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443: 第6話(たこやき) 2018/02/21(水) 01:50:02.52 ID:hekRn6oR
~放課後・屋上~


果南「ワン!ツー!スリー!フォー!ワン!ツー!スリー!フォー!」」パンパン

果南「花丸、腕の振り遅れてるよ! 梨子は身体もっと大きく使って!」

花丸「は……はい!」

梨子「はいっ!」

果南「鞠莉は足元少し雑、しっかりステップ! ルビィはもっとみんなを見て!」

鞠莉「ぉっ……OK!」

ルビィ「は、いぃ」

ヨハネ「ハードなダンスね」

果南「でも、そのぶんかなり高い評価をもらえると思う。今度のラブライブは本気で挑まなきゃいけないから」

ヨハネ「……そうね」

果南「善子、ちゃんと腕伸ばして!」

善子「はいっ……!」

ヨハネ「……」

ヨハネ「ラブライブ……かぁ」

444: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:51:11.69 ID:hekRn6oR
・・・


果南「それじゃあ休憩! みんな今の動きを頭に入れて、これから更に改善していくよ!」

みんな『はい!』

千歌「はー……つっかれたああー……」

鞠莉「もう腕上がんないわー……」

梨子「膝が笑ってる……」

ダイるびまる『……』グッタリ

曜「はー……さすがにつらいなー……」

善子「はあぁ……きっつかったわ……」

ヨハネ「おつかれ。はい、スポドリ」スッ

善子「ありがと……」パシッ

ヨハネ「最近、みんなピリピリしてるわね」

善子「そりゃ……ラブライブは失敗するわけにはいかないからでしょ?」

ヨハネ「……そうね」

善子「?」

445: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:52:01.69 ID:hekRn6oR
果南「あ、ヨハネ」

ヨハネ「センパイ……どうしたの?」

果南「ちょっと私のダンス、見てほしいんだけど」

ヨハネ「いいけど……どうして私なのよ」

果南「みんな疲れてるし、ヨハネも仲間でしょ?」

ヨハネ「……仲間、ね」

果南「?」

ヨハネ「いいわよ、見てあげる」

果南「ありがと助かる! ついでに善子も見ててよ」

善子「ついでで悪かったわね、あとヨハネ」

果南「指摘あったらよろしく!」

善子「はいはい……」

ヨハネ「それじゃ……」

果南「せー……のっ!」タッ

ヨハネ「ワン!ツー!スリー!フォー!」パンパン

果南「ふっ……ふっ……」タッタッタッ

善子「……悪くないわよね?」

ヨハネ「腕の振りも足もしっかり出来てる……けど」

ヨハネ「センパイ、難しいステップ入るとテンポが少し遅れるわ、気をつけて」

果南「うん!」

446: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:53:19.48 ID:hekRn6oR
・・・


果南「はあ……ふう、ふぅ……」

ヨハネ「お疲れ、センパイ。全体的にいい感じだったわよ」

善子「さっきのテンポが遅れるところだけ直せば完璧ね」

果南「ほんと?よかった。振り付け考えた私がボロボロじゃ、カッコつかないからさ~……」

善子「まあ……誰も気にしないと思うけど」

ヨハネ「でも、ほんと難しいダンスよね……」タンッタンッ

ヨハネ「ほっ……ふ、っ」タッタッ

善子「……できてるし」

果南「やるねー」

ヨハネ「ふん、堕天使を舐めないことね! ────づっ!」ギシッ


グラッ


善子「あっ!」

果南「あぶなっ!」バッ


ガシッ


ヨハネ「……ナイスセンパイ」

果南「大丈夫?」

ヨハネ「ええ……足が絡まったみたい」

善子「なにやってんのよ……そんな難しいところじゃなかったでしょ」

ヨハネ「わかってるから言わないでってば……」

447: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:54:20.38 ID:hekRn6oR
善子「ふふふーん? やっぱり運動不足なのかしらー?」

ヨハネ「なにをぅ! やる気!?」

善子「いいわよ、全力でかかってきなさい!」

果南「はいはい、ストップストップ」

ヨハネ「む」

善子「ふん」

果南「ていうかヨハネ、身体軽いね。ちゃんと食べてる?」

ヨハネ「毎日三食欠かすことはないわ!」

果南「もっと食べなよ? 女の子だから痩せてないと、って思うのは分かるけど……痩せすぎも毒だからね」

ヨハネ「ええ……ありがとう」

ヨハネ(いま、足が軋んだ……)

ヨハネ(……動きが鈍ってるってことね)

448: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:55:04.40 ID:hekRn6oR
~練習後・部室~


善子「では我がリトルデーモンたち、私は一足先に失礼させていただきます。また明日、その顔を拝みに来てあげましょう」

ヨハネ「遊んでないで帰るわよ」

善子「遊んでないんだけど! というか、あなたもヨハネならノりなさいよ!」

ヨハネ「ああ、そうね……うん、ごめん」

善子「な、なによ……? 調子狂うじゃないの」

果南「あ、善子とヨハネ。今から時間ある? うちに来てほしいんだけど」

善子「?」

果南「体づくりにいい干物とかあげようと思ってさ。さっきヨハネ抱きとめた時、すごく軽かったから心配で……ね?」

ヨハネ「よ、余計なお世話よセンパイ! 私はこれでも毎日食べてるし、おかわりだって────」

果南「いいからおいで、先輩が心配してんだから」

ヨハネ「ぅ……はい」

善子「……」

果南「よし、じゃあ行こっか。ちょっと時間かかるけど、大丈夫だよね?」

ヨハネ「それなら私が二人を抱えて飛べばすぐに行けるわよ?」

果南「いいから、今日はバスで帰ろ。ダイヤにも寄ってもらうし3人は抱えて飛べないでしょ?」

ヨハネ「ぐっ……わ、我が能力をなめないでもらいたいのだけど」

善子「強がりね」

ヨハネ「くっ……」

果南「ふふ、仲良しだね二人はいつも」

果南「だいやー? ちょっと帰りにさー」

449: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:56:39.25 ID:hekRn6oR
~果南の家~


善子(いっぱいもらってしまった……)

果南「こんなにあれば大丈夫でしょ!」

ヨハネ「多すぎよ! 一夜干しでしょ? どんだけ作ったのよ」

果南「んー……昨日休みだったからめちゃくちゃ釣ったからそれ全部?」

ヨハネ「限度がある!!」

ダイヤ「まあまあ、先輩の好意には心から甘えるのが後輩の務めではなくて?」

善子「……」

ヨハネ「……」

ダイヤ「な、なんですか? 人の顔をジロジロと」←一夜干しをいっぱいの紙袋を持ったダイヤ

善子「同級生だからってもらいすぎじゃない?」

ヨハネ「紙袋2袋って……」

ダイヤ「こ、これは果南さんに押し付けられたんです!!///」

果南「まだあるけど」

ダイヤ「こ、これだけいただいたので満足です!」

ヨハネ「なんぼ作ったのよこのセンパイ」

450: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:59:21.06 ID:hekRn6oR
果南「まだ千歌の家に持ってくのがあるし、明日は曜のとこにも持ってかないといけないんだ」

善子「ほんと作りすぎでしょ……」

果南「でもそれだけ食べたら骨も強くなるから……だからヨハネも善子も、好き嫌いせず食べなよ?」

ヨハネ「はいはーい……」

果南「ダイヤもね」

ダイヤ「わ、わたくしに好き嫌いなんてありませんわ!」

果南「ふーん……」

ダイヤ「……分かってます、ありがとうございます」

果南「うん! ……じゃ、千歌の家までボート出すから送ってくよ」

ダイヤ「ええ、ありがとう。二人も乗って行きなさい?」

ヨハネ「ええ、お言葉に甘えさせてもらうわ」

善子「ボート……」

ヨハネ「学生なのにボート動かせるって、ちょっとかっこいいわよね」

善子「!」コクコクコクコクコクコクコクコク

451: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 01:59:55.47 ID:hekRn6oR
・・・


ダイヤ「では、わたくしたちはこれで」

果南「また明日ね~」

善子「そうだセンパイ、リーダーに伝えておいてほしいんだけど」

果南「んー?」

善子「歌詞製作に困ってるなら、私でも手伝えると思うから……って」

果南「ふふ、わかったよ。ありがとね善子」ナデナデ

善子「な、なでるな! んじゃまた明日!」

果南「はいはーい」

452: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:00:25.49 ID:hekRn6oR
ダイヤ (*´ω`*)

ヨハネ( ˆωˆ )ニヤニヤ

善子「……な、何よあんた! なによ生徒会長!」

ダイヤ「いえいえ、うふふ」

ヨハネ「自分から協力を申し出るなんて、馴染んだわねぇ? あんなにコミュ障だったのに」

善子「う、うるさいわ! 私だって……その、Aqoursの一員だもん」

善子「それに、全部あんたのおかげでゴニョゴニョ……」

ヨハネ「なに、なんて言ったの?」

善子「な……何でもない!」

ヨハネ「ふぅん」

453: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:00:59.59 ID:hekRn6oR
ダイヤ「……ところで、ずっと気になっていたのですが」

よしヨハ『?』

ダイヤ「あなたたちふたりは……どちらが上でどちらが下……とか、決めてますの?」

よしヨハ『私が姉!』

よしヨハ『……』

よしヨハ『私よ!!』

よしヨハ『ぐぬぬぬ……』

ダイヤ「……分かりました、二人とも同じ主張なのでどっちつかず、という形なのですね」

797: 名無しで叶える物語(庭) 2018/03/17(土) 12:35:50.00 ID:VuqpPWAF
>>453
善子の方が妹だと思うぞ!

454: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:01:34.00 ID:hekRn6oR
ヨハネ「いやいやいやどう見たって私でしょう? ほら、この大人っぽいスタイルに美しい容姿!」

善子「私の顔でそんなこと言うなー!!」

ダイヤ「……確かに、見比べてみると善子さんより背は高いですし、その、全体的なスタイルも大人びているような」

ヨハネ「ふふ、当たり前よ! 我が必殺の魔法【変身】による効果ですもの!」

ダイヤ「……ああ、言っていましたわね。確か、善子さんをもとにするならば、基本何にでも仮装できるとか」

ヨハネ「ええ! 元のパーツは善子のまま、髪型や微細な部分を変化させて生徒会長のように変身することもできるのよ」

善子「忌々しいわその能力……」

ダイヤ「まさにオカルトの世界ですわ…………まあ、それを言ったらヨハネさんの存在そのものがオカルトなのですけれど」

善子「そうね……堕天使として現世で生きるこの私ですら、さすがに驚いたわ」

ヨハネ|c||˘ヮ˚||

ダイヤ「!!?」

善子「うわっ!?」

455: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:02:11.85 ID:hekRn6oR
ヨハネ「変身してほしそうだったから♪」

ダイヤ「も、もっとよく見ても?」

ヨハネ「えっ……え、ええ」

ダイヤ「……じー」プニプニ

ヨハネ「ぅゆ……ぅー」

ダイヤ「……この髪……かつらではないですわね」

ヨハネ「変身だもん、本物よ」

善子「ちょ、ちょっ……な、なんかすごく恥ずかしくなるからやめて! 自分と先輩の百合絡みとか見たくないから!///」

ダイヤ「ゆり……??」

ヨハネ「あーら恥ずかしがっちゃって~」

善子「るっさいわ!」

ダイヤ「善子さん、百合というのは」

善子「え、えっと……えっと」

ヨハネ「耳貸して生徒会長……ゴニョゴニョ」

ダイヤ「ほうほう、ほ……」

ダイヤ「っ…………な、なんですかそれは!?///」

善子「教えるんじゃないわよ!」

ヨハネ「だって教えてほしそうだったしぃ」

ダイヤ「こ、後輩と……そんな、女同士でだなんて~……っ///」

ヨハネ「それにしてもこの生徒会長……満更でもない様子」

善子「マジなの……」

456: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:02:52.71 ID:hekRn6oR
・・・


善子「そろそろ生徒会長のうちよね」

ダイヤ「そうですわね、あそこの瓦屋根の……」

ヨハネ「……デカない?」

ダイヤ「まあ……内浦ではそこそこ名のある家ですから……」

善子「今更ながらに自分が交流してる先輩のヤバさを感じるわ……」

ダイヤ「べ、別にそんな組とかそういう家ではないですからね!?」

善子「わ、わかってます!だから殺さないで!」

ダイヤ「よーしーこーさーん!!」

善子「ふっ……ふふふw」

ヨハネ「楽しいおしゃべりはそのへんで。善子、帰りにスーパーで買い物しましょ」

善子「あ、そうね……魚だけじゃ足りないし、確か味噌切れてたわね」

457: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:03:31.69 ID:hekRn6oR
ダイヤ「買い物を頼まれていたんですか?」

善子「あ、そうじゃなくて……私の母親は教師で、父親も出張とか多くて……帰りが遅かったり帰ってこないことが多いのよ」

善子「だから夕飯は自分だけ……じゃなくて、私たちだけで済ませることがほとんどなの」

ヨハネ「特に今日は母親も教師同士の飲み会かなんかで遅くなるらしいから……」

ダイヤ「……そうなんですの、それは寂しいですわね」

善子「そ、そんなこと……ないわよ」

ダイヤ「本当?」

善子「…………意地悪ね、生徒会長は」

ダイヤ「強がる必要はないだけですわ、素直なことは美しいことです」

善子「……まあ、今は平気よ。家に帰っても一人じゃないしね?」チラッ

ヨハネ「ん、なに?」

善子「なんでもないわよ、ふふ」

ヨハネ「変なの」

ダイヤ「……では、本日は買い物をして帰ると」

善子「そ、だからスーパー閉まらないうちに急がないと」

ヨハネ「飛ばしていくわよ!」バサッ!!

ダイヤ「きゃっ!」

ヨハネ「パンツ見え……なかった」

善子「なにしてんのよ!」

ダイヤ「ま、まったく……油断も隙もありませんわね」

ヨハネ「ごめん生徒会長、わざとじゃないの」

ダイヤ「はあ……まあいいですわ」

ダイヤ「お二人、今日はうちで食べて帰りなさい」

よしヨハ『…………は?』

458: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/21(水) 02:05:03.65 ID:hekRn6oR
`¶cリ˘ヮ˚)| 「いつも結界を張ってくれてありがとうリトルデーモンたち」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「我が魔力を分け与えるわ。これでまたしばらく頼みます」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「サラバッ!」

459: 名無しで叶える物語(プーアル茶) 2018/02/21(水) 02:06:58.34 ID:uLum4l5t
おつおつ
のんびりでおけおけ

460: 名無しで叶える物語(家) 2018/02/21(水) 02:12:27.38 ID:pmrljvko
分け与えんでいいから少しでも長く生きてくれ…!

461: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/02/21(水) 04:46:30.78 ID:eU+Ar0ZA
よしよはだいキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ヨハネちゃん魔力は大切に温存しておいてね…

465: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/21(水) 19:01:35.14 ID:eILPfQmQ
|c||^.-^|| オホホーッ!両手にサファイアですわー♡

490: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:29:25.57 ID:czYap2rt
~黒澤家~


ダイヤ「ただいま帰りました」


トテトテ


ルビィ「お姉ちゃんおかえり~……あっ!」

善子「お、お邪魔します……」

ヨハネ「お、お邪魔します……」

ルビィ「善子ちゃん!ヨハネ様!」

ダイヤ「今夜、彼女たちも我が家で夕食を一緒にすることになりました。お母さまは台所に?」

ルビィ「うん! おさかな待ってるよ~」

ダイヤ「では、二人のことを伝えて来ます。ルビィ、善子さんとヨハネさんをお部屋にお通しして」

ルビィ「はい!」

ルビィ「善子ちゃん、ヨハネ様、どうぞあがってくださいっ」

善子「は……はーい」

491: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:30:05.43 ID:czYap2rt
ヨハネ『なんか色々やばい』

善子『直接脳内に!?』

ヨハネ『テレパシーを忘れるんじゃないわよ』

善子『ああ、そうだったわ……』

善子『萎縮しちゃうくらい凄いわね……』

ヨハネ『ええ……でっかい日本家屋に趣のある玄関……』

善子『飾られたお花や絵からもう……お金持ちのオーラが……』

ヨハネ『実際お金持ちなのよ。内浦の有力者らしいし』

善子『……まさかヤのつく……』

ヨハネ『いやいやいやいや……』

善子『いやいやいやいや……』

492: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:31:30.30 ID:czYap2rt
ルビィ「ここだよ~」


ガチャッ


ルビィ「あ、あんまり見られると恥ずかしいんだけど……こ、子供っぽくないよね?大丈夫かな?」

善子「……めっちゃ可愛いんだけど」

ヨハネ「まさにルビィって感じの部屋だわ……」

ルビィ「えぇっ!? えと、あの……ぅゅ……///」

善子『こんな可愛い部屋がそんなお仕事の家にあるわけないわよねー』

ヨハネ『そうよそうよ、ええ、うん』

ルビィ「隣はお姉ちゃんの部屋だよ」

善子「生徒会長の部屋……」

善子「……みちゃダメ?」

ルビィ「えっ……や、やめときなよ、怒られちゃうよ?」

善子「こそっと見るだけよ、ちらっとちらっと」

ヨハネ「やめときなさいよバカ」

善子「えー……」

ダイヤ「そうです、人の部屋を見るようとするなんて性格の悪さが滲み出ますわよ」

善子「ひいっ!?」

ルビィ「ぴぎっ!?」

493: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:31:56.13 ID:czYap2rt
ヨハネ「もっと言ってあげて生徒会長、バカな私のオリジナルに」

ダイヤ「あなたもバカなことを言うんではありませんわ……」

ヨハネ「そんなっ!?」

ダイヤ「母に伝えてきました。夕食までしばらくありますから、部屋で待っているようにと」

ルビィ「はぁ~い」

善子「あっ……でも、夕飯をご馳走になるのに挨拶しないわけには」

ヨハネ「そうね、私もひとっ飛びして菓子折りでも」

ダイヤ「気を遣わなくていいんです、先輩の誘いに応えただけですから」

善子「で、でもご両親は別で……」

ダイヤ「先輩の行為には?」

ヨハネ「……甘えるのが後輩の務め」

ダイヤ「母からも、構わないと言われていますから。夕食の時に言ってあげてください」

善子「……わかった」

ヨハネ「ありがとう生徒会長」

ダイヤ「ふふ、構いませんわ。可愛い妹二人のためですから」

ヨハよし『……妹?』

494: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:33:24.58 ID:czYap2rt
ダイヤ「ええ、我が家に来たからには二人は妹です♪ お姉ちゃんに甘えていいのよ?」

ヨハよし『えー……』

ルビィ「お姉ちゃんの悪い癖だよー……」

善子「癖……?」

ルビィ「自分より年下で懐いてくれる子がいたらみんな妹にしちゃうの」

ルビィ「千歌ちゃんとか曜ちゃんとか」

ヨハネ「oh……」

ダイヤ「あら、それは人聞きが悪いわねルビィ。あなただってすぐに人を姉にしようとするくせに」

ルビィ「あっ……えっと、その……!」

ヨハネ「姉?」

495: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:41:59.70 ID:czYap2rt
ダイヤ「ええ、わたくしというお姉ちゃんがいるのに、ルビィはすぐ人に懐いてお姉ちゃんにしようとするんです」

ダイヤ「千歌さんとか曜さんとか」

善子「なんでその二人なの?」

ルビィ「まるちゃんを妹にしようとした時はすごかったよ~……? まるちゃん本気にしちゃったもん」

ダイヤ「あら、わたくしこそ本気ですわ」

善子「そうか……あの話はここにつながるのか」

ヨハネ「なるほど……こう来たか」

2話参照

496: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:42:51.78 ID:czYap2rt
ダイヤ「それはそれとして、夕食までどうします?」

ルビィ「お姉ちゃんが善子ちゃんから借りたゲームとか」

ダイヤ「あ、あれは人様と遊ぶものではないです!」

善子「! ちゃんとやってくれてるの!?」

ダイヤ「え、ええと……それは、当然です。貸してもらいましたし……ええ、もちろん」

善子「生徒会長だいすき!」ギュウッ

ダイヤ「……!!!」

ヨハネ(貸したゲームを楽しんでくれるととても嬉しいゲーマーの精神……)

ルビィ「でも、何する? うちにあるゲームって……ほんとに善子ちゃんに借りたやつと、花札、将棋、囲碁、トランプ、麻雀……」

ダイヤ「四人で遊べるもの、トランプくらいしかありませんわね」

ヨハネ「麻雀は? 4人でメンツ揃うけど」

善子「ほんとよ、遊べるじゃない」

ルビィ「……いいの? 麻雀」

ダイヤ「いいんですか、あなたたち」

善子「えっ」

ヨハネ「……え?」

497: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:43:19.51 ID:czYap2rt
ルビィ「え、えっとね、善子ちゃん」

善子「う、うん」

ルビィ「ルビィとお姉ちゃん……すっっっっっっごく……強いよ?」

ヨハネ「!?」

ダイヤ「生まれてこれまで……家での娯楽は遊び尽くしましたからね。お正月に親戚の方々が集まった時はみんなで花札や麻雀で揉まれ……」

ルビィ「負けたらお年玉が減らされちゃうから……負けないように頑張って強くなって……」

善子「……」

ヨハネ「……」

ダイヤ「それでもいいのなら、やりますが……わたくしはあまりお勧めしませんわ」

ルビィ「ルビィも……」

善子「……ふ、ふふ」

ヨハネ「くふふ……ふふ」

ダイヤ「善子さん……?」

ルビィ「ヨハネ様……?」

善子「やるわよ麻雀!」

ダイヤ「!?」

498: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:44:18.09 ID:czYap2rt
ヨハネ「私たち2人が一緒になれば無敵! 麻雀は運要素の強いゲーム……なら勝ち目はあるわ」

ダイヤ「……いいんですね」

ルビィ「な、泣かないでね……? その、ほんとにルビィたち強いから」

善子「ええ、もちろん! 本気でやらないと面白くないわ」

ダイヤ「ではテーブルと牌を持ってきます。泣いても知りませんからね?」


・・・


その日、私たちは思い出した。

ダイヤ「それロンです。8000点」

善子「えっ」

自分の人生が────

ルビィ「ご、ごめんなさい! ロンです……その、16000点……」

ヨハネ「」

『不幸』に支配されていたことを。

ダイルビ『ロン』

ダイヤ「12000」

ルビィ「8000……」

ヨハよし『』

自分が運要素に関わる一切の才能がないことを。


最終的に私とヨハネは3回ずつトバされた。
南4局までたどり着くことはなかった。

ちょっと泣いた。

499: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/25(日) 00:45:27.81 ID:czYap2rt
`¶cリ˘ヮ˚)| 「今回は短くてごめんなさい」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「だけどこの魔力でまた保守、お願いね」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「私のことは心配いらないわ、善子の幸せが、私の全てだもの!」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「また会いましょう! サラバッ!」

500: 名無しで叶える物語(プーアル茶) 2018/02/25(日) 01:13:11.18 ID:dQu18GBj
ヨハネ様!魔力は大丈夫なんですか!?!

乙です!

ダブロン……

501: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/02/25(日) 02:23:29.12 ID:lzGXjwlw
ヨハネちゃんの優しさに涙
乙です

502: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/25(日) 02:26:47.03 ID:NgtVAXSo
|c||^.-^||乙。ですわ!

>>496
>善子「生徒会長だいすき!」ギュウッ

ここを「お姉ちゃんだいすき!」ギュウッ

にしたルートを書いて頂いても、良くなくなくなくないですわよ。 ポリポリ

510: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/26(月) 09:40:52.56 ID:RZ3eBrGy
やっと追いついた
めちゃおもろいな

515: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/26(月) 19:53:17.92 ID:aI2h+Rtg
`¶cリ˘ヮ˚)| 「私がヨハネで」

¶cリ˘ヮ˚)| 「私が善子……ってヨハネよ!」

`¶cリ˘ヮ˚)| 「見分け方は羽根が刺さってるか刺さっていないか、よ!」

¶cリ˘ヮ˚)| 「分かりにくいわ!」

517: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2018/02/27(火) 00:21:14.68 ID:AzZYxDHf
>>515
よくできてるな~

523: 名無しで叶える物語(茸) 2018/02/27(火) 21:56:32.87 ID:D/23CF8j
>>515
可愛い

516: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/26(月) 20:02:11.88 ID:ywfQmkfh
あんな顔して倍満あがるとは

519: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/02/27(火) 07:38:13.35 ID:2rCH9E3X
この二人にin this unstable world歌ってほしい

525: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:26:56.10 ID:+0WPhMaH
・・・

『いただきます』

ダイヤ母「沢山ありますから、いっぱい召し上がってくださいね」

善子「あ、ありがとうございます……」モグモグ

ヨハネ「んむ……」モグモグ

善子「えっ……やば、おいしい……」

ダイヤ母「あら、本当?」

善子「はい……えと、お味噌汁も筑前煮も……すっごくおいしいです」

善子「ね!」

ヨハネ「……ええ、本当に美味しいです」

ダイヤ母「ふふ、そう言ってもらえると嬉しいですわ♪ ダイヤもルビィも、素直で可愛らしい方とお知り合いになりましたわね」

ダイヤ「ええ……ふふ、いい後輩です」

ルビィ「大好きな友達だよっ」

善子「ちょ、ちょっとやめて……///」

ヨハネ「あら、照れてるの?」

善子「うるさいっ」

ダイヤ母「ふふ、仲が良くて素敵な姉妹ですわね♪」

善子「……///」

ヨハネ「ありがとうございます」

526: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:27:36.78 ID:+0WPhMaH
ダイヤ母「うふふ、今日いただいたお魚もとても美味しいですわね。まだまだお代わりもありますから」

ルビィ「うんっ!」

ダイヤ母「ダイヤ、また果南さんにお礼にみかんを送ってあげてください」

ダイヤ「ええ、すでに手配しております。明日には届くと思いますわ」

ダイヤ母「それはよかった、今年のみかんも甘くて美味しいですから、きっと喜んでもらえるわね」

ダイヤ母「あなたたちも、帰りにお土産としてもらってくださいな」

ヨハネ「あっ……その」

ダイヤ「お母さま」

ダイヤ母「?」

ダイヤ「その……善子さんたちは、みかんが得意ではないんです。なので、りんごを持たせてあげたいのですけれど」

ダイヤ母「あら、そうだったの? ごめんなさい、わたくしったら……」

善子「あ、いえ、そんな……こちらこそ、申し訳ありません」

ヨハネ「申し訳ありません……」

ダイヤ母「いえいえ、誰にも好きなもの、嫌いなものはありますから。せっかく持って帰ってもらうなら、好きなものをあげたいですから」

ヨハネ「ありがとうございます、奥さま」

527: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:28:17.04 ID:+0WPhMaH
ダイヤ母「あらあら、ふふ……奥さまなんて呼ばなくていいんですよ? おばさんで構いませんわ」

ルビィ「たぶん雰囲気に飲まれてるんだよ!」

ダイヤ「ルビィ……」

ダイヤ母「……ルビィ、あとでお話ししましょうね?」

ルビィ「ぴっ!?」

ダイヤ母「そういえば、さっき4人で麻雀をしていたんでしょう?」

ダイヤ「あ……聞こえていましたか?」

ダイヤ母「ええ、もちろん」

ダイヤ母「2人とも、いくら強いからと全力で叩いてはいけません。せっかくの相手がいなくなってしまいますよ?」

ダイヤ「すみません……」

ルビィ「ごめんなさい……」

ダイヤ母「まさかお金を賭けたり……」

ダイヤ「してませんわ!!」

ダイヤ母「……ならばよろしい」

ルビィ「お母さんはお金賭けないとやってくれないもんね」

ダイヤ母「!?」

ヨハよし『!?』

528: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:29:17.22 ID:+0WPhMaH
ダイヤ母「あ、あの……えっと、これは……!」

ルビィ「おうちで一番強いよね……」

ダイヤ「それはそうですが、ルビィ、言っていい事実と悪い事実が!」

ダイヤ母「だ、ダイヤまで……っ」

ヨハネ「厳格なお母さんのイメージが崩れた……」

ダイヤ母「そんなー!」|c||>△<||💦

529: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:30:04.34 ID:+0WPhMaH
・・・

善子「今日は遅くまでありがとうございました。ご飯美味しかったです」

ヨハネ「ありがとうございました。2人揃って厄介になってしまって……こんなにりんごもいただいてしまって」ガサガサ

ダイヤ母「いえいえ。また来てくださいな、今日は楽しかったわ」

ルビィ「またねぇ~……」ポヤポヤ

ダイヤ母「あらあら、ルビィったら……」

ダイヤ「わたくしがお見送りしてまいりますわ」

ダイヤ母「ええ、お願いね。さあルビィ、行きましょう」ポンポン

ルビィ「はぁい~……」ヨタヨタ

ダイヤ「門までですが、行きましょう」

善子「ううん、ここで大丈夫よ」

ダイヤ「お客様ですから、ちゃんと送らせてください」

ヨハネ「大丈夫大丈夫、どうせ飛んで帰るし」

ダイヤ「……ふたりとも、先輩の好意には」

ヨハよし『……甘える』

ダイヤ「よろしい、では行きましょう♪」

善子「……ぐぬぬ」

ヨハネ(……いい先輩ね)

530: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:32:18.38 ID:+0WPhMaH
ダイヤ「ちゃんとりんごは持ちましたか?」

善子「ええ、たっぷりいただいたわ」

ダイヤ「果南さんの魚も」

ヨハネ「ばっちり」

ダイヤ「よかった、それなら大丈夫ですわね。もし忘れ物があったら連絡ください。明日、持って行きますから」

善子「ありがとう」

ダイヤ「……そのお魚、ちゃんと全部食べるんですよ?」

善子「えっ……ええ、そりゃもちろんだけど」

ダイヤ「その一夜干しは、果南さんの心配ですから」

ヨハよし『心配?』

ダイヤ「その一夜干しをみんなに配ってると、果南さんは言いますが……必ずしも全員ではありません」

ダイヤ「基本は千歌さん、曜さん、そしてわたくし。善子さんは今日が初めてでしょう?」

善子「心配と魚がどう関係あるの?」

ダイヤ「果南さんは……人と仲良くなるのは得意ですが、気配りはあまり得意ではありません」

ダイヤ「心配してるからって、ストレートにそう伝えるのは苦手なんです」

ヨハネ「……私たちが心配だから、ってこと?」

ダイヤ「ええ、そうです。きっとたくさん食べて、体力をつけろ……と言いたいのでしょう。不器用なあの人らしい、不器用な優しさです」

善子「……」

ヨハネ「……」

善子「……ふふ、心配して魚って、変なの」

ダイヤ「果南さんらしいでしょう?」

善子「……うん」

531: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:32:52.55 ID:+0WPhMaH
ダイヤ「ですので、しっかりと気持ちを受け止めていっぱい食べること! それが果南さんへのお礼ですから!」

善子「……うん、わかったわ」

ヨハネ「……」

ダイヤ「……はい、それでいいのです」ニコッ

ダイヤ「さて、それでは……わたくしはここで」

善子「……ありがとうございました」

ヨハネ「……また、明日」

ダイヤ「ええ、おやすみなさい」


バサッ!!


ダイヤ「きゃっ……」


バサバサバサバサ…


ダイヤ「……」

ダイヤ(月明かりに照らされて、空を舞うふたりの少女)

ダイヤ(その姿はまるで────いえ、まさに天使のようで────)


キラッ


ダイヤ「!!」

ダイヤ「……き、気のせいですよね?」

ダイヤ(いま……ヨハネさんの姿が、一瞬…………)

532: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:33:18.29 ID:+0WPhMaH
・・・


バサッバサッ

善子「……ねえ、ヨハネ」

ヨハネ「んー?」

善子「ごはん、おいしかったわね」

ヨハネ「……そうねぇ、私なんて言葉失ったわ」

善子「そうそう、珍しいわよね」

ヨハネ「?」

善子「あんた、何食べても幸せそうな顔するのに……最近、あんまりいい顔してないから」

ヨハネ「……そう?」

善子「ちょっと気になってたのよ、本当に体調悪いんじゃないかって」

ヨハネ「心配してくれてたんだ、善子が私を」

善子「茶化さないでよ……腐っても家族なんだから、私とあんたは」

ヨハネ「……ありがと、心配いらない。私は元気よ」

善子「……」

533: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:35:31.29 ID:+0WPhMaH
善子「……私、あんたが生まれてきてくれて感謝してるのよ」

ヨハネ「えっ……どうしたの?」

善子「あんたのおかげで……センパイたちとも、もっと仲良くなれた……と思うし」

善子「私の、嫌な部分を少しは好きになれたと思う」

善子「だから……感謝してる」

ヨハネ「……ね、ねえ? 本当にどうしたのよ」

善子「私と……あんたは、もう、家族よね?」

ヨハネ「えっ……ええ、もちろん。私はあなたであなたは私……そして、唯一無二の姉妹」

善子「だっ、たら…………だったら」

善子「……あんたの身に起こってること、ちゃんと話して」

ヨハネ「────!!」

善子「私、分かってるのよ。ヨハネに何か、良くないことが起こってるって」


第6話・完

534: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/02/28(水) 02:37:11.20 ID:+0WPhMaH
¶cリ˘ヮ˚)| 「結界の保持、いつも感謝しているわ。褒めてつかわす!」

¶cリ˘ヮ˚)| 「私の魔力をリトルデーモンたちに授ける! あともう少しお願いね!」

¶cリ˘ヮ˚)| 「またね……リトルデーモンたち」

542: 名無しで叶える物語(庭) 2018/02/28(水) 18:53:36.49 ID:1x5iUMR/
>>534
羽が刺さってないから善子だな

535: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ) 2018/02/28(水) 03:30:52.78 ID:Z2WMl7d1
いつも乙です
終わりが近づいてきてるって思うと寂しい…

536: 名無しで叶える物語(家) 2018/02/28(水) 05:47:02.70 ID:ZK/rnIvL
着々とお別れフラグ立ててますやん…

https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1516964794/