」
よしるび『……はっ!!』
花丸「まるを置いてどこ行ってたずら」
善子「え、えっと……そこのパワーストーンの雑貨屋さんに……?」
ルビィ「え、えっとねまるちゃん! ルビィがパワーストーンを見たいなって言ったら、善子ちゃんが色々教えてくれて……」
花丸「なんでまるだけ置いてけぼりにしたの」
善子「ご、ごめんって……そばにいなかったから……」
花丸「すぐ後ろの棚でプレゼント見てたずら!」
善子(そうだったのね……)
花丸「うぅぅ……気づいたら2人ともいないし、びっくりして商店街の端まで探しにいっちゃって……」
よしるび『……』
花丸「まるはお茶が飲みたいです!」
善子「る……ルビィ! 松月いくわよ!」アタフタ
ルビィ「う、うん! ルビィ、まるちゃんに松月で食べてもらいたいケーキがあるんだ~!」アセアセ
花丸「梨子ちゃんへのプレゼントは決まったの?」
善子「……あっ」
花丸「……先にそれ選んでからにするずら」
善子「はい……」
319: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 21:58:40.57 ID:MP72Doy9
・・・
花丸「それじゃあまた明日、学校で」
ルビィ「また明日ねー! 夜更かししちゃダメだよ~!」
善子「……はいはい、また明日」フリフリ
善子「……」
善子「さて、帰ろっと」クルッ
テクテク
善子「……」
善子(ルビィとダイヤ)
善子(あの二人の間には……私には想像できないくらい、強い絆がある)
善子(それはきっと、距離ができてしまった2年間くらいじゃ綻びすらできないくらい)
善子(だけど、ダイヤはその過去が怖くて)
善子(ルビィはいつか訪れる未来が怖くて)
善子(お互いがお互い、絆を確かめ合うように……お互いに何かを贈ろうとしてるなんて)
善子(なんか……ちょっと羨ましくなった)
善子(私は……別にそんな相手は、特にいない……いや、いなかった)
善子(もちろんAqoursのみんなは大切だし、ずっと一緒にいたい……いたいわよ、当たり前じゃない)
善子(でも、卒業したからって離れ離れ……今までの絆が消えてしまう、なんて私は思わない)
善子(思わないし、一部のやつらは卒業しても暇があれば遊びに誘ってきそうだし)
善子(千歌とか曜とか果南とかマリーとか、それに引っ張られてくるリリーもね)
善子(だから私はルビィみたいな未来への心配は……)
善子「……」
善子「まったくない……わけじゃ、ないのよね」
善子「はあ……めんどくさいやつね私」ポリポリ
花丸「それじゃあまた明日、学校で」
ルビィ「また明日ねー! 夜更かししちゃダメだよ~!」
善子「……はいはい、また明日」フリフリ
善子「……」
善子「さて、帰ろっと」クルッ
テクテク
善子「……」
善子(ルビィとダイヤ)
善子(あの二人の間には……私には想像できないくらい、強い絆がある)
善子(それはきっと、距離ができてしまった2年間くらいじゃ綻びすらできないくらい)
善子(だけど、ダイヤはその過去が怖くて)
善子(ルビィはいつか訪れる未来が怖くて)
善子(お互いがお互い、絆を確かめ合うように……お互いに何かを贈ろうとしてるなんて)
善子(なんか……ちょっと羨ましくなった)
善子(私は……別にそんな相手は、特にいない……いや、いなかった)
善子(もちろんAqoursのみんなは大切だし、ずっと一緒にいたい……いたいわよ、当たり前じゃない)
善子(でも、卒業したからって離れ離れ……今までの絆が消えてしまう、なんて私は思わない)
善子(思わないし、一部のやつらは卒業しても暇があれば遊びに誘ってきそうだし)
善子(千歌とか曜とか果南とかマリーとか、それに引っ張られてくるリリーもね)
善子(だから私はルビィみたいな未来への心配は……)
善子「……」
善子「まったくない……わけじゃ、ないのよね」
善子「はあ……めんどくさいやつね私」ポリポリ
320: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 22:00:18.38 ID:MP72Doy9
ガチャッ
バタン
善子「ただいまー」
ヨハネ「ああ、おかえり善子」
ダイヤ「おかえりなさい」
善子「ダイヤ、まだいたのね」
ダイヤ「あら……そうですか、善子さんはわたくしがいることは不満でしたか」
善子「違うわよ……時間、平気なのかと思っただけよ。いたいなら好きなだけいていいわよ?」
ダイヤ「では、本日も泊めていただくかもしれません」
善子「……そうなの?」
ヨハネ「ちょっと間に合わなくなりそうだから……」
善子「……そう」
ダイヤ「ご迷惑をおかけします……」
善子「私は大丈夫……だけど」
善子「ルビィは大丈夫なの?」
ダイヤ「……」
善子「あの子、寂しがってたわよ」
ダイヤ「……そう、ですわね」
ダイヤ「ルビィ…………」
ダイヤ「すみません、ヨハネさん。時間がないのはわたくし自身、理解していますが……」
ヨハネ「ん……今日はここまで。根詰めすぎても良くないわ。早く帰ってルビィを抱きしめてあげなさい」
ダイヤ「べ、別に抱きしめたりなどはしませんが……///」
善子「絶対してるでしょ」
ヨハネ「してるわね」
ダイヤ「そ、そこまで……し、しすこん? というものではないです!」
善子「ふーん……」
ヨハネ「ふーん……」
ダイヤ「な、なんですか……///」
バタン
善子「ただいまー」
ヨハネ「ああ、おかえり善子」
ダイヤ「おかえりなさい」
善子「ダイヤ、まだいたのね」
ダイヤ「あら……そうですか、善子さんはわたくしがいることは不満でしたか」
善子「違うわよ……時間、平気なのかと思っただけよ。いたいなら好きなだけいていいわよ?」
ダイヤ「では、本日も泊めていただくかもしれません」
善子「……そうなの?」
ヨハネ「ちょっと間に合わなくなりそうだから……」
善子「……そう」
ダイヤ「ご迷惑をおかけします……」
善子「私は大丈夫……だけど」
善子「ルビィは大丈夫なの?」
ダイヤ「……」
善子「あの子、寂しがってたわよ」
ダイヤ「……そう、ですわね」
ダイヤ「ルビィ…………」
ダイヤ「すみません、ヨハネさん。時間がないのはわたくし自身、理解していますが……」
ヨハネ「ん……今日はここまで。根詰めすぎても良くないわ。早く帰ってルビィを抱きしめてあげなさい」
ダイヤ「べ、別に抱きしめたりなどはしませんが……///」
善子「絶対してるでしょ」
ヨハネ「してるわね」
ダイヤ「そ、そこまで……し、しすこん? というものではないです!」
善子「ふーん……」
ヨハネ「ふーん……」
ダイヤ「な、なんですか……///」
321: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 22:02:54.93 ID:MP72Doy9
善子「ダイヤって意外と分かりやすいのね」
ヨハネ「あ、やっと善子も分かった? よく観察してると、すごく分かりやすいのよ」
ダイヤ「あ、ぁぅあぅ……///」
善子「ふふ、ほんとにそうみたいね」
ダイヤ「っ……し、失礼いたします! 明日は……1日、家にいようと思います」
ヨハネ「ええ。でも魔法の鍛錬は忘れないでよ? 慣れ始めたばっかりなんだから、感覚を覚えさせておかないと」
ダイヤ「はい……では、これで」
善子「あれ、荷物は?」
ヨハネ「ある程度はここに置いててもいいでしょ?」
善子「いいけど」
ダイヤ「すみません……邪魔になる前にまた回収に来ます。では、また」
善子「ええ、気をつけて」
バタン
ヨハネ「ふー……」
善子「……どうなの? 進捗は」
ヨハネ「羽を浮かせる魔法は完璧」
善子「肝心の……タイムトラベルは」
ヨハネ「微妙ね。当日は悟られないように私が手伝う必要があるかも」
善子「あんたは出来るの? 過去に戻る魔法」
ヨハネ「できる……のは出来るけど、成功率は低いわよ」
善子「失敗したらどうなるの?」
ヨハネ「私は魔力だけ消費して、何も起こらない」
善子「他にもパターンがあるの?」
ヨハネ「そりゃあね。一番分かりやすいのだと、思い通りの時間に飛べないとか」
善子「……」
ヨハネ「あとは片道だけ……とかね」
善子「片道……」
ヨハネ「あ、やっと善子も分かった? よく観察してると、すごく分かりやすいのよ」
ダイヤ「あ、ぁぅあぅ……///」
善子「ふふ、ほんとにそうみたいね」
ダイヤ「っ……し、失礼いたします! 明日は……1日、家にいようと思います」
ヨハネ「ええ。でも魔法の鍛錬は忘れないでよ? 慣れ始めたばっかりなんだから、感覚を覚えさせておかないと」
ダイヤ「はい……では、これで」
善子「あれ、荷物は?」
ヨハネ「ある程度はここに置いててもいいでしょ?」
善子「いいけど」
ダイヤ「すみません……邪魔になる前にまた回収に来ます。では、また」
善子「ええ、気をつけて」
バタン
ヨハネ「ふー……」
善子「……どうなの? 進捗は」
ヨハネ「羽を浮かせる魔法は完璧」
善子「肝心の……タイムトラベルは」
ヨハネ「微妙ね。当日は悟られないように私が手伝う必要があるかも」
善子「あんたは出来るの? 過去に戻る魔法」
ヨハネ「できる……のは出来るけど、成功率は低いわよ」
善子「失敗したらどうなるの?」
ヨハネ「私は魔力だけ消費して、何も起こらない」
善子「他にもパターンがあるの?」
ヨハネ「そりゃあね。一番分かりやすいのだと、思い通りの時間に飛べないとか」
善子「……」
ヨハネ「あとは片道だけ……とかね」
善子「片道……」
322: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 22:05:34.43 ID:MP72Doy9
ヨハネ「魔法の成功率はイメージの強さに比例する……って言ったわね」
善子「うん」
ヨハネ「私はそもそも過去に戻りたいなんて思うことがないし、そんな執着もないから時間遡行の魔法に対するイメージが弱い」
ヨハネ「だから成功率は低いし、そもそも試す気がない」
善子「でも、ダイヤは」
ヨハネ「そう、ダイヤはその時間に執着を強く持ってる。だから飛びたいポイントへのイメージは問題ない」
善子「じゃあ……」
ヨハネ「肝心の魔法が発動しない……」
善子「……」
ヨハネ「これはそもそも適性がないか、魔力が足りていないか……」
ヨハネ「……こればかりは私にはどうしようもない」
ヨハネ「魔法は時に、術者の力をはるかに超えた効果を発揮することがあるけれど……あなたのようにね」
善子「……」
ヨハネ「だけど、それは本当に賭け。想いの強さで、ダイヤとルビィが二人で過去に行けたとして」
ヨハネ「……もう帰ってこれない可能性だってある」
善子「……そんな、そんな危険なこと……!」
ヨハネ「そうさせないために私がついてるのよ! 一緒に練習して……少しでも成功率を上げようとしているの」
ヨハネ「……だから、あなたはダイヤを信じてあげて」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「大丈夫……堕天使ヨハネは最強無敵なんだから」
善子「うん」
ヨハネ「私はそもそも過去に戻りたいなんて思うことがないし、そんな執着もないから時間遡行の魔法に対するイメージが弱い」
ヨハネ「だから成功率は低いし、そもそも試す気がない」
善子「でも、ダイヤは」
ヨハネ「そう、ダイヤはその時間に執着を強く持ってる。だから飛びたいポイントへのイメージは問題ない」
善子「じゃあ……」
ヨハネ「肝心の魔法が発動しない……」
善子「……」
ヨハネ「これはそもそも適性がないか、魔力が足りていないか……」
ヨハネ「……こればかりは私にはどうしようもない」
ヨハネ「魔法は時に、術者の力をはるかに超えた効果を発揮することがあるけれど……あなたのようにね」
善子「……」
ヨハネ「だけど、それは本当に賭け。想いの強さで、ダイヤとルビィが二人で過去に行けたとして」
ヨハネ「……もう帰ってこれない可能性だってある」
善子「……そんな、そんな危険なこと……!」
ヨハネ「そうさせないために私がついてるのよ! 一緒に練習して……少しでも成功率を上げようとしているの」
ヨハネ「……だから、あなたはダイヤを信じてあげて」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「大丈夫……堕天使ヨハネは最強無敵なんだから」
323: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 22:07:33.29 ID:MP72Doy9
ヨハネ「……」
善子「……」
善子「ヨハネ」ギュウッ
ヨハネ「……善子?」
善子「あんたこそ、根詰めすぎよ。少しくらい落ち着いて、息抜きしなさい」
ヨハネ「でも、私が手を抜いたらダイヤは……」
善子「その時はあんたが手伝うんでしょ? なら、大丈夫……私もついてる」
善子「最強無敵のヨハネがふたりいれば、完全無欠でしょ?」
ヨハネ「……善子」
ヨハネ「……」ギュウッ
ヨハネ「全部、私にかかってるから……」
善子「だからって自分を追い詰めなくていいの。ヨハネはヨハネで全力を出して、ダイヤとルビィのためになろうとしてる」
善子「私がそれを知ってる……もちろんダイヤもね」
善子「だから大丈夫よ。魔法の成功率はイメージの強さなんでしょ?」
善子「それなら……私がイメージしてあげる。ダイヤの成功を、あなたの成功を」
善子「……ね?」
ヨハネ「……」
ヨハネ「善子……」
善子「ん?」
ヨハネ「……キスしていい?」
善子「ん……んん!!?」
善子「……」
善子「ヨハネ」ギュウッ
ヨハネ「……善子?」
善子「あんたこそ、根詰めすぎよ。少しくらい落ち着いて、息抜きしなさい」
ヨハネ「でも、私が手を抜いたらダイヤは……」
善子「その時はあんたが手伝うんでしょ? なら、大丈夫……私もついてる」
善子「最強無敵のヨハネがふたりいれば、完全無欠でしょ?」
ヨハネ「……善子」
ヨハネ「……」ギュウッ
ヨハネ「全部、私にかかってるから……」
善子「だからって自分を追い詰めなくていいの。ヨハネはヨハネで全力を出して、ダイヤとルビィのためになろうとしてる」
善子「私がそれを知ってる……もちろんダイヤもね」
善子「だから大丈夫よ。魔法の成功率はイメージの強さなんでしょ?」
善子「それなら……私がイメージしてあげる。ダイヤの成功を、あなたの成功を」
善子「……ね?」
ヨハネ「……」
ヨハネ「善子……」
善子「ん?」
ヨハネ「……キスしていい?」
善子「ん……んん!!?」
324: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 22:09:29.23 ID:MP72Doy9
ヨハネ「なんかめちゃくちゃかっこいいこと言ってて腹立つからキスさせて」
善子「い、いやよ!なんでそうなるわけ!?」
ヨハネ「いいでしょ減らないし」
善子「おかしいでしょ!? じ、自分自身じゃないほら!」
ヨハネ「私にその手は通用しないわ」
善子「うがっ……」
ヨハネ「ほら、目、閉じて」
善子「な、なんっ……だ、だめなのにぃ……///」
ヨハネ「はーやーく」ズイッ
善子「っ、ん……」ギュッ
……チュッ♥︎
善子「……」
ヨハネ「……ふふ、残念でした。ほっぺたよ」
善子「……///」
ヨハネ「……」
ヨハネ「え、そんななんかガチ照れされたら私まで照れるんだけど……///」
善子「う、うるさいわね……ば、ばかっ! おなかすいた、ごはん!」バッ
ヨハネ「あっ」
ヨハネ「……///」
ヨハネ「……ヘタレたああ~~!!」
ヨハネ「善子のくせに……ちょっとときめいたじゃない」
ヨハネ「いつか口にしてやるからね……!」
バタバタバタ!!
善子「~!! すんな!///」
ヨハネ「なんで聞いてんのよ!」
善子「い、いやよ!なんでそうなるわけ!?」
ヨハネ「いいでしょ減らないし」
善子「おかしいでしょ!? じ、自分自身じゃないほら!」
ヨハネ「私にその手は通用しないわ」
善子「うがっ……」
ヨハネ「ほら、目、閉じて」
善子「な、なんっ……だ、だめなのにぃ……///」
ヨハネ「はーやーく」ズイッ
善子「っ、ん……」ギュッ
……チュッ♥︎
善子「……」
ヨハネ「……ふふ、残念でした。ほっぺたよ」
善子「……///」
ヨハネ「……」
ヨハネ「え、そんななんかガチ照れされたら私まで照れるんだけど……///」
善子「う、うるさいわね……ば、ばかっ! おなかすいた、ごはん!」バッ
ヨハネ「あっ」
ヨハネ「……///」
ヨハネ「……ヘタレたああ~~!!」
ヨハネ「善子のくせに……ちょっとときめいたじゃない」
ヨハネ「いつか口にしてやるからね……!」
バタバタバタ!!
善子「~!! すんな!///」
ヨハネ「なんで聞いてんのよ!」
329: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:29:20.87 ID:MP72Doy9
・・・
善子「それから、1週間」
善子「ダイヤは約束のために鍛錬に鍛錬を重ねた」
善子「ヨハネ曰く徐々に成功率は上がってるらしく、リリーの誕生日パーティをするころには、すでに時間遡行は可能性が見えるくらいにはなっているらしい」
善子「私は練習に立ち会っていないからどんな風に鍛錬してるのかは知らないけれど」
善子「可能性が見えるってことは……すごい、ことよね」
善子「私の預かり知るものではないけれど、きっと」
善子「1週間足らずでそこまで来れたのは、ダイヤの想いの強さがそうさせたのか────」
善子「もう心配はない」
善子「ルビィの誕生日前日────最後の鍛錬を終わらせたダイヤは心強い笑顔でそう答えていた」
善子「だから、私は心配しない」
善子「ダイヤを信じる。そしてヨハネを」
善子「あのふたりの頑張りを、私が信じないでどうするのよ」
善子「そう、だから私はただふたりを信じて、ルビィの誕生日当日を迎えるだけ」
善子「そして────訪れる、当日」
善子「それから、1週間」
善子「ダイヤは約束のために鍛錬に鍛錬を重ねた」
善子「ヨハネ曰く徐々に成功率は上がってるらしく、リリーの誕生日パーティをするころには、すでに時間遡行は可能性が見えるくらいにはなっているらしい」
善子「私は練習に立ち会っていないからどんな風に鍛錬してるのかは知らないけれど」
善子「可能性が見えるってことは……すごい、ことよね」
善子「私の預かり知るものではないけれど、きっと」
善子「1週間足らずでそこまで来れたのは、ダイヤの想いの強さがそうさせたのか────」
善子「もう心配はない」
善子「ルビィの誕生日前日────最後の鍛錬を終わらせたダイヤは心強い笑顔でそう答えていた」
善子「だから、私は心配しない」
善子「ダイヤを信じる。そしてヨハネを」
善子「あのふたりの頑張りを、私が信じないでどうするのよ」
善子「そう、だから私はただふたりを信じて、ルビィの誕生日当日を迎えるだけ」
善子「そして────訪れる、当日」
330: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:30:13.21 ID:MP72Doy9
~9月21日、部室~
みんな『ルビィちゃん誕生日おめでとう~!!』
パン!!パパン!パーン!
ルビィ「ぅゅ……え、えへへ……ありがとう、みんなっ///」
千歌「ルビィちゃんもこれで16歳だね!」
果南「おめでとうルビィ」
ルビィ「ちかちゃん、かなんさん……ありがとうございます!」
果南「ふふ、16歳かぁ。千歌も追い越されちゃうかな~?」
千歌「ぬお!? さ、先に私より果南ちゃんに近づくの!? やだよそんなの!」
果南「あはは、千歌も頑張りな~」
ルビィ「どうやって追い越すんだろう……」
善子「やっと私に追いついたわねリトルデーモン4号!」
ルビィ「あ、善子ちゃん! 善子ちゃんは追い抜いちゃうかも~」
善子「え、どうやって!?」
ルビィ「……がんばって?」
善子「アバウトすぎよ!」
みんな『ルビィちゃん誕生日おめでとう~!!』
パン!!パパン!パーン!
ルビィ「ぅゅ……え、えへへ……ありがとう、みんなっ///」
千歌「ルビィちゃんもこれで16歳だね!」
果南「おめでとうルビィ」
ルビィ「ちかちゃん、かなんさん……ありがとうございます!」
果南「ふふ、16歳かぁ。千歌も追い越されちゃうかな~?」
千歌「ぬお!? さ、先に私より果南ちゃんに近づくの!? やだよそんなの!」
果南「あはは、千歌も頑張りな~」
ルビィ「どうやって追い越すんだろう……」
善子「やっと私に追いついたわねリトルデーモン4号!」
ルビィ「あ、善子ちゃん! 善子ちゃんは追い抜いちゃうかも~」
善子「え、どうやって!?」
ルビィ「……がんばって?」
善子「アバウトすぎよ!」
331: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:30:56.08 ID:MP72Doy9
曜「ヨーソロー!」ムギュー
ルビィ「わっ……曜ちゃん!」
曜「ルビィちゃんの若い力を吸収であります……」
ルビィ「ひゃぁあ! と、とらないで~!!?」
鞠莉「Hi ルビィ! 曜とばっかり遊んでないでこっちにもきてよっ」
ルビィ「あ、はい! 曜ちゃんちょっとごめんねっ」
曜「あールビィちゃん取られた……」
鞠莉「sorry☆」
鞠莉「梨子とほぼ同じ時期の誕生にということで飾りつけは使い回し……なんて妥協は一切nothing! 4日前とは違うレイアウトと飾り付けでお迎えだよ~!」
鞠莉「いろんな所変わってるから、その違いも楽しんで☆」
花丸「まると梨子ちゃんと鞠莉さんで考えたずら~!」
ルビィ「まるちゃん、まりさん……りこさん……」
梨子「私の時は素敵な誕生日にしてもらったから、今度はルビィちゃんも素敵な誕生日にしなくちゃって思って……張り切っちゃった♪」
ルビィ「えへへ、なんか、嬉しいけど照れ臭くなっちゃうね……///」
ルビィ「わっ……曜ちゃん!」
曜「ルビィちゃんの若い力を吸収であります……」
ルビィ「ひゃぁあ! と、とらないで~!!?」
鞠莉「Hi ルビィ! 曜とばっかり遊んでないでこっちにもきてよっ」
ルビィ「あ、はい! 曜ちゃんちょっとごめんねっ」
曜「あールビィちゃん取られた……」
鞠莉「sorry☆」
鞠莉「梨子とほぼ同じ時期の誕生にということで飾りつけは使い回し……なんて妥協は一切nothing! 4日前とは違うレイアウトと飾り付けでお迎えだよ~!」
鞠莉「いろんな所変わってるから、その違いも楽しんで☆」
花丸「まると梨子ちゃんと鞠莉さんで考えたずら~!」
ルビィ「まるちゃん、まりさん……りこさん……」
梨子「私の時は素敵な誕生日にしてもらったから、今度はルビィちゃんも素敵な誕生日にしなくちゃって思って……張り切っちゃった♪」
ルビィ「えへへ、なんか、嬉しいけど照れ臭くなっちゃうね……///」
332: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:32:35.49 ID:MP72Doy9
ヨハネ「リトルデーモンルビィ」
ルビィ「ヨハネ様!」
ヨハネ「これであなたも結婚ができる年になったわね!」
ルビィ「え、えぇぇっ!?///」
ヨハネ「ふふふ、ルビィの素敵な人は誰かしら? あ、善子はあげないから」
ルビィ「と、取りません~!///」
ダイヤ「そうですわ。ルビィを嫁に出す予定など今のところありません!」
ルビィ「お姉ちゃん!」
ヨハネ「む……ダイヤ」
ダイヤ「ふふ、おめでとうルビィ。いいですかヨハネさん、ルビィは私の目の黒いうちは嫁に出すなんてありえません」
ヨハネ「過保護お姉ちゃんねあなた!」
ダイヤ「ぐっ……」
ルビィ「よ、ヨハネ様……!」
ヨハネ「ん?」
ルビィ「お嫁に行くのがダメなら……来てもらえばいいんだよね?」
ダイヤ「!?」
ルビィ「ヨハネ様!」
ヨハネ「これであなたも結婚ができる年になったわね!」
ルビィ「え、えぇぇっ!?///」
ヨハネ「ふふふ、ルビィの素敵な人は誰かしら? あ、善子はあげないから」
ルビィ「と、取りません~!///」
ダイヤ「そうですわ。ルビィを嫁に出す予定など今のところありません!」
ルビィ「お姉ちゃん!」
ヨハネ「む……ダイヤ」
ダイヤ「ふふ、おめでとうルビィ。いいですかヨハネさん、ルビィは私の目の黒いうちは嫁に出すなんてありえません」
ヨハネ「過保護お姉ちゃんねあなた!」
ダイヤ「ぐっ……」
ルビィ「よ、ヨハネ様……!」
ヨハネ「ん?」
ルビィ「お嫁に行くのがダメなら……来てもらえばいいんだよね?」
ダイヤ「!?」
333: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:33:22.64 ID:MP72Doy9
ルビィ「……ね、ヨハネ様♡」ギュウッ
ヨハネ「……はえ?」
ダイヤ「よ~は~ね~さ~ん~……? それは一体、どういう……」
ヨハネ「え、待って!? なんのこと、知らないんだけど! ちょっとルビィ! ルビィ!」
ダイヤ「こらー!」
ヨハネ「ぎゃー!」ダッ
バタバタバタ
善子|ω・`)チラッ
善子「ちょっと、私を盾にしないでよ!?」
ダイヤ「はぁ……まったく、油断も隙もない方ですわ」
ヨハネ「私、善子以外に手ェ出さないし」
善子「私にも出すんじゃないわよ……」
ルビィ「ふたりは仲良しさんだね~」
善子「ヨハネが擦り寄ってくるだけよ」
ルビィ「嫌なら思いっきり振りほどいて私を怪我させてもいいのよ」
善子「いちいち言い方がオーバーすぎんのよ……」
ルビィ「ふふふっ」
ヨハネ「……はえ?」
ダイヤ「よ~は~ね~さ~ん~……? それは一体、どういう……」
ヨハネ「え、待って!? なんのこと、知らないんだけど! ちょっとルビィ! ルビィ!」
ダイヤ「こらー!」
ヨハネ「ぎゃー!」ダッ
バタバタバタ
善子|ω・`)チラッ
善子「ちょっと、私を盾にしないでよ!?」
ダイヤ「はぁ……まったく、油断も隙もない方ですわ」
ヨハネ「私、善子以外に手ェ出さないし」
善子「私にも出すんじゃないわよ……」
ルビィ「ふたりは仲良しさんだね~」
善子「ヨハネが擦り寄ってくるだけよ」
ルビィ「嫌なら思いっきり振りほどいて私を怪我させてもいいのよ」
善子「いちいち言い方がオーバーすぎんのよ……」
ルビィ「ふふふっ」
334: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:37:07.55 ID:MP72Doy9
~すべておわって~
ルビィ「はあ……楽しかったぁ」
善子「そうね。いいわね、いっぱいプレゼントもらったじゃない」
ルビィ「うん! 善子ちゃんもありがとねっ」
善子「……ふんっ」
ルビィ「それと、お片づけまで手伝ってもらってごめんね」
善子「ん? それは全然……むしろダイヤも酷いわよ。主役に片付けさせるなんて」
ルビィ「祝っていただいたのですから、そのお礼も兼ねて自分で片付けなさい……って、お姉ちゃんらしいけどね」
善子「まあ、そうだけど」
ルビィ「それに、まだ何かあるんでしょ?」
善子「……」
ルビィ「だってお姉ちゃんからプレゼントもらってないし」
善子「……はぁ」
善子「ルビィ、あんた本当によく見抜くわね」
ルビィ「えへへ~」
善子「……そろそろ頃合いかしら。行くわよ」
ルビィ「行くって?」
善子「屋上」
善子「そこでダイヤが待ってるわ」
ルビィ「……うん」
ルビィ「はあ……楽しかったぁ」
善子「そうね。いいわね、いっぱいプレゼントもらったじゃない」
ルビィ「うん! 善子ちゃんもありがとねっ」
善子「……ふんっ」
ルビィ「それと、お片づけまで手伝ってもらってごめんね」
善子「ん? それは全然……むしろダイヤも酷いわよ。主役に片付けさせるなんて」
ルビィ「祝っていただいたのですから、そのお礼も兼ねて自分で片付けなさい……って、お姉ちゃんらしいけどね」
善子「まあ、そうだけど」
ルビィ「それに、まだ何かあるんでしょ?」
善子「……」
ルビィ「だってお姉ちゃんからプレゼントもらってないし」
善子「……はぁ」
善子「ルビィ、あんた本当によく見抜くわね」
ルビィ「えへへ~」
善子「……そろそろ頃合いかしら。行くわよ」
ルビィ「行くって?」
善子「屋上」
善子「そこでダイヤが待ってるわ」
ルビィ「……うん」
335: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/11(火) 23:37:58.02 ID:MP72Doy9
¶cリ˘ヮ˚)|「これで今日想定分の投稿おわり!」
`¶cリ˘ヮ˚)|「今の話は明日で終わると思うわ」
¶cリ˘ヮ˚)|「それじゃあまた明日!」
`¶cリ˘ヮ˚)|「今の話は明日で終わると思うわ」
¶cリ˘ヮ˚)|「それじゃあまた明日!」
336: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2018/12/11(火) 23:54:30.51 ID:ByByNl6K
なんてこった!
寝られないずら!
寝られないずら!
337: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/12/12(水) 02:24:18.71 ID:+4g429Aa
乙です
キスをしようとするもヘタれるヨハネちゃんが可愛い
キスをしようとするもヘタれるヨハネちゃんが可愛い
339: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:24:37.67 ID:TepVC2oN
~屋上~
ガチャッ
善子「……おまたせ」
ルビィ「お姉ちゃん……?」
ダイヤ「……いらっしゃい、ルビィ」
ヨハネ「待ってたわよ~」
ルビィ「えっと……」
ダイヤ「ルビィのことでしたから……きっと、わたくしが色々と企んでいることも知っていたでしょう」
ダイヤ「すみません、お待たせしました。今から、あなたへのプレゼントを渡します」
ルビィ「……お姉ちゃん?」
ルビィ「その服、何……?」
ダイヤ「えっ……や、何かおかしいかしら? ヨハネさんのローブをお借りしたのですが……」
ルビィ「あ、そうなんだ…………え、どうして?」
ルビィ「お姉ちゃん、もしかして堕天使に目覚めちゃったの!? ぅゅ……ど、どうしよう、お姉ちゃんまで善子ちゃんみたいになっちゃったら……」
善子「それどういう意味よ」
ルビィ「わ、悪い意味じゃないよ! その……でも、お姉ちゃんが……」
ダイヤ「違います、ルビィ」
ルビィ「えっ……」
ダイヤ「お姉ちゃんは堕天使ではなく、魔法使いになったのよ」
ルビィ「もっとヤバい方向だったよーーーー!!!」
ガチャッ
善子「……おまたせ」
ルビィ「お姉ちゃん……?」
ダイヤ「……いらっしゃい、ルビィ」
ヨハネ「待ってたわよ~」
ルビィ「えっと……」
ダイヤ「ルビィのことでしたから……きっと、わたくしが色々と企んでいることも知っていたでしょう」
ダイヤ「すみません、お待たせしました。今から、あなたへのプレゼントを渡します」
ルビィ「……お姉ちゃん?」
ルビィ「その服、何……?」
ダイヤ「えっ……や、何かおかしいかしら? ヨハネさんのローブをお借りしたのですが……」
ルビィ「あ、そうなんだ…………え、どうして?」
ルビィ「お姉ちゃん、もしかして堕天使に目覚めちゃったの!? ぅゅ……ど、どうしよう、お姉ちゃんまで善子ちゃんみたいになっちゃったら……」
善子「それどういう意味よ」
ルビィ「わ、悪い意味じゃないよ! その……でも、お姉ちゃんが……」
ダイヤ「違います、ルビィ」
ルビィ「えっ……」
ダイヤ「お姉ちゃんは堕天使ではなく、魔法使いになったのよ」
ルビィ「もっとヤバい方向だったよーーーー!!!」
340: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:26:41.25 ID:TepVC2oN
ダイヤ「な、ルビィ!?」
ルビィ「お、おねっ……お姉ちゃんが魔法使いになっちゃったよーーーー!!」
ダイヤ「ほ、ほんとうなんです! わたくしのプレゼントを贈るためには……ま、魔法を習うしかなくて……」
ルビィ「えっ……どういうこと……?」
ダイヤ「覚えているかしら……わたくしたちがまだ小さかった頃」
ダイヤ「二人でよく、スクールアイドルの真似事をして遊んでいたわね」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「グループ名、覚えてる?」
ルビィ「も、もちろんだよ! ……ジュエルシスターズ。今でも、ルビィの宝物」
ダイヤ「……嬉しい」
ダイヤ「けれど、高校生になってわたくしは果南さんと鞠莉さんと本物のスクールアイドルになり……いざこざがあって、半壊」
ダイヤ「その八つ当たりとでも言わんばかりに、あなたに一切のスクールアイドルの話題を禁じました」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「一緒に行こうと約束していた、μ'sのファイナルライブにも、結局行けませんでした」
ルビィ「そう……だったね」
ルビィ「お、おねっ……お姉ちゃんが魔法使いになっちゃったよーーーー!!」
ダイヤ「ほ、ほんとうなんです! わたくしのプレゼントを贈るためには……ま、魔法を習うしかなくて……」
ルビィ「えっ……どういうこと……?」
ダイヤ「覚えているかしら……わたくしたちがまだ小さかった頃」
ダイヤ「二人でよく、スクールアイドルの真似事をして遊んでいたわね」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「グループ名、覚えてる?」
ルビィ「も、もちろんだよ! ……ジュエルシスターズ。今でも、ルビィの宝物」
ダイヤ「……嬉しい」
ダイヤ「けれど、高校生になってわたくしは果南さんと鞠莉さんと本物のスクールアイドルになり……いざこざがあって、半壊」
ダイヤ「その八つ当たりとでも言わんばかりに、あなたに一切のスクールアイドルの話題を禁じました」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「一緒に行こうと約束していた、μ'sのファイナルライブにも、結局行けませんでした」
ルビィ「そう……だったね」
341: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:31:28.45 ID:TepVC2oN
ダイヤ「わたくし、まだ……あの時のことを謝れていませんでした。本当にごめんなさい、ルビィ」ペコリ
ルビィ「ぇ、えっ……や、やめてよ! お姉ちゃんは悪くないよ……!」
ルビィ「そ、そりゃあ……あの時はびっくりしたし、悲しくて泣いちゃったこともあるけど……今は、事情もわかってるから」
ルビィ「それにね、ルビィ、今はお姉ちゃんと大好きなスクールアイドルのお話がいっぱいできて嬉しいもん! だからもう謝らなくてもいいよっ」
ダイヤ「……でも、わたくしはどうしても後悔してしまうんですよ。あなたが何より楽しみにしていた、何よりも愛していたμ'sの……最後の舞台を観られなかった」
ダイヤ「わたくしの八つ当たりで、あなたに観せてあげられなかった」
ダイヤ「……謝っても許してもらえることではありません。最後を見届けられないほど、悔しく辛いものはないのですから」
ルビィ「……お姉ちゃん」
ダイヤ「これで償いになるとは思ってはいませんが……あなたとの過去を取り戻したくて、わたくしはプレゼントを決めたんです」
ダイヤ「たった2年でも、あなたと心が離れてしまった……それがわたくしには耐えられなくて」
ダイヤ「これで取り戻せたら、と……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ルビィ「ぇ、えっ……や、やめてよ! お姉ちゃんは悪くないよ……!」
ルビィ「そ、そりゃあ……あの時はびっくりしたし、悲しくて泣いちゃったこともあるけど……今は、事情もわかってるから」
ルビィ「それにね、ルビィ、今はお姉ちゃんと大好きなスクールアイドルのお話がいっぱいできて嬉しいもん! だからもう謝らなくてもいいよっ」
ダイヤ「……でも、わたくしはどうしても後悔してしまうんですよ。あなたが何より楽しみにしていた、何よりも愛していたμ'sの……最後の舞台を観られなかった」
ダイヤ「わたくしの八つ当たりで、あなたに観せてあげられなかった」
ダイヤ「……謝っても許してもらえることではありません。最後を見届けられないほど、悔しく辛いものはないのですから」
ルビィ「……お姉ちゃん」
ダイヤ「これで償いになるとは思ってはいませんが……あなたとの過去を取り戻したくて、わたくしはプレゼントを決めたんです」
ダイヤ「たった2年でも、あなたと心が離れてしまった……それがわたくしには耐えられなくて」
ダイヤ「これで取り戻せたら、と……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
342: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:32:37.37 ID:TepVC2oN
ルビィ「……お姉ちゃん」
ルビィ「右手、出して」
ダイヤ「え……?」
ルビィ「いいから早くっ」
ダイヤ「は、はあ……」スッ
スッ……チャラ
ダイヤ「……え、こ……これは?」
ルビィ「えへへ……///」
ダイヤ「ルビィ……?」
善子「ルビィから、大好きなお姉ちゃんへの贈り物よ」
ダイヤ「……贈り物?」
善子「ルビィが心を込めて選んだパワーストーンのブレスレット。私だって協力してるんだから」
ダイヤ「……」
ルビィ「その石は……なんだっけ善子ちゃん」
善子「キャストライト」
ヨハネ「ふうん」
ダイヤ「……不思議な模様ですね。十字の線が、石の中で……」
ルビィ「うん! それの効果は────」
ヨハネ「あ、やば! ダイヤ!時間ないわよ!」
ダイヤ「!」
ルビィ「?」
ダイヤ「ルビィ、すみません……その話は後で必ず聞かせてください」
ダイヤ「今はわたくしと……行ってくださいますか?」
ルビィ「い、行くって……どこに?!」
ダイヤ「……2016年の、μ'sのファイナルライブに!」
ルビィ「えっ……え、えぇえぇええぇええええ!!???!」
ルビィ「右手、出して」
ダイヤ「え……?」
ルビィ「いいから早くっ」
ダイヤ「は、はあ……」スッ
スッ……チャラ
ダイヤ「……え、こ……これは?」
ルビィ「えへへ……///」
ダイヤ「ルビィ……?」
善子「ルビィから、大好きなお姉ちゃんへの贈り物よ」
ダイヤ「……贈り物?」
善子「ルビィが心を込めて選んだパワーストーンのブレスレット。私だって協力してるんだから」
ダイヤ「……」
ルビィ「その石は……なんだっけ善子ちゃん」
善子「キャストライト」
ヨハネ「ふうん」
ダイヤ「……不思議な模様ですね。十字の線が、石の中で……」
ルビィ「うん! それの効果は────」
ヨハネ「あ、やば! ダイヤ!時間ないわよ!」
ダイヤ「!」
ルビィ「?」
ダイヤ「ルビィ、すみません……その話は後で必ず聞かせてください」
ダイヤ「今はわたくしと……行ってくださいますか?」
ルビィ「い、行くって……どこに?!」
ダイヤ「……2016年の、μ'sのファイナルライブに!」
ルビィ「えっ……え、えぇえぇええぇええええ!!???!」
343: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:35:19.66 ID:TepVC2oN
ダイヤ「わたくしが今、ここでこのような格好をしているのはあなたと共にファイナルライブへ行くためです」
ダイヤ「あの、行けなかったμ'sのファイナルライブに、あなたを連れて行きたかったから」
ダイヤ「あなたに……大好きなμ'sの最後の舞台を、観せてあげたかったから」
ダイヤ「だから、ここにいるの」
ダイヤ「……お願いします、一緒に行ってくださいますか?」
ルビィ「え、えっと……でも、ど、どうやって……?」
ダイヤ「ふふ、お姉ちゃん、魔法使いだって言ったでしょう?」
ルビィ「……え?」
ダイヤ「ヨハネさんの力をお借りして、過去へと戻る魔法を学んだんです。この、ただ一度限りの魔法ですが……今日、あなたの誕生日に贈りたくて」
ダイヤ「受け取っていただけますか……? この、チケット」ペラ
ルビィ「……これ」
ダイヤ「……実は、取っておいたんです。あの時のチケット────今まで、綺麗にして」
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「……お姉ちゃん」
ルビィ「……ぐす、っ」
ダイヤ「る、るびぃ!?」
ルビィ「お姉ちゃん、おね、ちゃん……ぅ、ぅうう」ギュウッ
ダイヤ「……ルビィ」ギュウッ
ルビィ「ぐ、すっ……いぐ、っ……いくよ、ルビィ」
ルビィ「お姉ちゃんのぷれぜんと……喜んで、お受けします……っ」
ダイヤ「……ありがとう」
ダイヤ「愛しています、ルビィ」
ダイヤ「あの、行けなかったμ'sのファイナルライブに、あなたを連れて行きたかったから」
ダイヤ「あなたに……大好きなμ'sの最後の舞台を、観せてあげたかったから」
ダイヤ「だから、ここにいるの」
ダイヤ「……お願いします、一緒に行ってくださいますか?」
ルビィ「え、えっと……でも、ど、どうやって……?」
ダイヤ「ふふ、お姉ちゃん、魔法使いだって言ったでしょう?」
ルビィ「……え?」
ダイヤ「ヨハネさんの力をお借りして、過去へと戻る魔法を学んだんです。この、ただ一度限りの魔法ですが……今日、あなたの誕生日に贈りたくて」
ダイヤ「受け取っていただけますか……? この、チケット」ペラ
ルビィ「……これ」
ダイヤ「……実は、取っておいたんです。あの時のチケット────今まで、綺麗にして」
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「……お姉ちゃん」
ルビィ「……ぐす、っ」
ダイヤ「る、るびぃ!?」
ルビィ「お姉ちゃん、おね、ちゃん……ぅ、ぅうう」ギュウッ
ダイヤ「……ルビィ」ギュウッ
ルビィ「ぐ、すっ……いぐ、っ……いくよ、ルビィ」
ルビィ「お姉ちゃんのぷれぜんと……喜んで、お受けします……っ」
ダイヤ「……ありがとう」
ダイヤ「愛しています、ルビィ」
344: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:36:35.36 ID:TepVC2oN
ダイヤ「ヨハネさん」
ヨハネ「ええ、今宵は満月────そして今、月は一番輝く天辺に!」
ヨハネ「月の魔力は今が最高潮! ダイヤ、いくわよ!」
ダイヤ「はい!」
ダイヤ「ルビィ……少しの間、目を閉じてお姉ちゃんに抱きついていてね」
ルビィ「ぅ、うん……っ」ギュウッ
ダイヤ「……すう、はあ」
ダイヤ「善子さん、ヨハネさん……あとはお願いします」
善子「……うん」
ヨハネ「楽しんでいらっしゃい」
ダイヤ「……」コクン
ダイヤ「……すいっちおん!」
ダイヤ「────黒澤ダイヤが命じます! 時の扉よ……わたくしたちを、あの場所へ、あの時間へとお導きください」
ダイヤ「わたくしたちの約束の地へ、μ'sの最後の舞台へ────!」
善子「っ……これが、ダイヤの魔法……!」
ヨハネ「いける、これなら……!!」
────────!!!
ヨハネ「ええ、今宵は満月────そして今、月は一番輝く天辺に!」
ヨハネ「月の魔力は今が最高潮! ダイヤ、いくわよ!」
ダイヤ「はい!」
ダイヤ「ルビィ……少しの間、目を閉じてお姉ちゃんに抱きついていてね」
ルビィ「ぅ、うん……っ」ギュウッ
ダイヤ「……すう、はあ」
ダイヤ「善子さん、ヨハネさん……あとはお願いします」
善子「……うん」
ヨハネ「楽しんでいらっしゃい」
ダイヤ「……」コクン
ダイヤ「……すいっちおん!」
ダイヤ「────黒澤ダイヤが命じます! 時の扉よ……わたくしたちを、あの場所へ、あの時間へとお導きください」
ダイヤ「わたくしたちの約束の地へ、μ'sの最後の舞台へ────!」
善子「っ……これが、ダイヤの魔法……!」
ヨハネ「いける、これなら……!!」
────────!!!
345: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:39:44.15 ID:TepVC2oN
────2016年 3月31日 東京ドーム
ダイヤ「……ルビィ、ルビィ」
ルビィ「ぅ、うー……あたまがぐわんぐわん……」
ダイヤ「着きましたよ」
ルビィ「ほぇ……?」
ルビィ「……ぁ、え……」
ルビィ「ここ、ほんとに……?」
ダイヤ「ええ、そうです────あの日の、東京ドーム。わたくしたちが来れなかった……場所です」
ルビィ「ほんとに、ルビィ……お姉ちゃんとここに……」
ルビィ「ぁ……穂乃果ちゃんのシャツ。凛ちゃんのうちわ……あはは、すごいよあの人。カバンにいっぱいバッチつけてて……」
ルビィ「ルビィも、ルビィも……自分で作った花陽ちゃんのグッズ、あったのに……」
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「?」
ダイヤ「これ、どうぞ」
ルビィ「……これ、ルビィのはなよちゃん」
ダイヤ「あなたの応援グッズは全て持ってきています。ついでに、わたくしのものもですが」
ルビィ「おねぇ、ちゃん……っ」
ダイヤ「もうすぐ開演時間ですわ、ルビィ。わたくしたちが、ついに叶わなかった……μ'sの最後が」
ルビィ「……うん!」
ルビィ「あ」
ダイヤ「?」
ルビィ「あの……ぶ、ブレード……買ってもいい?」
ダイヤ「うふふ、もちろんです」
ダイヤ「……ルビィ、ルビィ」
ルビィ「ぅ、うー……あたまがぐわんぐわん……」
ダイヤ「着きましたよ」
ルビィ「ほぇ……?」
ルビィ「……ぁ、え……」
ルビィ「ここ、ほんとに……?」
ダイヤ「ええ、そうです────あの日の、東京ドーム。わたくしたちが来れなかった……場所です」
ルビィ「ほんとに、ルビィ……お姉ちゃんとここに……」
ルビィ「ぁ……穂乃果ちゃんのシャツ。凛ちゃんのうちわ……あはは、すごいよあの人。カバンにいっぱいバッチつけてて……」
ルビィ「ルビィも、ルビィも……自分で作った花陽ちゃんのグッズ、あったのに……」
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「?」
ダイヤ「これ、どうぞ」
ルビィ「……これ、ルビィのはなよちゃん」
ダイヤ「あなたの応援グッズは全て持ってきています。ついでに、わたくしのものもですが」
ルビィ「おねぇ、ちゃん……っ」
ダイヤ「もうすぐ開演時間ですわ、ルビィ。わたくしたちが、ついに叶わなかった……μ'sの最後が」
ルビィ「……うん!」
ルビィ「あ」
ダイヤ「?」
ルビィ「あの……ぶ、ブレード……買ってもいい?」
ダイヤ「うふふ、もちろんです」
346: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:49:12.56 ID:TepVC2oN
~現在~
シュウゥゥ……
善子「……」
ヨハネ「……」
善子「……ねえ、成功したの?」
ヨハネ「……そのはずよ」
善子「こっちからじゃ、もう連絡は」
ヨハネ「取れないわ」
善子「……ちゃんと、帰ってくるのよね」
ヨハネ「ライブが終われば、帰ってくるはずよ」
善子「ちゃんと……この時間に帰ってくるのよね」
ヨハネ「数時間ほど、前後の誤差はあるはず……だけど、帰ってくるはずよ」
善子「過去に飛んですぐに出て来ないってことは……今より前の時間には戻ってきてないってことよね」
ヨハネ「……そうね」
善子「……帰ってくるかな」
ヨハネ「……」ギュウッ
善子「ルビィとダイヤ……帰ってくるかな」
ヨハネ「帰ってくるわよ。私が魔法を教えたんだもの……だから、信じましょ」
善子「……うん」
シュウゥゥ……
善子「……」
ヨハネ「……」
善子「……ねえ、成功したの?」
ヨハネ「……そのはずよ」
善子「こっちからじゃ、もう連絡は」
ヨハネ「取れないわ」
善子「……ちゃんと、帰ってくるのよね」
ヨハネ「ライブが終われば、帰ってくるはずよ」
善子「ちゃんと……この時間に帰ってくるのよね」
ヨハネ「数時間ほど、前後の誤差はあるはず……だけど、帰ってくるはずよ」
善子「過去に飛んですぐに出て来ないってことは……今より前の時間には戻ってきてないってことよね」
ヨハネ「……そうね」
善子「……帰ってくるかな」
ヨハネ「……」ギュウッ
善子「ルビィとダイヤ……帰ってくるかな」
ヨハネ「帰ってくるわよ。私が魔法を教えたんだもの……だから、信じましょ」
善子「……うん」
347: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:50:04.06 ID:TepVC2oN
ヨハネ「……あっちは今頃、ライブを楽しんでるわ。μ'sの最後の二日間を……全力で、最後まで」
善子「……そう、よね。きっとたのしんで……」
ヨハネ「そうよ。本気で楽しんでる……だから私たちは待ちましょう」
ヨハネ「私、コンビニまで飛んで夜食買ってくるから。善子はここに」
ギュッ
ヨハネ「……善子?」
善子「ごめん……今は一人になりたくない。一緒にいて」
ヨハネ「……わかったわ。隅に座りましょう」
テクテク
ポスッ
善子「……」
ヨハネ「……」
善子「……もたれていい?」
ヨハネ「え……善子が?めずらしいわね」
善子「こういう時は、いいよって言うの」
ヨハネ「……いいわよ」
善子「……」モフッ
善子「……」
ヨハネ「……よしよし」ナデナデ
善子「だめね、私」
ヨハネ「ん」
善子「……そう、よね。きっとたのしんで……」
ヨハネ「そうよ。本気で楽しんでる……だから私たちは待ちましょう」
ヨハネ「私、コンビニまで飛んで夜食買ってくるから。善子はここに」
ギュッ
ヨハネ「……善子?」
善子「ごめん……今は一人になりたくない。一緒にいて」
ヨハネ「……わかったわ。隅に座りましょう」
テクテク
ポスッ
善子「……」
ヨハネ「……」
善子「……もたれていい?」
ヨハネ「え……善子が?めずらしいわね」
善子「こういう時は、いいよって言うの」
ヨハネ「……いいわよ」
善子「……」モフッ
善子「……」
ヨハネ「……よしよし」ナデナデ
善子「だめね、私」
ヨハネ「ん」
348: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:51:47.16 ID:TepVC2oN
善子「あの二人にとって大切な時間なのに……私、不安でたまらない。今もダイヤとルビィは、憧れのスクールアイドルを観に行って楽しんでいるのに」
善子「私……怖いの。ちゃんと帰ってくるか、また会えるか……」
ヨハネ「……そうね」
ヨハネ「2016年に行くのは……成功した。必ず、成功してる……私にはその確信があるわ」
善子「……そうなの?」
ヨハネ「ええ。月の魔力を借りることができたからね」
善子「……待ってよ。じゃあ帰りは」
ヨハネ「ライブの日から数日後に満月がある。だから、そこから飛んでもらうしかない」
善子「じゃあ二人は」
ヨハネ「その間は、どうにか過ごしてもらうことになってる。それだけの資金も用意してる」
ヨハネ「あとは……ダイヤひとりで、魔法を発動できるかどうか」
善子「それ、って……じゃあ、万が一失敗したら……!」
ヨハネ「発動すらしないなら、それでいい。ただ……私たちより2年歳上になったふたりが帰ってくるだけ」
ヨハネ「最悪なのは……時間の枠から外れて、死ぬことも老いることも眠ることもできず、永遠にどこにでいるしどこにもいない状態になってしまう」
善子「そんな、そんなの……」
ヨハネ「この説明は最初にしたわよ」
善子「っ……」
善子(そうだった……)
ヨハネ「そうならないためにも補充用の魔力も渡してあるし、何かあった時のために私がまだスタンバイしてる」
善子「……うん」
ヨハネ「大丈夫、大丈夫よ」ナデナデ
善子「……」
ヨハネ「……ルビィが教えてくれた元気が出るおまじない、してあげようか?」
善子「え……?」
善子「私……怖いの。ちゃんと帰ってくるか、また会えるか……」
ヨハネ「……そうね」
ヨハネ「2016年に行くのは……成功した。必ず、成功してる……私にはその確信があるわ」
善子「……そうなの?」
ヨハネ「ええ。月の魔力を借りることができたからね」
善子「……待ってよ。じゃあ帰りは」
ヨハネ「ライブの日から数日後に満月がある。だから、そこから飛んでもらうしかない」
善子「じゃあ二人は」
ヨハネ「その間は、どうにか過ごしてもらうことになってる。それだけの資金も用意してる」
ヨハネ「あとは……ダイヤひとりで、魔法を発動できるかどうか」
善子「それ、って……じゃあ、万が一失敗したら……!」
ヨハネ「発動すらしないなら、それでいい。ただ……私たちより2年歳上になったふたりが帰ってくるだけ」
ヨハネ「最悪なのは……時間の枠から外れて、死ぬことも老いることも眠ることもできず、永遠にどこにでいるしどこにもいない状態になってしまう」
善子「そんな、そんなの……」
ヨハネ「この説明は最初にしたわよ」
善子「っ……」
善子(そうだった……)
ヨハネ「そうならないためにも補充用の魔力も渡してあるし、何かあった時のために私がまだスタンバイしてる」
善子「……うん」
ヨハネ「大丈夫、大丈夫よ」ナデナデ
善子「……」
ヨハネ「……ルビィが教えてくれた元気が出るおまじない、してあげようか?」
善子「え……?」
349: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:52:48.47 ID:TepVC2oN
ヨハネ「……目、とじて」
善子「……またキスするつもりでしょ」
ヨハネ「……ばれたか」
善子「バレバレよ」
ヨハネ「したら……ダメ?」
善子「な、なんでそんな……」
ヨハネ「ちょっとだけよ。味見するだけだから」
善子「も、もお……なんで今日はそんなしつこいのよ……っ///」
ヨハネ「だってさっき、手伝って魔力いっぱい使っちゃったんだもの。だから善子から補充しようかなって」
善子「はっ……!?///」
善子「ば、ばかぁっ……ほんとに、そんな……それ、私、もう……ぅうぅ……///」
ヨハネ「ふふ、冗談。最初からおでこにするつもりだったわよ」スッ
善子「んっ……///」
チュッ♥︎
善子「……ぅー」
ヨハネ「元気でた?」
善子「わかんない……けど、無いよりはマシ」
ヨハネ「少しは出たなら上々」
善子「……またキスするつもりでしょ」
ヨハネ「……ばれたか」
善子「バレバレよ」
ヨハネ「したら……ダメ?」
善子「な、なんでそんな……」
ヨハネ「ちょっとだけよ。味見するだけだから」
善子「も、もお……なんで今日はそんなしつこいのよ……っ///」
ヨハネ「だってさっき、手伝って魔力いっぱい使っちゃったんだもの。だから善子から補充しようかなって」
善子「はっ……!?///」
善子「ば、ばかぁっ……ほんとに、そんな……それ、私、もう……ぅうぅ……///」
ヨハネ「ふふ、冗談。最初からおでこにするつもりだったわよ」スッ
善子「んっ……///」
チュッ♥︎
善子「……ぅー」
ヨハネ「元気でた?」
善子「わかんない……けど、無いよりはマシ」
ヨハネ「少しは出たなら上々」
350: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:54:30.03 ID:TepVC2oN
ヨハネ「んー……でも、魔力供給の観点で言うと、おでこじゃまったく吸えないのよねぇ……やっぱり粘膜同士の接触が」
善子「このエロ堕天使!」ベシ
ヨハネ「あいたっ!」
善子「そ、そういうのはしないってあんたが言ってたんじゃないの!」
ヨハネ「でも、善子は私が魔力切れで死にそうだった時、キスでもなんでもするって言ってくれてたでしょ?」
善子「そ、それは……でもあんた、今そこまでへばってないでしょ!?」
ヨハネ「まあね?」
善子「ほらあ!」
ヨハネ「……まあ、今は寄り添うだけで勘弁してあげる。これでも少しは回復するしね……」コテン
善子「……うん」
善子「……星、綺麗ね」
ヨハネ「そうね……ダイヤたちも同じ空を見てるのかしら」
善子「むこう4月でしょ? しかも東京だし……ここまで綺麗に見えないんじゃないの」
ヨハネ「……そっか」
善子「眠い?」
ヨハネ「ちょっとね……」
善子「やっぱり魔力使いすぎたのね」
ヨハネ「まあ……思ってたよりはね。あんまり使いすぎるとセーブモードになるから嫌なのよね」
善子「セーブ? パソコンみたいね」
ヨハネ「本当にそんな感じ……だけど、多分ずっと寝てるだけよ。数日くらい」
善子「……ちゃんと目、覚ますよね」
ヨハネ「当たり前でしょ。寝て魔力回復させてるだけなんだから」
善子「なら、いいけど」
ヨハネ「まあ、そんな事態にはそうそう────」
バチッ
よしヨハ『────!!』
善子「このエロ堕天使!」ベシ
ヨハネ「あいたっ!」
善子「そ、そういうのはしないってあんたが言ってたんじゃないの!」
ヨハネ「でも、善子は私が魔力切れで死にそうだった時、キスでもなんでもするって言ってくれてたでしょ?」
善子「そ、それは……でもあんた、今そこまでへばってないでしょ!?」
ヨハネ「まあね?」
善子「ほらあ!」
ヨハネ「……まあ、今は寄り添うだけで勘弁してあげる。これでも少しは回復するしね……」コテン
善子「……うん」
善子「……星、綺麗ね」
ヨハネ「そうね……ダイヤたちも同じ空を見てるのかしら」
善子「むこう4月でしょ? しかも東京だし……ここまで綺麗に見えないんじゃないの」
ヨハネ「……そっか」
善子「眠い?」
ヨハネ「ちょっとね……」
善子「やっぱり魔力使いすぎたのね」
ヨハネ「まあ……思ってたよりはね。あんまり使いすぎるとセーブモードになるから嫌なのよね」
善子「セーブ? パソコンみたいね」
ヨハネ「本当にそんな感じ……だけど、多分ずっと寝てるだけよ。数日くらい」
善子「……ちゃんと目、覚ますよね」
ヨハネ「当たり前でしょ。寝て魔力回復させてるだけなんだから」
善子「なら、いいけど」
ヨハネ「まあ、そんな事態にはそうそう────」
バチッ
よしヨハ『────!!』
351: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 19:56:24.46 ID:TepVC2oN
バチバチバチッ…
バシューン……!!
「ぅあ゛っ……!」ゴロン
ゴロゴロゴロ…
善子「────」
善子「る、ルビィ────!!」ダッ
ルビィ「ぁ、っはあ……はあ、っ……」ググ…
ルビィ「ぉ……ねえ、ちゃん!!!」
ヨハネ「!!」
ルビィ「お姉ちゃん、おねえちゃん! おねえちゃん!!」バシッバシッ
ヨハネ「や、やめなさい! 魔法陣を叩いたって意味は……!!」
バチバチ…
シュウゥゥ……
ルビィ「ぁあ、っ……ぁああ……」
ルビィ「おねえちゃぁああああん!!!」
善子「ルビィ、ルビィ! 落ち着いて、ルビィ……!!」ギュウッ
ルビィ「よ、しこちゃん……おねえちゃんが! おねえちゃんが帰ってこれなくて……ルビィだけひとりで行きなさいって、それでおねえちゃんだけ残って、ひとりでルビィ気づいたらここで……」
ヨハネ「落ち着きなさいルビィ!」ピシッ
ルビィ「ぁっ……」
善子(催眠術……いや、精神安定……?)
ヨハネ「何があったのか教えてルビィ」
ルビィ「……ご、ごめんなさいヨハネ様」
ルビィ「おねえちゃんが、おねえちゃんが戻ってこれないの……!」
善子「……!!!」
ヨハネ「っ…………」
バシューン……!!
「ぅあ゛っ……!」ゴロン
ゴロゴロゴロ…
善子「────」
善子「る、ルビィ────!!」ダッ
ルビィ「ぁ、っはあ……はあ、っ……」ググ…
ルビィ「ぉ……ねえ、ちゃん!!!」
ヨハネ「!!」
ルビィ「お姉ちゃん、おねえちゃん! おねえちゃん!!」バシッバシッ
ヨハネ「や、やめなさい! 魔法陣を叩いたって意味は……!!」
バチバチ…
シュウゥゥ……
ルビィ「ぁあ、っ……ぁああ……」
ルビィ「おねえちゃぁああああん!!!」
善子「ルビィ、ルビィ! 落ち着いて、ルビィ……!!」ギュウッ
ルビィ「よ、しこちゃん……おねえちゃんが! おねえちゃんが帰ってこれなくて……ルビィだけひとりで行きなさいって、それでおねえちゃんだけ残って、ひとりでルビィ気づいたらここで……」
ヨハネ「落ち着きなさいルビィ!」ピシッ
ルビィ「ぁっ……」
善子(催眠術……いや、精神安定……?)
ヨハネ「何があったのか教えてルビィ」
ルビィ「……ご、ごめんなさいヨハネ様」
ルビィ「おねえちゃんが、おねえちゃんが戻ってこれないの……!」
善子「……!!!」
ヨハネ「っ…………」
352: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:24:56.38 ID:TepVC2oN
・・・
ルビィ「ルビィとお姉ちゃんは、ドームの公演を2日間最後まで見たんだ」
ルビィ「楽しくて、最高の二日間だった。改めてμ'sが大好きだって思ったし、ずっと終わらないで欲しいっていっぱい泣いちゃった」
ルビィ「お姉ちゃんもいっぱいいっぱい泣いてて……ふたりで、お互いの涙を拭いたりして、μ'sみたいに頑張ろうってお話ししたの」
ルビィ「それで……帰るのに満月の日じゃないとダメっていうから、ホテルやネットカフェでその日を待って……」
ルビィ「それで満月の日になった」
ルビィ「お姉ちゃんとルビィは、最初に来た場所……東京ドームに戻って、来た時みたいにお月様がてっぺんに来るまで待ってたの」
ルビィ「その間、ふたりでずっとμ'sのお話をしたり……これからのAqoursのことを話したり」
ルビィ「……ルビィとお姉ちゃんは相思相愛だねって笑ったりしてたんだ」
ルビィ「なのに……帰るのはルビィだけだって」
ルビィ「お姉ちゃんはこっちに残るから、2年後に会いましょうって」
ルビィ「ルビィだけ、ルビィだけお姉ちゃんの魔法で飛ばされて……っ」
ルビィ「おね、えちゃん……っ」
ルビィ「ルビィとお姉ちゃんは、ドームの公演を2日間最後まで見たんだ」
ルビィ「楽しくて、最高の二日間だった。改めてμ'sが大好きだって思ったし、ずっと終わらないで欲しいっていっぱい泣いちゃった」
ルビィ「お姉ちゃんもいっぱいいっぱい泣いてて……ふたりで、お互いの涙を拭いたりして、μ'sみたいに頑張ろうってお話ししたの」
ルビィ「それで……帰るのに満月の日じゃないとダメっていうから、ホテルやネットカフェでその日を待って……」
ルビィ「それで満月の日になった」
ルビィ「お姉ちゃんとルビィは、最初に来た場所……東京ドームに戻って、来た時みたいにお月様がてっぺんに来るまで待ってたの」
ルビィ「その間、ふたりでずっとμ'sのお話をしたり……これからのAqoursのことを話したり」
ルビィ「……ルビィとお姉ちゃんは相思相愛だねって笑ったりしてたんだ」
ルビィ「なのに……帰るのはルビィだけだって」
ルビィ「お姉ちゃんはこっちに残るから、2年後に会いましょうって」
ルビィ「ルビィだけ、ルビィだけお姉ちゃんの魔法で飛ばされて……っ」
ルビィ「おね、えちゃん……っ」
353: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:26:54.19 ID:TepVC2oN
・・・
ヨハネ「────」
善子「…………」
ヨハネ「やっぱり、魔力が足りてなかった……? それともイメージが……いや、現にルビィは戻って来てる」
ヨハネ「なら魔力が足りていないと考えるのが妥当ね……」
善子「どう、するの……ヨハネ……」
善子「ダイヤが……ダイヤが取り残されて……っ!!」
ヨハネ「大丈夫よ」
善子「何が大丈夫なのよ!!」
ヨハネ「私を誰だと思ってんの」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「そうよ。私は堕天使ヨハネ、あなたのヨハネよ」
ヨハネ「ルビィ、連れ戻しに行くわよ」
ルビィ「……ほん、と……?」
ヨハネ「ええ。でもそれにはあなたの力が必要なの」
ルビィ「ルビィの命で、お姉ちゃんが助かるなら……っ」
ヨハネ「バカ言わないの。誰も命まで取らないわよ」
ルビィ「……じゃあ……?」
ヨハネ「────」
善子「…………」
ヨハネ「やっぱり、魔力が足りてなかった……? それともイメージが……いや、現にルビィは戻って来てる」
ヨハネ「なら魔力が足りていないと考えるのが妥当ね……」
善子「どう、するの……ヨハネ……」
善子「ダイヤが……ダイヤが取り残されて……っ!!」
ヨハネ「大丈夫よ」
善子「何が大丈夫なのよ!!」
ヨハネ「私を誰だと思ってんの」
善子「……ヨハネ」
ヨハネ「そうよ。私は堕天使ヨハネ、あなたのヨハネよ」
ヨハネ「ルビィ、連れ戻しに行くわよ」
ルビィ「……ほん、と……?」
ヨハネ「ええ。でもそれにはあなたの力が必要なの」
ルビィ「ルビィの命で、お姉ちゃんが助かるなら……っ」
ヨハネ「バカ言わないの。誰も命まで取らないわよ」
ルビィ「……じゃあ……?」
354: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:27:35.69 ID:TepVC2oN
ヨハネ「ルビィの、ダイヤへの強い想いがいるの。悪いけど私の時間遡行の魔法は成功率がめちゃくちゃ低くてね」
ヨハネ「あなたの強い気持ち、心、想いがあれば……きっとダイヤのもとまで跳べる。魔力は月と私で賄うから────あなたが魔法を使うのよ」
ルビィ「ルビィ、が……まほうを……?」
善子「……ルビィが」
ヨハネ「お願い、ダイヤのために」
ルビィ「で、でも……ルビィ、魔法なんて使えないし……っ」
ヨハネ「任せなさい! 回路と魔力は全部私がフル活動で賄うわ。だからあなたは魔法に必要な想いの力を貸して」
ヨハネ「あなたのお姉ちゃんへの気持ち、想い……イメージ」
ヨハネ「それがあれば、きっと奇跡は起こるから……!!」
ルビィ「っ……わかった」
ルビィ「ルビィが出来るなら……ルビィが助けられるなら……」
ルビィ「……ルビィ、やるよ」
ルビィ「お姉ちゃんを助けたい! お姉ちゃんがいないと絶対に嫌だもん!」
ヨハネ「よし!」
ヨハネ「あなたの強い気持ち、心、想いがあれば……きっとダイヤのもとまで跳べる。魔力は月と私で賄うから────あなたが魔法を使うのよ」
ルビィ「ルビィ、が……まほうを……?」
善子「……ルビィが」
ヨハネ「お願い、ダイヤのために」
ルビィ「で、でも……ルビィ、魔法なんて使えないし……っ」
ヨハネ「任せなさい! 回路と魔力は全部私がフル活動で賄うわ。だからあなたは魔法に必要な想いの力を貸して」
ヨハネ「あなたのお姉ちゃんへの気持ち、想い……イメージ」
ヨハネ「それがあれば、きっと奇跡は起こるから……!!」
ルビィ「っ……わかった」
ルビィ「ルビィが出来るなら……ルビィが助けられるなら……」
ルビィ「……ルビィ、やるよ」
ルビィ「お姉ちゃんを助けたい! お姉ちゃんがいないと絶対に嫌だもん!」
ヨハネ「よし!」
355: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:29:25.41 ID:TepVC2oN
ヨハネ「月がすこし降りてる……魔力の波動が足りないわ」
善子「えっ……どうするの、それ……」
ヨハネ「補充用の魔力を家に取りに戻るしか……」
善子「でも時間が……!」
ヨハネ「……そうね。やりたくないけど、色んなものから魔力を集めるしか……」
善子「…………あっ」
ヨハネ「え?」
善子「……魔力ならここにあるわ!」
ヨハネ「……善子?」
善子「私にキス……すれば、魔力を渡せるでしょう?」
ヨハネ「な、なに言ってるの!? それは、だけど……あなたが嫌がってたことじゃ……」
善子「大事な友達の危機なのよ! ……キスくらいでゴネてられない」
善子「……私は、準備できてるから」
ヨハネ「……」
ヨハネ「……あとから怒らないでよ」
グイッ
ルビィ「ひゃぁっ……!!?///」
チュッ♡
善子「、っ……ん、むっ……」
ヨハネ「は、むっ……ん、ぢゅ……ちゅる、っふ……」
善子「ん、っ……んふ、ちゅ……っむ、ぁっ」
善子「はあ、はあっ……」ヨロッ
善子「っう……こ、こんなに体力持ってかれるものなのね……魔力、とられたら……っ」
ヨハネ「ヨハネのキスは特別なのよ───ごめん、ありがと。これだけあれば……大丈夫!」
善子「……はあ、はあっ……そ、う……れ
ヨハネ「……善子」
善子「?」
ヨハネ「やっぱり思ってた通り、美味しかった。私の好みな味だわ」
善子「ば、ばかっ……///」ゴシゴシ
善子「えっ……どうするの、それ……」
ヨハネ「補充用の魔力を家に取りに戻るしか……」
善子「でも時間が……!」
ヨハネ「……そうね。やりたくないけど、色んなものから魔力を集めるしか……」
善子「…………あっ」
ヨハネ「え?」
善子「……魔力ならここにあるわ!」
ヨハネ「……善子?」
善子「私にキス……すれば、魔力を渡せるでしょう?」
ヨハネ「な、なに言ってるの!? それは、だけど……あなたが嫌がってたことじゃ……」
善子「大事な友達の危機なのよ! ……キスくらいでゴネてられない」
善子「……私は、準備できてるから」
ヨハネ「……」
ヨハネ「……あとから怒らないでよ」
グイッ
ルビィ「ひゃぁっ……!!?///」
チュッ♡
善子「、っ……ん、むっ……」
ヨハネ「は、むっ……ん、ぢゅ……ちゅる、っふ……」
善子「ん、っ……んふ、ちゅ……っむ、ぁっ」
善子「はあ、はあっ……」ヨロッ
善子「っう……こ、こんなに体力持ってかれるものなのね……魔力、とられたら……っ」
ヨハネ「ヨハネのキスは特別なのよ───ごめん、ありがと。これだけあれば……大丈夫!」
善子「……はあ、はあっ……そ、う……れ
ヨハネ「……善子」
善子「?」
ヨハネ「やっぱり思ってた通り、美味しかった。私の好みな味だわ」
善子「ば、ばかっ……///」ゴシゴシ
356: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:33:02.48 ID:TepVC2oN
ヨハネ「よし……魔力は充分!これでいけるわ!」ゴオッ!
ヨハネ「ルビィ、手を」スッ
ルビィ「う、うん……」ギュウッ
ヨハネ「私の言葉を復唱して」
ルビィ「はい!」
ヨハネ「……黒澤ルビィが命じます」
ルビィ「く、黒澤ルビィが……命じます」
ヨハネ「時間の扉よ、開け」
ルビィ「時間の扉よ……開け」
ヨハネ「わたしを、お姉ちゃんの元へ」
ルビィ「ルビィを……お姉ちゃんの元に連れて行ってください……!!」
ヨハネ「……!」ゴオッ!!
バチバチバチッ!!
善子「……風が、すごい……っ」
ヨハネ「まだよ、まだ想いが足りてない! ルビィ!」
ルビィ「ぅ、ぅゆ……」
ルビィ「お姉ちゃん、お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん……っ」
ルビィ「お願いします、お姉ちゃんを助けたいの! ルビィはお姉ちゃんが大好きで、お姉ちゃんがいなくちゃ何もできないダメダメな子だけど……っ」
ルビィ「お願いします……! これからはお姉ちゃんを助けられるように、頑張ります! だから、だから……っ!!」
バチバチバチ…
ヨハネ「っ……ダメ、足りない……! このままじゃ変なとこに跳ぶ……!
ルビィ「そ、そんな……っ」
ヨハネ「ルビィ、手を」スッ
ルビィ「う、うん……」ギュウッ
ヨハネ「私の言葉を復唱して」
ルビィ「はい!」
ヨハネ「……黒澤ルビィが命じます」
ルビィ「く、黒澤ルビィが……命じます」
ヨハネ「時間の扉よ、開け」
ルビィ「時間の扉よ……開け」
ヨハネ「わたしを、お姉ちゃんの元へ」
ルビィ「ルビィを……お姉ちゃんの元に連れて行ってください……!!」
ヨハネ「……!」ゴオッ!!
バチバチバチッ!!
善子「……風が、すごい……っ」
ヨハネ「まだよ、まだ想いが足りてない! ルビィ!」
ルビィ「ぅ、ぅゆ……」
ルビィ「お姉ちゃん、お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん……っ」
ルビィ「お願いします、お姉ちゃんを助けたいの! ルビィはお姉ちゃんが大好きで、お姉ちゃんがいなくちゃ何もできないダメダメな子だけど……っ」
ルビィ「お願いします……! これからはお姉ちゃんを助けられるように、頑張ります! だから、だから……っ!!」
バチバチバチ…
ヨハネ「っ……ダメ、足りない……! このままじゃ変なとこに跳ぶ……!
ルビィ「そ、そんな……っ」
357: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:33:32.13 ID:TepVC2oN
ルビィ「ど、どうしたら……こんなに、思ってるのに……もう、どうしていいの……!?」
善子「ルビィ!!」
ルビィ「!!」
善子「あなたがお姉ちゃんに贈ったもの……あれの効果って、なんだっけ……!」
ルビィ「ぁ……キャストライトの、パワー……」
ルビィ「……」ギュウッ
ルビィ「……ルビィの、何より大切なお姉ちゃんの元に連れて行って」
バチバチバチ!!
ヨハネ「……っ!」
ヨハネ「…………行ってくるわ、善子」
善子「!」
バシューン……!!
シュウゥゥ…
善子「ルビィ!!」
ルビィ「!!」
善子「あなたがお姉ちゃんに贈ったもの……あれの効果って、なんだっけ……!」
ルビィ「ぁ……キャストライトの、パワー……」
ルビィ「……」ギュウッ
ルビィ「……ルビィの、何より大切なお姉ちゃんの元に連れて行って」
バチバチバチ!!
ヨハネ「……っ!」
ヨハネ「…………行ってくるわ、善子」
善子「!」
バシューン……!!
シュウゥゥ…
358: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:41:48.75 ID:TepVC2oN
~???~
ダイヤ「……ルビィは、行きましたか」
ダイヤ「ふふ、まさか……お月様の力を借りて、ひとりが限界とは」
ダイヤ「ヨハネさんに怒られてしまいますでしょうか」
ダイヤ「……わたくしが彼女たちに会えるまで、2年」
ダイヤ「……あと2年ですか」
ダイヤ「短いようで、とても長く感じてしまいます」
ダイヤ「また、ルビィと離れていた時間だけ……みんなと離れてしまうのね」
ダイヤ「出会う頃には、わたくしは……もう、大人になってしまいます」
ダイヤ「それはそれで面白いかもしれません。すこし大人になって帰ってきた黒澤ダイヤの魅力、伝えられるでしょうか」
ダイヤ「……なんて、うふふ」
ダイヤ「……ルビィは、行きましたか」
ダイヤ「ふふ、まさか……お月様の力を借りて、ひとりが限界とは」
ダイヤ「ヨハネさんに怒られてしまいますでしょうか」
ダイヤ「……わたくしが彼女たちに会えるまで、2年」
ダイヤ「……あと2年ですか」
ダイヤ「短いようで、とても長く感じてしまいます」
ダイヤ「また、ルビィと離れていた時間だけ……みんなと離れてしまうのね」
ダイヤ「出会う頃には、わたくしは……もう、大人になってしまいます」
ダイヤ「それはそれで面白いかもしれません。すこし大人になって帰ってきた黒澤ダイヤの魅力、伝えられるでしょうか」
ダイヤ「……なんて、うふふ」
359: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:44:28.96 ID:TepVC2oN
ダイヤ「────ルビィ」
ダイヤ「ルビィ……あなたはちゃんと、帰れましたか?」
ダイヤ「楽しかったわね、μ'sのファイナルライブ。いっぱい声を出して、いっぱい汗をかいて、いっぱい泣いて……」
ダイヤ「ルビィ……あなたに今まで寂しくさせた時間を償えたでしょうか」
ダイヤ「わたくしの罪は……あなたを寂しくさせてしまったことは、償えたでしょうか」
ダイヤ「ルビィ……あなたは未来で、強く生きてください」
ダイヤ「必ず、一番にあなたに会いに行きますから」
ダイヤ「ルビィ……愛しています」
ダイヤ「あなたを、誰よりも……心の底から」
ダイヤ「わたくしの命よりも大切なルビィ」
ダイヤ「……ルビィ、ルビィ……2年、頑張りますから。あなたに会える時……謝れるように、頑張って、大きくなりますから……っ」
ルビィ「ルビィ……ルビィぃい……会いたいですわルビィ~~!! うぅぅぅ……!!」
「お姉ちゃん!!」
ダイヤ「あぁ……わたくしとしたことが、幻聴が……」
「おーねーえーちゃーん!」
ダイヤ「おかしいですわ……幻視まで……これほどルビィを愛していたのね……」
ダイヤ「さっき未来に帰したはずのルビィが目の前に……」
「お姉ちゃんの……おばか~~~!!」ダッ
黒澤家秘伝奥義!
正突
拳き
ダイヤ「ぐふぅっ!?」
ベシャ
ドタバタゴロゴロゴロ……
ダイヤ「い、いたたた……な、何が……」
ルビィ「……」
ダイヤ「え……る、びぃ……?」
ダイヤ「ルビィ……あなたはちゃんと、帰れましたか?」
ダイヤ「楽しかったわね、μ'sのファイナルライブ。いっぱい声を出して、いっぱい汗をかいて、いっぱい泣いて……」
ダイヤ「ルビィ……あなたに今まで寂しくさせた時間を償えたでしょうか」
ダイヤ「わたくしの罪は……あなたを寂しくさせてしまったことは、償えたでしょうか」
ダイヤ「ルビィ……あなたは未来で、強く生きてください」
ダイヤ「必ず、一番にあなたに会いに行きますから」
ダイヤ「ルビィ……愛しています」
ダイヤ「あなたを、誰よりも……心の底から」
ダイヤ「わたくしの命よりも大切なルビィ」
ダイヤ「……ルビィ、ルビィ……2年、頑張りますから。あなたに会える時……謝れるように、頑張って、大きくなりますから……っ」
ルビィ「ルビィ……ルビィぃい……会いたいですわルビィ~~!! うぅぅぅ……!!」
「お姉ちゃん!!」
ダイヤ「あぁ……わたくしとしたことが、幻聴が……」
「おーねーえーちゃーん!」
ダイヤ「おかしいですわ……幻視まで……これほどルビィを愛していたのね……」
ダイヤ「さっき未来に帰したはずのルビィが目の前に……」
「お姉ちゃんの……おばか~~~!!」ダッ
黒澤家秘伝奥義!
正突
拳き
ダイヤ「ぐふぅっ!?」
ベシャ
ドタバタゴロゴロゴロ……
ダイヤ「い、いたたた……な、何が……」
ルビィ「……」
ダイヤ「え……る、びぃ……?」
360: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:45:31.07 ID:TepVC2oN
ダイヤ「ルビィ? ルビィ!? な、なぜルビィがここに!? まさか自力でまたここまで!?」ガバッ
「必殺ァつ!!!」
ダイヤ「!?」
「堕天鳳凰縛ーー!!」ガシッ
ギリギリギリギリ!
ダイヤ「ぴぎゃあぁーーーー!!! いたたたたたたた!!! な、なんですの!!誰ですか!」
パッ
ダイヤ「ぁいたたた……」
ヨハネ「ふん!」
ダイヤ「……善子さん?」
ヨハネ「ヨハネよ!!」
ルビィ「ヨハネ様だよ!」
ダイヤ「ヨハネさん!?」
ダイヤ「な、なぜあなたたちがここに……まさかここはもう2018年でわたくし、気づかぬうちに2年を……」
ヨハネ「ここは2016年だし2年も過ごしてない! 帰ってきたルビィ引っ張って弾丸で迎えにきたの!」
ダイヤ「……」
ダイヤ「えっ」
ルビィ「えっ……じゃないよお姉ちゃん! 勝手に、かってに……るびぃだけ、かえらせて……ひとりにするなんて……!」
ルビィ「そんなの、お姉ちゃんとお喋りできなかった2年間より嫌だよ……」
ルビィ「お姉ちゃんと同じ時間を生きられないなんて……やだよ……!」
ダイヤ「る、ルビィ……」
ヨハネ「ったく……心配してたのよ。ダイヤが失敗する可能性は魔力不足かイメージ不足」
ヨハネ「結局魔力不足で跳べないなんて……だから言っていたのよ補助用の魔力を用意しとけって」
ダイヤ「……言われた覚えがないんですが」
ヨハネ「言ったわよ描写されてないとこで!」
ダイヤ「す、すみません……」
ヨハネ「はぁぁ……もう、ほんとバカねあなた……」
「必殺ァつ!!!」
ダイヤ「!?」
「堕天鳳凰縛ーー!!」ガシッ
ギリギリギリギリ!
ダイヤ「ぴぎゃあぁーーーー!!! いたたたたたたた!!! な、なんですの!!誰ですか!」
パッ
ダイヤ「ぁいたたた……」
ヨハネ「ふん!」
ダイヤ「……善子さん?」
ヨハネ「ヨハネよ!!」
ルビィ「ヨハネ様だよ!」
ダイヤ「ヨハネさん!?」
ダイヤ「な、なぜあなたたちがここに……まさかここはもう2018年でわたくし、気づかぬうちに2年を……」
ヨハネ「ここは2016年だし2年も過ごしてない! 帰ってきたルビィ引っ張って弾丸で迎えにきたの!」
ダイヤ「……」
ダイヤ「えっ」
ルビィ「えっ……じゃないよお姉ちゃん! 勝手に、かってに……るびぃだけ、かえらせて……ひとりにするなんて……!」
ルビィ「そんなの、お姉ちゃんとお喋りできなかった2年間より嫌だよ……」
ルビィ「お姉ちゃんと同じ時間を生きられないなんて……やだよ……!」
ダイヤ「る、ルビィ……」
ヨハネ「ったく……心配してたのよ。ダイヤが失敗する可能性は魔力不足かイメージ不足」
ヨハネ「結局魔力不足で跳べないなんて……だから言っていたのよ補助用の魔力を用意しとけって」
ダイヤ「……言われた覚えがないんですが」
ヨハネ「言ったわよ描写されてないとこで!」
ダイヤ「す、すみません……」
ヨハネ「はぁぁ……もう、ほんとバカねあなた……」
361: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:46:21.39 ID:TepVC2oN
ダイヤ「ですが、わたくしはなんとしてもルビィだけは……」
ルビィ「ルビィは……そんなことになるくらいなら、ここでお姉ちゃんといたほうがいいもん」
ダイヤ「な、何を言ってるんですか!? ルビィ、あなた今自分が何を……」
ルビィ「分かってる! 分かってるもん……!」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「ルビィは……お姉ちゃんがいないのが嫌。何より嫌、死んでも嫌! ……だからそのブレスレットを送ったんだよ?」
ダイヤ「……あ」チャラ
ダイヤ「……これを持っていたから、わたくしを?」
ルビィ「うん……そうだよ」
ルビィ「その石の名前は、キャストライト」
ルビィ「効果は、誠実な愛……二人の絆をつなぐ」
ルビィ「お姉ちゃんとルビィがずっと一緒に……何があっても一緒に入られますようにってお願いを込めて作ったんだよ」
ダイヤ「────、」
ルビィ「お姉ちゃんの誕生日プレゼント、とっても嬉しかったよ? でも、それは……お姉ちゃんがいたから」
ルビィ「お姉ちゃんがいないと……ルビィはこれからどんな楽しいことも楽しいと思えなくなっちゃう」
ルビィ「お姉ちゃん……言ったでしょ。ルビィのこと、もう二度と突き放さないって! さっきのことは無しにしてあげるから、一緒に帰ろっ」
ダイヤ「っ……」
ダイヤ「……っ、っ……る、び……っ……」フルフル
ルビィ「……大好きなお姉ちゃん」ギュウッ
ルビィ「ルビィは出来損ないで、ぐずで、のろまかもしれないけど」
ルビィ「お姉ちゃんを大好きな気持ちだけは、誰にも負けないの」
ルビィ「ちっちゃなルビィの、ちっちゃなハート……受け取ってくださいっ」
ダイヤ「るっ……るび、ぃ……ルビィ……ぅ、っく……うぁ、ぁぁぁあっ! ぅあああああ!」ギュウッ
ヨハネ「……」
ヨハネ「……一件落着……かなっと」フラッ
ヨハネ「やば……魔力使いすぎ。身体、重過ぎ……」
ヨハネ「……さてと、帰らないとね……」
ルビィ「ルビィは……そんなことになるくらいなら、ここでお姉ちゃんといたほうがいいもん」
ダイヤ「な、何を言ってるんですか!? ルビィ、あなた今自分が何を……」
ルビィ「分かってる! 分かってるもん……!」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「ルビィは……お姉ちゃんがいないのが嫌。何より嫌、死んでも嫌! ……だからそのブレスレットを送ったんだよ?」
ダイヤ「……あ」チャラ
ダイヤ「……これを持っていたから、わたくしを?」
ルビィ「うん……そうだよ」
ルビィ「その石の名前は、キャストライト」
ルビィ「効果は、誠実な愛……二人の絆をつなぐ」
ルビィ「お姉ちゃんとルビィがずっと一緒に……何があっても一緒に入られますようにってお願いを込めて作ったんだよ」
ダイヤ「────、」
ルビィ「お姉ちゃんの誕生日プレゼント、とっても嬉しかったよ? でも、それは……お姉ちゃんがいたから」
ルビィ「お姉ちゃんがいないと……ルビィはこれからどんな楽しいことも楽しいと思えなくなっちゃう」
ルビィ「お姉ちゃん……言ったでしょ。ルビィのこと、もう二度と突き放さないって! さっきのことは無しにしてあげるから、一緒に帰ろっ」
ダイヤ「っ……」
ダイヤ「……っ、っ……る、び……っ……」フルフル
ルビィ「……大好きなお姉ちゃん」ギュウッ
ルビィ「ルビィは出来損ないで、ぐずで、のろまかもしれないけど」
ルビィ「お姉ちゃんを大好きな気持ちだけは、誰にも負けないの」
ルビィ「ちっちゃなルビィの、ちっちゃなハート……受け取ってくださいっ」
ダイヤ「るっ……るび、ぃ……ルビィ……ぅ、っく……うぁ、ぁぁぁあっ! ぅあああああ!」ギュウッ
ヨハネ「……」
ヨハネ「……一件落着……かなっと」フラッ
ヨハネ「やば……魔力使いすぎ。身体、重過ぎ……」
ヨハネ「……さてと、帰らないとね……」
362: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:50:32.20 ID:TepVC2oN
~現代、1週間後~
ダイヤ「……」
ルビィ「……」
千歌「……ねえねえ善子ちゃん」
善子「?」
千歌「なんか、最近あの二人……ダラけてない? 私の気のせいかな……チカがダラけてるからそう見えるのかな?」
善子「……二人は確かにダラけてるし、千歌は毎日いつでもダラけてる」
千歌「そんなー……」
善子「……まさかμ'sロスをこっちで引っ張るなんてね」
千歌「みゅーずろす……?」
善子「うん」
ルビィ「はなよちゃん……」
ダイヤ「エリーチカ……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「もう一回見に行けないかな……」
ダイヤ「もう魔法は使えませんわ……」
ルビィ「どうして……」
ダイヤ「ヨハネさんにはもう魔法は使わせないと、言われてしまいましたから」
ルビィ「そんなぁ……」
ダイヤ「そもそもわたくしの手に余る力……持っていてはいけなかったのです」
ルビィ「そっかあ……」
ダイヤ「はい……すみません、ルビィ」
ルビィ「大丈夫……帰ったらライブBD見ようね」
ダイヤ「はい、もちろん……」
千歌「ふたりはいったい何を話してるのやら……千歌には難しい内容なのであった」
善子「なに語り部っぽい喋り方してるのよ」
ダイヤ「……」
ルビィ「……」
千歌「……ねえねえ善子ちゃん」
善子「?」
千歌「なんか、最近あの二人……ダラけてない? 私の気のせいかな……チカがダラけてるからそう見えるのかな?」
善子「……二人は確かにダラけてるし、千歌は毎日いつでもダラけてる」
千歌「そんなー……」
善子「……まさかμ'sロスをこっちで引っ張るなんてね」
千歌「みゅーずろす……?」
善子「うん」
ルビィ「はなよちゃん……」
ダイヤ「エリーチカ……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「もう一回見に行けないかな……」
ダイヤ「もう魔法は使えませんわ……」
ルビィ「どうして……」
ダイヤ「ヨハネさんにはもう魔法は使わせないと、言われてしまいましたから」
ルビィ「そんなぁ……」
ダイヤ「そもそもわたくしの手に余る力……持っていてはいけなかったのです」
ルビィ「そっかあ……」
ダイヤ「はい……すみません、ルビィ」
ルビィ「大丈夫……帰ったらライブBD見ようね」
ダイヤ「はい、もちろん……」
千歌「ふたりはいったい何を話してるのやら……千歌には難しい内容なのであった」
善子「なに語り部っぽい喋り方してるのよ」
363: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:52:44.28 ID:TepVC2oN
・・・
善子「動乱の9月……誕生日でした、ってね」
善子「ヨハネもルビィもダイヤも帰ってきたし、一件落着」
善子「さっき本人も話してたけど、ダイヤは魔法の力を失ったらしい」
善子「ヨハネに閉じられたとか言うけど、本当は強すぎる魔法を使ったせいで回路が機能を停止しただけみたい」
善子「魔法使いにはよくあることらしくて、普通はそこからリハビリすることで回復、ついでにパワーも底上げされるんだって」
善子「まるでサイヤ人みたいな特性ね、魔法」
善子「でもそれをダイヤに伝える気はないみたい。魔法使いを狙ったエージェントから守るためらしいわ」
善子「私もこれでいいと思う。一度限りだからこそ、ダイヤも強く想いを持てたんだろうし」
善子「で、ルビィとダイヤはμ'sロスを引きずったままだけど、今まで以上に二人仲良くしている」
善子「……姉妹の一線超えたりしてないわよね?」
善子「大丈夫よね、うん……多分。おそらく」
善子「さて、ヨハネはというと……」
善子「動乱の9月……誕生日でした、ってね」
善子「ヨハネもルビィもダイヤも帰ってきたし、一件落着」
善子「さっき本人も話してたけど、ダイヤは魔法の力を失ったらしい」
善子「ヨハネに閉じられたとか言うけど、本当は強すぎる魔法を使ったせいで回路が機能を停止しただけみたい」
善子「魔法使いにはよくあることらしくて、普通はそこからリハビリすることで回復、ついでにパワーも底上げされるんだって」
善子「まるでサイヤ人みたいな特性ね、魔法」
善子「でもそれをダイヤに伝える気はないみたい。魔法使いを狙ったエージェントから守るためらしいわ」
善子「私もこれでいいと思う。一度限りだからこそ、ダイヤも強く想いを持てたんだろうし」
善子「で、ルビィとダイヤはμ'sロスを引きずったままだけど、今まで以上に二人仲良くしている」
善子「……姉妹の一線超えたりしてないわよね?」
善子「大丈夫よね、うん……多分。おそらく」
善子「さて、ヨハネはというと……」
364: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:54:09.62 ID:TepVC2oN
~ヨハネの部屋~
善子「……帰ったわよ」
ヨハネ「すう……すう……」
善子「……まだ寝てるのね」
善子(……セーブモード、だっけ)
善子(魔力を使いすぎた結果の、充電期間。冬眠って言った方が良さそうだけど)
善子「ほんとに回復してるのかな……」
善子「……」
善子「帰ってきて、もう1週間よ」
善子「……いつになったら目を覚ますのよ、バカ」
善子「いつまでひとりで居させるつもりなのよ……」
善子「……」
善子「……今からやるのは、治療行為だからね。そういう、あれじゃないから」
善子「ねぼすけの眠り姫……そろそろ起きる時間よ」
……チュッ
#4 ヨハネとジュエルシスターズ 完
善子「……帰ったわよ」
ヨハネ「すう……すう……」
善子「……まだ寝てるのね」
善子(……セーブモード、だっけ)
善子(魔力を使いすぎた結果の、充電期間。冬眠って言った方が良さそうだけど)
善子「ほんとに回復してるのかな……」
善子「……」
善子「帰ってきて、もう1週間よ」
善子「……いつになったら目を覚ますのよ、バカ」
善子「いつまでひとりで居させるつもりなのよ……」
善子「……」
善子「……今からやるのは、治療行為だからね。そういう、あれじゃないから」
善子「ねぼすけの眠り姫……そろそろ起きる時間よ」
……チュッ
#4 ヨハネとジュエルシスターズ 完
365: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 20:55:25.79 ID:TepVC2oN
¶cリ˘ヮ˚)|「第4話おわり! 長かったわね…読んでくれてありがと」
¶cリ˘ヮ˚)|「はてさて、ヨハネはどうなっちゃうのかしら」
¶cリ˘ヮ˚)|「しれっと次の話では普通に活動してたりして」
¶cリ˘ヮ˚)|「はてさて、ヨハネはどうなっちゃうのかしら」
¶cリ˘ヮ˚)|「しれっと次の話では普通に活動してたりして」
366: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/12/12(水) 21:12:55.50 ID:+4g429Aa
乙善子ちゃん!
なかなか熱い展開楽しかったです
なかなか熱い展開楽しかったです
367: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/12/12(水) 21:16:45.62 ID:5jwt69Eq
ヨハネ消える回辛かったのでもう消さないで…
369: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/12/12(水) 21:22:23.62 ID:TepVC2oN
370: 名無しで叶える物語(魔王城門前) 2018/12/12(水) 21:59:02.62 ID:kIKPozXn
とても良い
372: 名無しで叶える物語(プーアル茶) 2018/12/13(木) 00:49:18.09 ID:0Kn6Frzf
いいっすねー
373: 名無しで叶える物語(空中都市アレイネ) 2018/12/13(木) 05:30:16.91 ID:OetUm1Bk
|c||^.- ^||おやすみなさん
371: 名無しで叶える物語(庭) 2018/12/12(水) 22:37:11.54 ID:nxOQJvKJ
黒澤姉妹いいわ~!
もっとAqours+ヨハネのドタバタ日常が読みたい…!!
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https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1543328012/